皆さんこんにちは、シドニー大学卒業生ライターのえみりです。
今回の記事では、私が大学留学を決めた経緯と大学前のファウンデーションコースの紹介や大学生活についてお話しさせて頂きます^^
卒業生ライター橋本英美里さんとは?
橋本 英美里(Emiri Hashimoto)
幼少期に海外に住んでいたものの英語が得意ではない状況を打破したいと考え、日本の中高一貫校を卒業後、単身で2016年7月にシドニー大学へ大学留学。大学のファウンデーションコース、テイラーズカレッジに通い、学業優秀賞を受賞。2017年7月からはシドニー大学にて人類学を専攻し、日本交流会サークルの幹部も務め、2020年7月に卒業。2021年4月には日本企業に就職予定。橋本さんの体験談はこちら
そのほかの橋本さんの記事はこちら #卒業生ライター
留学を決めた理由
私は中高を普通の私立高校で過ごし、大学前にTaylors Collegeというファウンデーションコースに一年通ったのちにシドニー大学に入学しました。
私は父の仕事の都合で6歳までイギリスで過ごしたものの、インターナショナルスクールに通うこともなかったので英語を使わない生活を送っていました。帰国後小学生の頃はたまに英会話スクールに通っていたくらいで、高校生になると英単語の暗記が大の苦手で、英語のレベル別クラスでも真ん中でした。
そんな中、幼稚園の同級生内でも連絡が取れていなかったイギリスの大親友からFacebookで連絡がありました。しかし、英語でメッセージをやり取りしなければならない面倒臭さや言いたいことをすぐにいえず文法などをネットでチェックするもどかしさに駆られました。この悔しさから、就職後にはできないような英語漬けの生活をしてみたいと思い始めたのと、日本の大学の中でも英語を使うような学部にしか興味がなかったので、どうせお金がかかるならしっかり勉強できる海外大学に行きたい、と高校二年生の終わりくらいから留学を考え始めました。実は、オーストラリアに決めた理由はあまり深くなく、姉が交換留学で行っていて楽しそうなイメージがあり、治安も良さそうだったので選びました。
当時の大親友との写真。笑
Taylors College
私の中高はインターナショナルスクール等では無かった為、シドニー大学に直接入学をすることはできず、Taylors College(テイラーズカレッジ)というファウンデーションコース(大学入学に向けた基礎知識や海外の勉強スタイル等を勉強できるカレッジ)に通いました。
Taylorsの建物はシドニー大学から離れ、大学近くの駅Green Square Station から徒歩10分ほどのところにあります。このファウンデーションコースは特に英語に特化したものではなく、(入学時のIELTSのスコアによっては英語のクラスを取らなければならない場合もあります)私は文系だったのでInternational Relations (国際関係学)やMedia Studies (メディア学)、Australian Studies (オーストラリアの歴史や地形を学ぶもの)などを受講していました。他にも志望の学部に合わせて幅広く科目が用意されていて、Accounting (会計学)やIT(パソコン)などもありました。また、全生徒共通で英語の授業があり、海外大学生が論文を書くときに苦労しがちな参考文献の書き方などをしっかり学びます。まるで高校の時のように、毎日授業がつめつめでスケジュールされていました。
建物の大きさに比べて生徒数は多かったですが、それでも日本人はやはり少なくて私が勉強していた頃も3、4人ほどしかいませんでした。日本人は人数がかなり少なく希少価値が高いので先生にも積極的にアピールして仲良くなることをおすすめします(笑)このコースは英語圏の高校を卒業していれば取らなくてもいいものです。よって、生徒の全体としては中国人が7割、ベトナムやミャンマー、台湾など他のアジア圏からの生徒がその残りを占めていました。ユニークなところではリトアニアやバングラデシュからきている子もいました。
私は中国語が話せないので、マイノリティーグループとして他のアジア人の子たちと仲良くさせてもらっていました。授業ごとにクラスメートが変わる大学と違って同じ学生と授業が一日中一緒なので、親から離れて異国に来ているもの同士の濃い関係を作れました。今でもTaylors時代の友達と休日に出かけたり、大学に入ってからもTaylors出身という共通点で大学で仲良くなる機会があり、大学にストレートに入学できないもどかしさはあったものの、大学入学前の基礎的な教養や生活の基盤もTaylorsに通って養うことが出来たのでよかったなと思います。いきなり慣れない地で大学に入るよりも、大学で勉強に圧倒されて忙しくなる前に身近に助けてもらえるTaylorの先生方の存在があるなかで、一人暮らしの仕方や生活力を培えるアドバンテージは大きかったです。
Taylorsの建物の写真
大学生活
