IBPプログラム・ウエストミンスター大学コース

インターン体験を経て、世界を相手にした
グローバルな仕事をしたいと思った

留学期間:1998年4月〜1999年3月
留学先:IBPプログラム・ウエストミンスター大学コース
インターン先:英国ニュースダイジェスト(新聞社)

東京大学(社会心理学専攻)3年次に休学し、スカラシップ奨学生としてIBPプログラムUKコースに参加。帰国後、社会人経験を経てアメリカに留学し、MBAを取得。現在は、外資系企業で人事を担当。


人事のグローバルリーダーを目指したい

Q:スカラシップに応募した動機を教えて下さい。

A:大学でESSというサークルに在籍していたのですが、ドメスティックな環境で育ってきた私は英語が下手で苦しんでいました。大学1年の春休みに1ヶ月間イギリスで短期留学して、もう少し長く海外に滞在して英語を学びたいと思うようになりました。

Q:留学して、日本の大学と違いを一番感じた点はどんなところでしたか?

A:まず1点目は、学生がよく勉強するところです。また、イギリスの大学はいろいろな国からの留学生が多く、グローバルさを感じました

Q:1年間の留学で達成しようと思っていた目標はありますか?

A:英語を極めること。具体的には英検1級、TOEIC900点以上を獲得すること。TOEICは、留学前は650点でしたが、帰国してすぐに985点を取りました。英検は少し時間がかかりましたが、2001年の7月に1級を取りました。

Q:特に印象に残っている授業は?

A:フランス語の授業です。学生は全員イギリス人で、日本人は私1人。必死に授業についていきました。「聞く、話す」の場面ではイギリス人に負けましたが、「読み、書き」では良い成績を取ることができました。帰国後、仏検2級を取ることができ、大学卒業後に就職した会社では、フランスへの出張に行く機会に恵まれました。

Q:留学中、勉強以外に熱中していたことはありますか?

A:フラットメイトのIBP生に紹介されて、ロンドン大学学生ユニオンのコーラス部に所属していました。毎週月曜日の練習とその後のパブでのおしゃべりも楽しかったですが、それよりもロンドンやさまざまな都市の教会でコンサートを行えたのが嬉しかったです。
また、休暇中にはヨーロッパ10か国近くを旅しました。格安航空券と学生用のレールパス、ユースホステルを利用した旅は、今思うと決して楽ではありませんでしたが、イギリスだけではなくヨーロッパのさまざまな文化の違いを勉強することができて、その後の人生に大きな影響を与えています。

Q:インターン先について教えて下さい。

A:英国ニュースダイジェストという日本人向けのコミュニティ新聞社で、インターンを体験しました。英国で起こっているニュースの和訳や、学生の就職セミナーの記事などの簡単な取材をしました。

Q:インターン中に壁にぶつかったことは?

A:当時のイギリスでは、インターンシップが今ほど一般的ではなく、インターン先も受入方法がよくわかっていない状況でした。私自身も英語のスキルが足りず、また社会人経験がなかったため、難しい仕事は任せてもらえませんでした。このインターン体験を通して、社会人として仕事をすることの難しさを実感しましたし、さらに英語を勉強しなくていけないと思いました。

Q:IBPの体験によって、価値観の変化などはありましたか?

A:英語が話せるようになってから、頭に入ってくる情報量が変わりました。日本で報道されているものが必ずしもすべてではないことも知りました。また、フランス語を一生懸命勉強したことで、英語圏以外の情報も入ってくるようになり、さらに情報の幅が広がりました。当時はよく「Broaden your mind」という表現を使っていましたが、本当にそうだったと思います。

Q:帰国してから現在までの経緯を教えて下さい。

A:2001年に日系航空会社に総合職事務系として入社しました。成田空港での接客業務、東京本社での品質サービス管理担当・国土交通省との折衝担当、成田空港での運航管理業務を経て、2008年に退社。その後、私費で米国のアイビーリーグの1つであるダートマス大学・タック・スクール・オブ・ビジネス(Tuck School of Business at Dartmouth)にMBA留学しました。

Q:現在のお勤め先は?

A:MBA留学後、2010年から外資系企業の人事部門のリーダーシッププログラムに入っています。

Q:仕事で留学やインターンの経験が役立っていると思うのはどんな時ですか?

A:英語でコミュニケーションを取っているときです。MBA留学も今の外資の就職先も、IBPで英語を学ばなかったら、絶対に起こっていません。

Q:振り返って、IBP留学は大迫さんにとって、どんな意味があったと思いますか?

A:IBPはまさに人生のターニングポイントだったと思います。初めての海外生活で戸惑う部分も多々ありましたが、東京とロンドンのICC国際交流委員会の方々に、本当にお世話になりました。

Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。

A:MBA×人事というMBAホルダーとは違うキャリアを築き、差別化を図りたいと考えています。グローバルな人事ができる人材は明らかに不足しています。私はその中で、人事のグローバルリーダーになりたいと考えています。

Q:IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。

A:日本の製品やサービスは、正直言って世界一です。また、治安面でも間違いなく世界で一番安全な国です。そのような快適な国にいると人間はますます弱くなっていくと感じます。UKでの1年間、USの2年間の海外生活、20か国以上の海外への出張・旅行を通して、海外でも生き延びる力が備わりました。IBPはその第一歩になると思います。

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