インターン体験を経て、世界を相手にした
グローバルな仕事をしたいと思った
留学期間:2010年4月〜2011年3月(UW42期)
留学先:IBPプログラム・ワシントン大学コース
インターン先:NicoNico Douga,Inc(現在はSV Networks, LLC)
1987年生まれ、兵庫県出身。同志社大学3年次に休学して、IBPワシントン大学へ1年間留学。インターンシップでは、ニコニコ動画で業務を行った。帰国後、就職活動を経て大手電気メーカーなど複数社から内定を獲得。周辺器機総合メーカーの株式会社バッファローへ就職予定。
インターンでは、インターネット番組制作の仕事を担当しました
3学期目の長期休暇中にオーロラを見にアラスカへ行きました
3学期目のクロージングセレモニーで先生と
ファッションショーが始まる前
パジャマパーティ
自分の家で仮装大会!
ラスベガスの国際家電ショーの取材中
2学期目、先生がクラス全員を家に招待してパーティーを開催
デンマーク出張中にUnicefの倉庫も取材して梱包のお手伝い
年越しは北米最大のスキー場ウィスラーで友人と過ごしました
Q:IBPプログラムに参加した動機を教えて下さい。
A:大学の交換留学制度を利用しての留学も考えていましたが、アメリカで実際に英語をビジネスの場で活用したいという目的があったので、インターンシップが盛り込まれているこのプログラムを選びました。英語に全く自信がなかったので、英語の基礎からみっちり行い、最後はインターンで実践的に英語を活用するというステップを踏むプログラム内容が決め手でした。
Q:プログラムの中で、UWコースを選択した理由は?
A:ビジネスに興味があり、日本でも半年間インターンシップを経験しましたが、国際的なビジネススキルを身につけるためには、アメリカでビジネスを学ぶ多くの大学生と出会えるUWコースが自分に適していると思いました。世界的にも有名なUWで学ぶことは、今後の自分のキャリアにもプラスになると感じました。
Q:1年間の留学で達成しようと思っていた目標は?
A:留学前に自分で決めていたことが2つあります。一つは、世界中に一生つながっていられる友人を作ること。2つ目は、インターンにおいて責任ある仕事を任されるくらい、英語のスキルを上げることでした。
Q:日本の大学と違いを感じた点はどんなところでしたか?
A:授業に参加しなければ、どれだけ授業の内容を理解していても意味がないということです。日本では、挙手をして先生に発言を求められて自分の意見を述べることが一般的だと思いますが、アメリカでは他の学生を差し置いてでも自分の意見を主張しなければ、先生に評価してもらえないというところが一番の違いだと感じました。
Q:日本の大学との違いを一番感じた点はどんなところでしたか?
A:世界各国から多くの学生が学びに来ていることでした。アメリカにいながらにして、さまざまな国の仲間と毎日一緒の時間を過ごせたことは、日本の大学では経験できないことでした。
文化や習慣が異なる学生が集うクラスの中では、授業に取り組む姿勢もさまざまでしたが、やはり積極的に授業に取り組めば、評価されて仲間も集まりやすいことは世界共通だと実感しました。
Q:プログラムの中で印象的だった授業はどんな内容でしたか?
A:3学期目BUSIPでの交渉シュミレーションの授業です。3人で班を組み、発展途上国の政府、その国に進出を考えるベンチャー企業、既にその国にシェアを持っている大手企業などの6つの役割を決めて、自分の戦略に関係する班と交渉し、グローバルな交渉のトレーニングを行うというもの。交渉は授業以外の時間に行いましたが、授業で学んだ契約書の書き方や関税の法律、貿易の規則やオプションなど、授業で学んだ内容を交渉に応用することができました。
圧倒されたのはドイツ人のモチベーションの高さと、知識の多さでした。彼らは企業のサポートを得て大学に通っており、国際的な社会経験も豊富なので、交渉の場では優位に進めていました。モチベーションの高いクラスメイトに囲まれ、ビジネスを真剣に学んだ学期でした。
Q:インターン先の名称と業態を教えて下さい。
A:NicoNico Douga,Inc(現在はSVnetworks)というメディア制作会社で、インターンを体験しました。業務内容は、日本のニコニコ動画のウェブサイトに生放送するための番組制作。インターン始めた頃は、番組の告知文やタイトルを日本語で書いて、日本のニコニコ動画本部に送る仕事を担当し、数週間後には番組の台本やシナリオを書きました。それ以降は、モーターショーや国際家電ショー、ファッションショーなどの大きなイベントの取材手配を担当するようになりました。生放送の許可をとったり、カメラ設置や電源の位置を確認したりという段取りを、全て英語でやりとりしました。
Q:インターン中にどんな壁にぶつかりましたか。
A:現地のイベントスタッフとの電話でのやり取りに苦労しました。口の動きが見えないので相手の言っていることを正確に聞きとることが大変難しく、毎回、冷や汗をかいていました。正確に聞きとることが重要だったので、何度も聞き直し、自分で理解した情報を電話口で繰り返すようにして、ミスのないやりとりを心がけました。最初は、英語ができないことを相手に示すのが恥ずかしいと思っていましたが、情報を間違えて理解するとトラブルになるため、相手が少し不愉快な口調になっても気にせずに聞き返すようにしました。
Q:インターン体験によって得たものはどんなことですか?
