IBPプログラム・ウエストミンスター大学コース

ロンドンのアートギャラリーで趣味をいかしたインターンを体験

留学期間:2010年9月〜2011年9月
留学先:IBPプログラム・ウエストミンスター大学コース
インターン先:Japanese Gallery

私立大学卒業後、日系の銀行に入社。退職し、IBPウエストミンスター大学プログラムにてロンドンに1年間留学。インターン先のJapanese Galleryでは、接客やリサーチ、フレーミング等を担当した。留学中はインターンのほか、WORLD FOOD EXPOや日本大使館でのボランティアなども行った。帰国の翌月より外資系金融機関に勤務。


帰国後は外資系金融機関に再就職

Q:仕事を辞めてプログラム参加しようと思った理由を教えて下さい。

A:英語を話せない自分にコンプレックスがあり、理想の自分に近づき、コンプレックスを解消する作業を20代のうちにやっておきたかったからです。何かを理由にして、やりたいことを先延ばしにするのは、もうやめようと思っていました。

Q:英国コースを選択した理由は?

A:それまでにイギリスに3度行ったことがあり、雰囲気がつかめていたことと、ヨーロッパの歴史、古典アート、ファッションが好きで、ヨーロッパ旅行に手軽に行けるから、というのが理由です。また、英国コースでは寮に入れることも私にとっては魅力でした。

Q:留学して、日本との違いを一番感じた点はどんなところでしたか?

A:みんな自分の意見をはっきり言うところですね。日本で美点とされている「空気を読む」という感覚はなく、皆、他人の目を気にせずに自分は自分という姿勢でした。日本人ほど年齢を気にしないところもあって、大学院は若い人がほとんどではありますが、生徒の年齢はバラバラでした。

Q:特に印象に残っている授業はどんな内容でしたか?

A:「Art&Society」の授業です。ロンドンの美術館や歴史的建造物に行って先生の講義を聴き、生徒たちの意見を述べるという内容でした。自分の趣味の分野だったので、楽しかったですね。

Q:インターンはいかがでしたか。

A:浮世絵をメインに扱っているJapanese Galleryという日本アートのギャラリーがインターン先でした。私はそこで、絵のリサーチ(作成年、作者、タイトルの解読および英語タイトルの作成)やフレーミング(絵をフレームに入れる細かい作業)、接客、雑用全般の仕事をしました。

Q:インターン中に苦労したことはありますか?

A:オーナーはイギリス人で、国際色豊かなスタッフの中で、自分の意見や主張、経験などを瞬時に話すことが必要でした。何も言わないとスタッフやお客さんとのコミュニケーションが少なくなるし、それだけのものしか得られなかったと思います。「英語がもっとスムーズに話せれば、お客さんにこの絵の背景や素晴らしさをもっと説明できるのに」と、はがゆい思いもしましたが、それよりも、シャイにならず自分の意見をきちんと話すことを心がけていました。

Q:インターン体験によって得たものはどんなことですか?

A:人間関係です。仲良くなったスタッフの皆さんとは、今でも連絡を取り合っています。また、仕事を通して浮世絵が大好きになったので、インターンによって得た知識は自分の趣味の分野にとても良い影響を与えています。

Q:インターン以外に、何かボランティアはしましたか?

A:日本大使館で日本酒のデモンストレーションや、国際食品見本市でのボランティアをしました。

Q:寮生活のエピソードを教えてください。

A:たくさんありすぎて一つに決めるのが難しいのですが、クリスマス時期に「サンタコン」というイベントに誘われて参加したことが思い出深いです。トラファルガースクエアを拠点にサンタクロースの格好をしてロンドンの街を練り歩くイベントで、友人が用意してくれたサンタの帽子をかぶって、ロンドンの街を歩きました。トラファルガースクエアを埋め尽くしたサンタ達の赤い色は忘れることができません。

Q:IBPの体験によって、価値観の変化などはありましたか?

A:いろいろな価値観や文化を知ったことで、いろいろな生き方があるんだと考えられるようになりました。日本にいると、女性だから、何歳だからこうしなければならないというような無言のプレッシャーがあると思うのですが、そういった考えにしばられなくなりました。

Q:プログラム修了後、再就職活動はいつ頃から行いましたか?

A:9月に帰国後すぐに就職斡旋会社の面接に行って会社を紹介してもらい、10月から外資系金融機関で働いています。

Q:仕事に、留学やインターンの経験がどのように役立っていますか?

A:日常的に英語の読み書きや会話が必要となるので、留学生活全般で培った英語力が役に立っています。

Q:IBP留学は佐伯さんにとって、どんな意味があったと思いますか?

A:新しい人生をスタートさせるきっかけでした。自分を見つめ直し、新たな価値観を得て、これからの人生設計に大きな影響がありました。IBPの1年は、人生最高の1年だったことは間違いありません。

Q:ICCのサポートについて感想をお聞かせください。

A:現地では、授業のアドバイスや、エッセイ、CVの添削、今度のキャリアの相談など、多岐に渡って大変お世話になりました。日本では、渡英前にいろいろなアドバイスが頂けたので助かりました。

Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。

A:いずれは日本に海外の文化を紹介するような仕事をしたいと思っています。

Q:IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。

A:参加する前は不安があると思うのですが、あれこれ考えるよりも思い切ってやってしまったほうが簡単かもしれません。私は数年勤めた会社を退職し、リスクや不安がある中で留学しましたが、留学して本当によかったと思っています。人生の中で今が一番若いですし、しない後悔よりも、する後悔をした方がすっきりすると思います。

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