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高校留学インタビュー

僕のホストを表現するには「家族」という単語が相応しい


留学期間:2005年4月〜2007年12月
留学先:Forest Hill Collegeオーストラリアメルボルン

2005年4月よりオーストラリア・メルボルンにあるフォレストヒル高校(Forest Hill College)に留学中。2007年12月に卒業。卒業後、日本の大学へ進学。



ホストマザーと一緒に餃子を手作り


ホストファミリーと一緒に


パソコンの授業にて


Forest Hill高校で毎年行われる24時間チャリティーバスケットボール大会はメルボルンでも有名
現在のホストファミリーについて教えて下さい。
 家族構成はホストマザーとホストブラザーの2名です。ホストマザーはイギリス出身です。ホストブラザーは、日本での滞在経験があるため、日本語もある程度話せますが、英語の習得を目的としている僕に配慮してくれてか、家の中では英語で話してくれます。ブラザーには日本在住の日本人の恋人がいますが、普段僕の前では日本語を話さない彼が、電話越しに巧みに流暢な日本語を話す様子を目撃したときは驚かされました。また、僕のホストは日本文化を生活に取り入れていて、夏は台所に風鈴、窓には簾がかけられています。食後や友人が訪問の際には、急須で湯飲みに煎茶を出してくれたりもします。

ホストを変更したことはありますか?
 実は、現在の滞在先で4軒目のホストとなります。  渡豪からわずか一ヵ月半後に僕はホストの信頼を裏切るような出来事を起こし、移動せざるを得なくなりました。その時にホストを選ぶという選択の余地はなく、それから一週間後、二軒目のホストである中国人一家に半年間お世話になることになりました。しかし気性が激しい面のあるホストだったため、正直つらい毎日だったのですが、僕がしでかした出来事に対する当然の報いだなと思い耐えました。留学生活2年目には、物腰の柔らかそうなホスト宅に移動したのですが、実際に生活してみると、はじめの印象とは違い、意見の不一致で衝突することが多く、大変居心地が悪かったです。僕は様々なホストを通じて、どんな物事でも経験しないことにはその本質が見えてこないということを、身をもって学んだと思います。

ホストとの暮らしで苦労したことはありますか?
 一番苦労したのは英語です。はじめの頃は言葉が理解できず、ホストと意思疎通するのも大変でした。留学一年目のホストは話すことを僕に理解されずに参っていたようです。やはり、英語の理解力不足による行き違いや誤解も多々生じました。  渡豪前オーストラリアについては、欧州系住民が統治する国家であるという認識があり、留学後は様々な価値観の違いの中で、ホストとの生活において慣習の違いなどに直面するだろうと予想していました。しかし、実際には多文化共生の社会でどんな少数派の価値観であっても、それぞれの長所は許容するという懐があることを知りました。また、ホストとの日常生活においても文化的慣習の違いによって腹を立てたりしたことはなかったですね。

どんな時にホストがいてよかったと思いますか?
 自分が「家族の一員である」という意識を持てるとき、また良き理解者がそばにいると思えるときです。今のホストは、僕を含めて全員が家族の一員として接しています。ホストマザーには学校での人間関係や他の何かでうまくいかなくて落ち込んでいるときに慰められたり、また寂しくなったときに優しく接してもらったりすることが多々あり、ホストには日々勇気付けられています。どんなに辛いことがあって悩んでいても、ホストの助けで乗り越えることができます。

ホストと一緒にする活動はありますか?
 ホストマザーは毎週土曜日に、一週間分の食材を購入しに地元のショッピングセンターに出掛けます。僕もたまに助手席に乗せてもらって買い物に付き合います。ショッピングセンターには大型スーパーはもちろん、八百屋や魚屋、美容院のほか、いろいろな店舗が一つの大きなビルの中にあります。またホストは、平日夕方仕事が終わってから、夕飯前の時間に犬の散歩を兼ねて近くの緑豊かな広大な公園でウォーキングをします。週2回は僕も運動を兼ねてついていきます。

お手伝いはしていますか?
 基本的な炊事洗濯等の多くはホストマザーに面倒を見てもらっていますが、何よりもホストの喜ぶ顔が見たいので、極力気を利かせて自分にできることは率先して手伝うよう心がけています。料理は得意ではないですが好きなので、食事の手伝いをすることが多いです。先日は、ホストマザーと餃子を作るために、豚肉と野菜を混ぜて皮に詰める作業を手伝いました。その前には僕がお好み焼きを作り、ホストマザーと二人で食べました。また、ホストが外出するときは、洗濯物を取り込んだり、草むしりもたまにしたりします。ホストとの接点を増やすために一緒に何か作業をするのは、信頼関係を築くとても良い方法かもしれません。

ホストとの生活で良い関係を築くには?
 充分な意思疎通とお互いをよく知ることが肝心だと思います。ホストと一緒に散歩したり、宿題を手伝ってもらったり、何でもいいのです。どんなことでも糸口にして、常日頃、ホストと接点を持つようにすることが大事です。ホストにとっても、僕たちの性格や人間性を知る良い機会でもあります。それを通じて、僕たちとホストを結ぶ細い糸はより太く頑丈な綱のような、強固な信頼関係が築かれていくと思います。

ホストとの生活を通して自分が成長したと思うことはありますか?
 留学生活を通じ、自分の行動とその結果に対する責任を強く認識するようになりました。僕は元々、周りの人々との協調性に欠けていて、日本にいた時も親しい友人もあまり多くありませんでした。僕自身の人格や置かれている環境も、もとをただせば自分自身の言動に対する結果だと思います。そういうことを冷静に考えられるようになったことが成長した証かもしれませんね。  また、僕の過去2年間のホストとの生活のように相性が悪いと感じる環境にあっても、ハンデとせずに乗り越えられたことも精神的に強くなった部分だと思います。

あなたにとって、現在のホストはどんな存在ですか?
 ホストとは和気あいあいとお互いを尊重して仲良くやっています。ホストマザーは、実の母のように気遣ってくれますし、愛情を持って接してくれます。ホスト先では暖かい愛情あふれる、本当の家族のような関係を築けていると思いますね。  ですから、現在の僕のホストを表現するには「家族」という単語が相応しいと思います。家族のいるメルボルンは僕にとって第二の故郷です。

〜高校留学ニューズレターVOl.43掲載〜
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