A:会社のスタッフ全員が流暢なバイリンガルだったので、常に英語に対しては劣等感を感じていました。ただ、仕事をする上では英語が流暢かどうかということよりも、英語を通じて自分がほしい情報を得たり、許可をとれることが重要です。英語をビジネスツールとして使うためには正しく相手に言いたいことが伝わる英語を話せるようになることが大切だと感じました。英語が母国語ではない相手と英語で交渉する場面を度々経験し、ネイティブではなくてもビジネスはできることを経験できたことは大変価値ある体験でした。
留学前は、ネイティブレベルでなければ海外では働けないと思っていたのですが、英語はビジネスツールの1つであり、英語だけを極める必要はないことに気づきました。大切なのは、正確にお互いを分かり合える話し方を考えて、自分の意思をしっかりと伝えることだと思いました。
Q:現地での滞在方法は?
A:最初の2ヶ月はホームステイをしていましたが、その後はUWキャンパスから徒歩10分圏内にあるシェアハウスに移り、アメリカ人8人、タイ人1人、日本人1人の合計10人で生活しました。アメリカ人のハウスメイトやUWの正規の日本人学生とリビングで交流し、常に英語に囲まれた生活ができました。週末には、クラスメイトや近所の友人を招いて、ハウスメイトと共にパーティーを行いました。ハロウィーンはみんなそれぞれのコスチュームを着て集合し、30人規模の大パーティーとなりました。
Q:IBPの体験によって、価値観の変化などはありましたか?
A:IBPに参加して最も変化したのは、就職活動の取り組み方です。それまで自分が海外で働くことは考えたことがありませんでしたが、IBPを通して、海外で自分が働く姿を具体的に想像することができ、またロールモデルとなる人とも出会うことができました。日本で働くよりも海外で活躍することが自分の将来像になり、私の人生の舞台が広がりました。
Q:就職活動はいつ頃から行いましたか?
A:留学して半年後にボストンキャリアフォーラムに参加し、5社ほど面接を受け、1社から内定をいただきました。3月に帰国してからはメーカーと商社を中心に就職活動を行いましたが、震災の影響で延期になり、5月末から面接ラッシュとなりました。企業研究は全てインターネットで行い、OBOG訪問は本当に行きたい企業に数社だけ行いました。商社の面接でOB訪問について聞かれたことがあり、日本で就活を行う場合はOB訪問をするべきだと深く認識しました。ボストンキャリアフォーラムでの面接では一度もOBOGの訪問について聞かれたことはなく、自分の得意なことや、会社でどのように能力を活かせるかを具体的に説明することの方が重要でした。留学する際には、ボストンキャリアフォーラムへの参加をお勧めします!
Q:IBP留学体験が有利に働いていると思いましたか?
A:アメリカでの留学経験とインターン経験で得たものをエントリシートや面接でアピールでき、有利に働いたと思います。エントリーした会社は全てグローバルなビジネス展開を行い、今後グローバル展開を加速させることを重点に採用活動を行っている企業だったので、大きなアピールポイントになったと思います。
Q:複数の会社から内定を獲得したそうですが、勝因は何だったと思いますか?
A:複数内定をとることが勝ちだとは思っていませんが、日本の就職活動において内定がゴールになっていて、その傾向に飲み込まれてしまうことを大変恐れていました。結果的に5社から内定をいただきましたが、海外でのビジネス経験をアピールできたことが内定に繋がったと思います。グローバル元年と定めて、今年からグローバルな人材を採用する企業が増えたことも有利だったと思います。
Q:就職予定の会社について教えてください。
A:株式会社バッファローというパソコン周辺機器のメーカーに、グローバル職として就職します。バッファローは国内シェアトップの会社で、既にオランダとアメリカに支社があり、今後、世界的にマーケット展開を加速させようとしている企業です。面接の時には、海外の新規市場開拓に自分の留学体験が活かせることをアピールしました。
Q:IBP留学は白井さんにとって、どんな意味があったと思いますか?
A:就活前にIBPに参加したことによって、仕事の視野が広がりました。IBPで出会った世界各国の友だちから、将来のキャリアについて話しを聞き、日本だけで働くよりも世界を舞台に働く方が絶対に楽しい人生になると感じました。そして、自分にとって魅力的な仕事は何かを、自分の尺度で考えることの大切さに気づきました。自分らしく生きる仲間に恵まれたことを幸運に思います。
Q:ICCのサポートについて感想をお聞かせください。
A:インターンの仕事が忙しく、出張でデンマークに滞在していた時、学校から「授業出席日数が足りないためにVISAを取り消す」と通達がありました。結果的にVISAは取り消されずに済んだのですが、その時はICCの現地アドバイザーの方に相談に乗って頂き、安心させてもらいました。ICCのサポートがあったからこそ、やりたいことに集中できたのだと思います。
Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。
A:今後は就職先の会社で海外を舞台に活躍したいと思っています。あまり日本企業がない国や地域にも進出して、日本のブランドを広めていきたいと考えています。留学中、外から日本を客観的に見ると、日本はほんとうに小さい国ながらもしっかりとした産業基盤があり、文化が洗練された国だと感じました。しかし、その一方で海外のマーケットからは取り残され、海外の企業はどんどん他国への進出を加速させていることを実感しました。世界へ日本の素晴らしい製品を届け、日本という国の素晴らしさを世界中に広めていきたいと思います。世界に誇れる魅力ある日本創りに貢献することが私の夢です。
Q:IBP参加希望者へのアドバイスをお願いします。
A:英語を上手くなろうとずっと努力し続けることは大事ですが、それ以上に仲間づくりが大事だと思います。そして、恥をかくことを恐れずにチャレンジしたいことに取り組むことです。自分から見知らぬコミュニティや、見知らぬ地域へ飛び込んでみると1年がどんどん充実したものになると思います。ただ、しっかりと安全なところを選んでくださいね(笑)!
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