金融機関でのインターン体験を通して、流通に不可欠なIT業界でSEとして働くことを決意
留学期間:2011年4月〜2012年3月(BC44期)
留学先:IBPプログラム・ベルビューカレッジコース
インターン先:UBS Financial Inc.(金融)
1990年生まれ、埼玉県出身。聖心女子大学(心理学専攻)在学中に休学し、ベルビューカレッジへ1年間留学。インターンシップでは、UBS Financial Inc.にて業務を行う。帰国後に就職活動を行い、IT関連企業の内定を獲得した。
留学体験を通して「人とのつながり」をより意識するようになった
インターンシップ中、Bloomberg端末で毎日のマーケットの動向を見ていました
Continuing Educationで受講したAccent Reductionの授業
ホストファミリーと一緒に参加した地元のお祭り
ボランティアで参加したビアフェスティバルでは、ボランティア仲間と盛り上がりました
私の誕生日にホストファミリーがケーキを2つも用意してくれました
卒業セレモニーの表彰式では、全員一致でWorst Driver賞をもらってしまいました
Q:大学を休学して、IBPプログラムに参加しようと思った理由は?
A:「外資系金融機関でインターンシップを経験したい」と思い、IBPプログラムに参加しました。 その業界に興味を持ったのは、大学2年次に外資系証券会社で働いていた先生の授業を受講したことがきっかけでした。先生の仕事に興味を持ち、「先生のようになりたい」「外資系金融ってどんな世界か知りたい」と強く思うようになり、業界について調べていたら、外資系の金融機関ではインターンシップが盛んであり、英語は必須条件だと知りました。ちょうど同じ頃、インターンシップの経験と英語の両方を獲得できるIBPプログラムの奨学金制度を見つけ「これしかない!」と思い、留学を決意したのです。
Q:BCコースを選択した理由は?
A:正規の学生と一緒に授業が受けられるところに魅力を感じたからです。夏期休暇中に「不安があるなら、直接、見に行ってみよう!」と、1人でBCに現地視察に行きました。そこでBellevueの穏やかでゆったりした雰囲気が気に入ったことも、BCを選ぶ大きな決め手になりました。
Q:1年間の留学で達成しようと思っていた目標は?
A:「外資系証券会社でインターンをする」「英語でビジネスや金融に関しての知識を身につける」ことが最大の目標でした。
Q:語学力アップのために、どんな工夫をしましたか?
A:「英語を話す必然的環境」をつくることを心がけました。現地で車を購入し、約1年間運転をしていましたが、車を買うと、保険や免許、修理やメンテナンスなどの手続きを全て英語で行わなければなりません。生活がかかっているので、つたない英語でも必死に伝えようし、私はこの方法で随分鍛えられました。車だけに限らず、まずは留学生活で「自立」することが、語学力アップの近道だと思います。
Q:留学先で特に役に立った授業はどんな内容でしたか?
A:IBPが始まってすぐに、Contemporary Issueという授業を受けました。その中で、アメリカのスクールランチについて発表する機会があり、先生に何度もダメだしをされながらも、メンバーとスカイプで夜中まで話し合ったり、遅くまで学校に残ってプレゼンの練習をしたりして改善しました。3日間連続で発表するというタフなものでしたが、プレゼン終了後に味わった仲間との一体感や達成感は今でも覚えています。この授業で、グループの中での自分の役割を考え、意見をまとめるという基本的な力が身につき、その後の授業でも生かすことができました。
Q:留学中、勉強以外に熱中していたことはありますか?
A:旅行です。冬休みにホノルルマラソンに参加したり、ニューヨークやマイアミなど東海岸を1人旅したりしました。特にニューヨークでは、憧れのウォールストリートに行き、様々な金融機関を見ては、そこで働いている人たちを1日中観察していましたが、そこで感じた世界を動かしているピリピリとした緊張感は「自分もこういう世界で働いてみたい!」というモチベーションにも繋がりました。
Q:インターン先の名称と業態を教えて下さい。
A:UBS Financial Inc.です。留学自体が金融機関でのインターンシップ獲得を目的としていたため、金融以外の業種は全く考えませんでした。その中でも、過去にIBP生のインターン経験があったUBSならば、受け入れ態勢も整っていると思い、選択しました。
Q:インターン先での富田さんの具体的な仕事内容は?
A:顧客への封書作成から始まり、決済報告書のダブルチェック、顧客情報の管理などをしていました。職場で仲良くなったアソシエイトの方から、徐々に仕事を振って頂けるようになり、顧客のバックグラウンドチェックや、新プロジェクトのリサーチ、プレゼンテーション資料作成なども任せてもらいました。また、自主的にはBloomberg端末を使い、市場調査や株の提案なども行っていました。
Q:インターン中に苦労したことは?
A:「仕事がないこと」が一番辛かったです。インターンシップを始めた当初、「何かやることはない?」と聞いても、「後で連絡するわ」と言われ、電話の前で待っているだけの日々が続きました。その時は「私はアメリカに何をしに来たのか?」と本気で思い悩みましたが、過去にUBSでインターンシップをしていたOGの方に連絡して相談したり、もらった仕事に工夫を加えてみたりするうちに、だんだん任せてもらえる業務が増えていき、できる仕事の幅も広がっていきました。この経験を通じて、言葉ではなく、行動しなければ何も始まらないのだと学びました。
Q:働き方や仕事の進め方などで、印象的だったできごとはありましたか?
