「オーストラリアの大学に留学をしたい!」と思ったとき、すぐに学びたい専攻が思いつかない人もいると思います。
オーストラリア大学留学で学ぶ期間は、大学本科だけでも通常3年間。これだけ長い期間をかけて学ぶ内容を実際の授業を受ける前に選ぶというのは至難の業ですよね。
「心理学も興味があるし、社会学も気になるし、中国語も勉強してみたい」
「授業を履修してみないとその分野が本当に自分に合っているかわからない」
色々悩んでしまって、自分の専攻を決められない人も多いのではないでしょうか。
そんな人にぜひ検討して欲しい学部が、人文学部(Bachelor of Arts)です。
人文学部は様々な専攻の中から幅広く授業を履修しながら自分の興味関心や将来のキャリアを見据えて専攻(major)を選ぶことができます。
この記事では、オーストラリアの大学で学ぶ教養学部の魅力をお伝えします。
オーストラリアで学ぶ人文学部の3つの魅力
オーストラリアの大学の人文学部には3つの魅力があります。ご自身が求めている留学の目的に合っているか確認してみましょう。
1―最も入学しやすい成績条件
まず、各大学が定めている入学条件の一部である高校の成績基準が他の専攻よりも低く設定されているケースが多いのが人文学部の特徴です。
例えばクイーンズランド大学でコミュニケーション学部(Bachelor of Communication)に入学するよりも、人文学部(Bachelor of Arts)の一部としてコミュニケーション専攻(Journalism and Mass Communication)を選ぶ方が入学基準が低くなります。
憧れの名門大学で学びたいけれど成績がギリギリ届かないという人にとって人文学部は一番狙いやすい学部ですね。
2―広く様々な専攻を選べる
<まだ専攻を選び切れない人>
オーストラリアの大学教育は、一般的に1年次から比較的専門的な授業を履修することが多いという特徴があります。ひとつのことをより深く学ぶことに長けたスタイルですね。幅広い知識よりも専門知識の習得を重視するスタイルは学びたいことが決まっている人にとってはメリットがありますが、これから興味のあることを見つけていきたいと思っている人にとっては、急いで学部を選んで後で後悔してしまうこともあります。
人文学部は一般的な学部と比較してより幅広く授業を選ぶことができるので、学びたいことをまだ絞りきれていない人には最適な学部です。
<学びたいことが複数ある人>
また、興味のある専攻が複数ある人にとっても人文学部はお勧めです。例えばメルボルン大学の人文学部(Bachelor of Arts)は最大2つまで専攻を選ぶことができます。アジア学専攻+言語学専攻、ジェンダー学専攻+心理学専攻など、それぞれの学部に進むと同時に勉強できない分野を組み合わせて学べるのは魅力ですね。
3―やりたいことを決めきらなくても履修できる
オーストラリアの大学の人文学部の多くは卒業までに各専攻内の必要な単位数を履修すると該当専攻で卒業することができるというシステムです(卒業条件は大学により異なります)。つまり、入学時はアジア学専攻で卒業するつもりで入学して途中でコミュニケーション学が面白いと気がついたら、コミュニケーション専攻で卒業することも可能なんです。
途中で興味が移り変わってしまうかもしれないと不安に思っている人にとっては嬉しい特徴ですね。
世界16位!人文学部がお勧めのメルボルン大学
人文学部はオーストラリアのほぼ全ての大学にありますが、その中でも最も評価が高いのはメルボルン大学の人文学部(Bachelor of Arts)です。人文学部の分野においてオーストラリアの大学では1位、世界でも16位の評価を受けています(QS World University Rankings by Subject。ここでは名門メルボルン大学を例にオーストラリアの大学の人文学部の特徴を紹介します。
※学部の専攻や履修条件等は変更する可能性があります。必ず大学のホームページで最新情報をご確認ください。
39のメジャー(専攻)の中から履修が可能
メルボルン大学の人文学部は現在39の専攻(major, minor)があります。その内容は幅広く、メルボルン大学が誇る様々な研究範囲に触れることができるように設計されています。
学べる専攻は例えば以下のようなものが含まれます。
- アラビア学(Arabic Studies)
- 人類学(Anthropology)
- アジア学(Asian Studies)
- 経済学(Economics)
- ジェンダー学(Gender Studies)
- 地理学(Geography)
- 言語学(Linguistics and Applied Linguistics)
- メディア・コミュニケーション学(Media and Communications)
- 心理学(Psychology)
- 社会学(Sociology)
アラビア学やジェンダー学など、日本の大学では学べる大学が限られる専攻を選べるのも大学留学ならではですね。
また、それぞれの専攻の中には海外研修を含む実地研修やインターンシップなどが含まれるものも多く、広く学ぶ人文学部とはいっても座学だけではなく実践的な内容を学べるように工夫されています。
2つの専攻を好きに組み合わせて学べる
卒業に必要な24科目のうち8科目以上を一つの専攻の中から履修すると、その専攻で卒業することができます。専攻は2つまで選べるので、自分の興味や就職したい分野を視野に入れて自由に組み合わせることができますね。
例えばこんな組み合わせが考えられます。
<社会学+メディア学専攻>
メディアがどのように社会に影響を及ぼしているのかを学び、広報に関連する職業に就く
<アジア学+経済学>
アジア地域の各国の経済事情について学び、アジアと取引のある企業で働く
<ジェンダー学+心理学>
最新のジェンダー学に心理的要素がどう影響しているのかを学び、企業の人事部で採用に関わる
人文学部から離れた授業も履修できる(Breadth Subjects)
特定の専攻で卒業するのに必要な単位数の取得と並行して、残りの単位数(最大8科目分)は様々な使い方ができるように配慮されています。選んだ専攻の中の科目を履修してさらに深く学ぶことも出来ますし、人文学部の範囲から離れた授業を履修することも推奨されています。
メルボルン大学ではBreadth Subjectsと呼ばれているこれらの科目は、大学内の様々な学部に在籍している学生たちが自由に履修できるように設定された授業群で、人文学部の場合は卒業までに最低4科目履修することを求められます。
例えば人文学部で国際関係と経済学を学んでいる場合、商学部のBreadth Subjectsを追加で履修することで専攻に対する理解を深めることができます。人文学部自体が持つ幅広い授業に加えて、他の学部の授業も履修できるシステムが整っているのは魅力ですね。
人文学部でオーストラリア大学留学の道を開こう!
日本の高校を卒業して大学留学を考える人の中には、まだ何を勉強したいかはっきりとわからない人もいますよね。何のために留学したいのかを考えることは大事ですが、まずはオーストラリアの大学で教養学部に入学して色々な授業を履修しながら自分の興味のあることを発見していく方法もあります。
この記事で紹介した通り、人文学部(Bachelor of Arts)は
- 各大学で最も入学しやすい成績条件
- 広く様々な専攻を選べる
- やりたいことを決めきらなくても履修できる
オーストラリアの各大学が開講している人文学部はそれぞれに特徴があり、履修条件や専攻の幅もそれぞれ異なります。オーストラリアの大学に留学しようか悩んでいる場合はまず一度ICCコンサルタンツの無料カウンセリングにお申し込みください。数多くの留学生を送り出しているカウンセラーがじっくりとお話を伺って、納得のいく留学の選択をお手伝いします。