メルボルン大学付属トリニティカレッジとは？

トリニティカレッジとは

メルボルン大学も他のオーストラリアの大学同様、日本の高校を卒業した学生にはファンデーション経由での入学のみを認めています。メルボルン大学の付属ファンデーションコースを運営するのがトリニティカレッジ（Trinity College）になります。

トリニティカレッジの歴史は古く、1872年にメルボルン大学内でキリスト教について学ぶ学校の一つとして創立されたのがはじまりです。その後、1880年代には大学に通う学生向けの寮としての役割を果たすようになりました。
1990年に留学生を受け入れるための準備校（Pathway school）としての機能が加わり、今日ではトリニティカレッジ＝メルボルン大学のファンデーションコースという認識が最も広く知られるようになっています。

 

メルボルン大学の付属であるメリットも

トリニティカレッジは、修了時の成績がメルボルン大学の定める学部進学条件を満たしていれば、100％確実にメルボルン大学に入学ができる、唯一の認可されたファンデーションコースです。他大学のファンデーションを修了し、メルボルン大学に入学することも可能ですが、仮に希望する専攻が定員で一杯になっている場合などはトリニティカレッジの学生が優先されるため、開示されている条件をクリアしていても不合格となってしまいます。
その点、トリニティカレッジを経由して入学する学生は、入学時から大学学部課程とのパッケージオファーがもらえるため、とにかく所定の成績をクリアすることに専念して、学部への入学を狙っていけるのです。

また、高い質の教育で知られているメルボルン大学付属のファンデーションコースであるため、修了後にもし他大学に進学したくなった場合でも認定されやすいのが特徴です。トリニティカレッジの卒業生のうち90％以上がメルボルン大学を含むオーストラリアのトップ8大学（Group of 8）に進学している実績も。

図書館など大学内の設備をメルボルン大学の学生同様に利用出来ることから、早くから大学での生活になじめる点も魅力といえるでしょう。

 

トリニティカレッジでのカリキュラムはとてもユニーク

学部課程に進むためのコースとはいえ、しっかりと準備し、メルボルンモデルに推奨される「幅広い学びに対応できる人材育成」に備えるべく設定されているのがトリニティカレッジのカリキュラムです。必須科目はEnglishとHistory of Ideasの２科目ですが、この必須科目だけでも他のファンデーションコースにはない特徴があります。

 

English

大学での授業に向けた英語学習（English for Academic Purpose）に加え、DramaとEnglish Literatureが含まれます。ここでは特徴的なDramaの授業について少しご紹介します。

Drama

英語の学習にDrama（演劇）？と不思議に思われるかもしれませんね。Dramaの授業では表現全般（英語を声に出し、大きな音でわかりやすく伝える／動きを加えて聴衆に訴えかける）に加えて、グループで作業をし協力することの大切さや想像力さらには人前で何かを表現することへの自信につなげるという目的が含まれています。（筆者も、このドラマの体験授業を受けたことがありますが『恥ずかしい、格好悪い』などの意識より「相手に伝えたい！」という思いが先行して授業の後には英語を話すことの気後れが少し薄らいだ経験があります）

 

History of Ideas

この授業は「歴史」の授業ではありません。「考え方の筋道を学ぶ」授業と表現するのが適切でしょう。授業を通じて今後すべての学部で求められる学術的なコミュニケーションの仕方をディスカッション、リサーチ、資料の集め方、分析、論理的思考を通じて体得します。扱う資料は哲学者や科学者、宗教家や政治評論家などの意見をベースに自分自身の意見を組み立てていく課程を学びます。

メルボルン大学に本当に進学するための条件

前述の通り、トリニティカレッジの卒業生のほとんどがメルボルン大学への進学を果たしていますが、そのために必要な条件は以下の通りとなっています。

*2021年４月時点：出典メルボルン大学公式ホームページより

 

トリニティカレッジ経由でメルボルン大学に入学したい！

いかがでしょうか。世界最高峰と呼ばれるメルボルン大学にも、準備コースがあり、留学生でも入学を狙うチャンスがあることがおわかりいただけたと思います。しかし、そこは世界トップレベルの大学だけあり、ファンデーションに入学するための条件も他大学のファンデーションコースより高めに設定されているのがトリニティカレッジのもう一つの特徴。
およその目安では高校３年生での成績で、主要科目（実技科目以外）で評点平均が５段階中4.0以上必要とされています。また、大学での専攻により、高校課程での数学履修歴なども問われるため、それぞれの実状に合わせて準備するのがのぞましいでしょう。
進学方法について、コースについてなどご興味をお持ちいただいた方は、ぜひ一度お問い合わせください。