A:外資系企業は「実力主義」だとよく言われますが、それは事実だと思います。私もインターン中に、毎分ごとに変わる上司の成績を見ては、「私はこの世界で本当に働けるのか?」と自問自答していました。しかし、そのような厳しい環境下にあっても、皆が働く上で確固たるモチベーションを持ち、「プライベートのために仕事をする」という働き方は、日本との大きな違いだと感じました。一見怖そうな上司に、デスクの周りに飾ってある家族の写真を褒めると「これがあるから頑張れるんだよ」と、顔をほころばせているのを見て、私自身も働くことの意味について考えさせられました。
Q:インターン体験によって得たものはどんなことですか?
A:「思い立ったが吉日」ということわざがありますが、インターンの経験を通じて、まさにその通りだと感じました。インターンシップ中に銅のリサーチをしていたのですが、新聞やネットの情報だけでなく、現地の製錬会社に直接行って話を聞くなど、少しでも興味を持ったらすぐに行動することを心がけていました。そのおかげで、自分の推薦した銘柄の株を認めて頂くことができ、何かしようと決心したら、あれこれと考えずにすぐ実行するべきだと、強く思いました。
Q:IBPの体験によって、価値観の変化などはありましたか?
A:「人とのつながりを大切にする」ということです。アメリカは強烈な“コネ社会”で、特に仕事に関しては、能力と同じくらいコネを大切にしているような印象さえ受けます。以前は「コネ」と聞くとネガティブなイメージを持っていましたが、アメリカでは人と人とのネットワーキングを肯定的に捉え、その重要性にとても自覚的なことに驚きました。私自身もIBPを通じて、その価値観に触れ、繋がりを意識するようになったのは、大きな変化だったと思います。
Q:大学に復学後、いつ頃から就職活動を始めましたか?
A:3年生に復学してからは就職活動を意識し、定期的にセミナーなどで情報を集めていました。12月の解禁後から2月までは、とにかく説明会に足を運び、50社以上訪問したと思います。説明会では質問しまくり、自分の考えや話の組み立て方を試行錯誤しながら、その場でアウトプットするように心がけていました。そのおかげで、グループディスカッションや面接でも固まることなく、自分の思いを素直に話すことができるようになりました。
Q:内定獲得に向けて、特別な準備や対策などは行いましたか?
A:夏期休暇中に日系企業でインターンシップを経験しました。内定には結びつきませんでしたが、そこで出会った仲間で就活中も情報交換をしていたので、やっておいて損はなかったかな、と思います。インターンシップに参加したからといって、内定に直結するわけではなく、そこで何を学び、自分の将来を考えるにあたってどう活かすか、が大切なのだと感じました。
Q:内定の獲得に、IBP留学が有利に働いたと感じたことはありますか?
A:企業選びの軸がUBSでのインターンシップ経験に基づいていたため、IBPでの留学経験は欠かせませんでした。就職活動を始めた当初、「金融に携わる仕事がしたい」という目標は、銀行や証券会社など金融機関でしか達成できない、と考えていました。しかし、自らの経験を思い返した時、お金を流通させるにはITの仕組みが必要不可欠だと気づき、最終的にシステムエンジニアとしての道を選びました。そのような考えにたどり着くことができたのは、IBPでの経験があったからこそだと思います。
Q:今後のキャリア形成に、IBP留学をどのようにいかしていこうとお考えですか?
A:IBP留学を通じ、私は2つの大きなことを学びました。一つは、「人とのつながりの大切さ」、もう一つは「専門性は言葉の壁を超える」ということです。私はその学びから、IT業界、そして、システムエンジニアという選択肢をとりました。今後のキャリアプランとして、顧客との折衝など人との関わり合いが必要とされる、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーを目指し、邁進していきたいです。
Q:ICCのサポートについて感想をお聞かせください。
A:ICCオフィスの皆さんには本当にお世話になりました。特にシアトルオフィスの皆さんには、現地のホームステイでサポートが必要な時に迅速に対応して頂きました。また、オフィスへは、何も用事がないのに遊びに行って、お菓子食べたり話したりしていましたが、いつも優しく対応してくださる皆さんは、不安な留学生活での心の拠り所になりました。
Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。
A:留学を経験し、自分の生まれた「日本」という国を客観的に見ることができました。そして今は日本の強みと弱みを知り、「もっと日本を強い国にしていきたい」と考えています。今後は、システムエンジニアとしての知識を深め、将来的には日本のサービスの対外輸出など、日本の国力強化にITの観点から貢献していきたいです。
Q:IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。
A:何の目標を決めずに留学するのは、羅針盤のないまま大海原を航海するようなものです。IBP生は高い志を持ち、常に努力をし続けている人ばかりで、時には周囲と自分を比べて焦ったり、流されたりすることもあるかと思います。だからこそ、自分の航路を決めてから、日本を飛び出してみてください。そうすれば、きっと多くのチャンスに巡り会えるはずです。Bon Voyage!!
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