晴れてTaylorsを卒業し2017年の7月にシドニー大学に入学した私は、Bachelor of Political, Economic and Social Scienceという学部(Bachelor of Artsの一部)を選択し、国際関係学と人類学を専攻に決めました。入学前からすでに専攻を決めている子もいましたが、入学後に決めることも可能です。私自身は、Taylors時代にOweekというシドニー大学のオープンキャンパスに参加する機会があり、そのときになんとなく気になっていた科目の授業を回って最終的に決めました。ちなみに私はマーケティングにも興味がありました。マーケティングの学科にアプライするには、Taylors在学中にAccountingを必須科目として履修しなければならなかったのですが、Accountingは難しいという噂を聞きつけてAccountingの授業を履修することをやめました。そのため、シドニー大学に進学する際、マーケティング学科にアプライできなかった記憶があります。授業の難易度などの噂に左右されて、進学学部や専攻を決めるのではなく自分のやりたい事をしっかり考えて授業を選択しましょう。授業はセメスターごとに四科目ずつ、一学期の科目を減らしたい場合はSummer SchoolやWinter Schoolにホリデー中に一つ科目を履修することで減らすことが出来ます。(私はホリデー中は旅行ばかりしていてこのシステムを利用する機会がなかったのですが、学期中の負担がかなり違うようなのでホリデー中もシドニーに残られる方にはお勧めです。)
授業は基本的にレコーディングされていて、聞き逃してしまってもあとで聞き直したり、ノートをまとめ直すことができます。また、授業とは別にチュートリアルという時間も必須で設けられていて、チュートリアルでは小さめのクラスで直接教授やチュートリアルの先生(大学院生など)に質問できるシステムになっています。
海外大学生は勉強量が多いというイメージを持たれる方も多いと思いますが、それは事実です。私の場合はリーディング量が多くリーディングに追われる毎日でした。(学部によってはテストが多いと嘆いている子もいます)チュートリアルでは出席をとっているだけではなく、発言率や発言の質についても見られているので、ただ単にリーディングをこなすだけではなく、授業内容と与えられたリーディングの関係性を分析したりするなど、自分なりに理解を深めることも大切です。私も入学当初はリーディング量と授業のペースに圧倒されましたが、チュートリアルではカジュアルに質問ができるので授業内容についていけないときは毎日のようにチューターに相談に行き、本当に助けられました。
サークル
シドニー大学も日本の大学と比べてしまうと小規模であまり活動もしていないサークルも多いですが、それでも200以上のサークルがあり、日本文化交流サークルやダンスサークルからチョコレートサークルやチョップスティックサークルなど、ユニークなサークルが沢山あります。 サークルごとにシステムや入会金は違いますがシドニー大学では大抵のサークルには手軽に入会することが出来ます。例えば、私も幹部として関わっていたWasabi Society(日本文化交流サークル)ではイベントに参加したい方はOdayやOweek(新歓期間)でない日でも5ドルのメンバーシップ費で参加して頂けるようになっていました。(シドニー大学はじめ、オーストラリアの大学はOdayやOweekと呼ばれる学期の最初の週を新歓期間として設定しており、その間に授業の履修やイベント・サークルへの加入ができるようになっています。)WasabiではSnacknchill という日本のお菓子を食べながら他のメンバーと交流するイベントやBBQ、焼きそばイベントやMovie Nightなど、毎週必ずイベントを開催するようにしていて、シドニー大学の中でも活動的なサークルの一つです。会員数は600人にも登りますが、日本人だけではなく日本文化に興味があったり日本好きな外国人も多く在籍しています。(Wasabiの会員になると日本人には嬉しい特典が沢山あるので、活動にご興味のある方はWasabiのホームページをぜひご覧ください!(http://wasabi.org.au) 他にも、Law Societyなど勉強系のサークルもありますが、どのサークルもフリーフードのイベントを開催することが多いので、私も食べ物目的でChocolate Society(無料でケーキやドーナツを食べられるイベントなどを開催)やChopstick Society(無料のタピオカドリンクを飲めるイベントなどを開催)に参加したりもしています。笑 また、私は入学当初にGlobal Exchange Society(留学生用のサークル)や ボランティアのサークルに入ることでアメリカ人やオージーなどの友達作りにも励んでいました。学部ごとに雰囲気は違うと思いますが、私が履修しているBachelor of Arts では生徒数が多く、なかなか授業で友達を作るのも難しいので、サークルに入って友達作りをするのもとてもおすすめです。
私が配属していた時のWasabi幹部。日本人でない子も多いですが、皆日本語がとても上手です
以上、今回は私が留学した経緯から大学生活までお話しさせて頂きました!今、海外留学を考えていて不安を覚えていらっしゃる方も多いかと思いますが、改めて日本の大学とはまた違うオーストラリアの大学の魅力が伝わっていたら嬉しいです。