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オーストラリア英語の特徴は?アメリカ英語やイギリス英語との違いも解説

オーストラリア英語は、イギリス英語とアメリカ英語の中間的な位置づけと言われ、日本人にとっても発音しやすく、聞き取りやすい英語であると言われています。この記事では、オーストラリア英語の歴史から、発音・スペル・単語・スラングなどの特徴について解説します!

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オーストラリア英語の特徴とは?

オーストラリア英語は、イギリス英語とアメリカ英語の中間的な位置づけと言われています。イギリス英語と同様に「r」を発音しないことが多いですが、アメリカ英語のように「a」を「æ」と発音することはありません。また、単語や言い回しにも、オーストラリア独自の文化があります。留学先として人気の高いオーストラリアですが、現地生活にスムーズに適応するために、オーストラリア英語の特徴を理解しておくと良いですね。

 

オーストラリア英語の成り立ちや歴史

オーストラリア英語は、イギリス移民が持ち込んだ”イギリス英語”がベースとなっています。
そもそもオーストラリアには、およそ5万年前より”アボリジニ”と呼ばれる先住民族が暮らしていて、長らくオーストラリアの大地で独自の言語や文化を育んできました。
そこへ1770年ごろ、イギリス人の探検家キャプテン・ジェームズ・クックがオーストラリアに到着したことをきっかけに、イギリス人のオーストラリア移住、植民地化が始まります。
イギリスからやって来た移民の多くは”コックニー”と呼ばれる訛りを持つ労働者階級の人々でした。
そして、そのイギリス移民の”イギリス英語”を基礎としながら先住民族の”アボリジニの言語”が合わさり、さらには中国や中東などからも移民が流入して今日のオーストラリア英語、いわゆる「オージー英語(Aussie English)」が形成されました。

 

オーストラリア英語はイギリス英語やアメリカ英語と違いはある?

イギリス英語とアメリカ英語の中間的な位置づけと言われるオーストラリア英語ですが、それぞれどんな違いがあるのかみてみましょう。

発音の違いを比較

  オーストラリア英語 イギリス英語 アメリカ英語
Rの発音 単語の終わりのRはほとんど発音されない 単語の終わりのRはほとんど発音されない 単語の終わりでもRははっきり発音される
母音の長さ 母音は比較的長めで、特定の母音が独特の発音 母音の長さは変化し、特定の地域によって異なる 母音は短く、明瞭な発音が特徴
イントネーション 抑揚が強く、話し言葉にメロディーがある 地域により異なるが、抑揚は比較的控えめ 抑揚がはっきりしており、リズミカル

単語の違いを比較

  オーストラリア英語 イギリス英語 アメリカ英語
接尾辞
-ise/-ize
-ise
(例: realise)
-ise
(例: realise)
-ize
(例: realize)
接尾辞
-re / -er
-re
(例:centre)
-re
(例:centre)
-er
(例:center)
接尾辞
-our/-or
-our
(例:colour)
-our
(例:colour)
-or
(例:color)
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オーストラリア英語の発音の特徴

オーストラリア英語の発音は、他の英語圏と比較して独特の響きを持っています。特に、Rの発音や単語の終わりの短縮形の使用が特徴的です。

Rはほとんど発音されない

単語の中間や終わりにあるRの発音がほとんどされません。これはアメリカ英語とは大きく異なり、イギリス英語に近い特徴です。
アメリカ英語の場合、Rの発音は「巻き舌」と表現されることが多いですが、オーストラリア英語では巻き舌のような音は出さずにそのまま伸ばす傾向があります。
例えば、「car」の発音は日本人の「カー」の発音と似ていて、Rは単純に伸ばすだけというイメージです。そのため、日本人の話すカタカナ英語の発音に近いと言われることがあります。

canやcan’tのcanは「カン」と発音される

canとcan’tの発音もイギリス英語に基づきます。canはアメリカ英語と同じ「キャン」ですが、can’tは「カント」または「カーント」のように発音します。

aは「アイ」、iは「オイ」と発音される

特定の単語では、文字aが「アイ」として発音されることがあります。アメリカ英語の場合は「エイ」と発音することが多いです。
例えば、「today」の発音はオーストラリア英語の場合は「トゥダイ」、アメリカ英語の場合は「トゥデイ」といった具合です。
では本来「アイ」と発音したい文字iはというと「オイ」と発音される場合があります。
例えば、「right」の発音はオーストラリア英語の場合は「ロォイト」となります。

短縮形が多い

単語を短縮して発音することが一般的です。これは日常会話において非常によく見られ、聞いた相手に親しみやすさを感じさせます。
例えば「barbecue」を「barbie」、「Australian」を「Aussie」と短縮するなど、オーストラリア人は短縮形を好んで使用します。

 

オーストラリア英語のスペルの特徴

オーストラリア英語のスペル(綴り)はイギリス英語の影響を受けていて、アメリカ英語とは異なる点があります。

erをreという順で表記する

「center」を「centre」と表記するなど、erの順序をreとして表記することが一般的です。

zをsで表記する

「organize」や「realize」などの単語が、「organise」、「realise」と「z」ではなく「s」を用いて綴られることが多いです。

uを含めて表記する

「favorite」が「favourite」のように「u」を含んで表記することがあります。

 

オーストラリア英語のスラングの特徴

オーストラリア英語には、オーストラリア地域のみで使用される言葉、いわゆるスラングが豊富に存在します。
そしてそれらは主に発音の短縮形に由来しているケースが多いです。いくつか例を見てみましょう。

語尾を「ie(イー)」で短くまとめることで生まれたスラング

  • オーストラリアの Australian ⇒ Aussie(オージー)
  • バーベキュー barbecue ⇒ barbie(バービー)
  • ビスケット biscuit ⇒ biccy/bickie/bikkie(いずれもビッキー)
  • 朝食 breakfast ⇒ brekky/brekkie(いずれもブレッキー)
  • チョコレート chocolate ⇒ choccy/chokkie(いずれもチョッキー)
  • サングラス sunglasses ⇒ sunnies(サニーズ)
  • ウールワース(オーストラリアのスーパーマケットの名前)Woolworths ⇒ Woolie(ウーリー)

短く縮める、途中までしか発音しないことによって生まれたスラング

  • 午後 afternoon ⇒ arvo(アルヴォ)
  • アボカド avocado ⇒ avo(アヴォ)
  • 今日の午後 this afternoon ⇒ S’arvo(サーヴォ)
  • ありがとう Thanks ⇒ Ta(タ)
  • あいさつ、こんにちは Good day ⇒ G Day(グッダイ)
  • 一杯の紅茶 cup of tea ⇒ cuppa(カッパ)
  • マクドナルド Mc Donald’s ⇒ Maccas(マッカス)
 

オーストラリア英語の単語の特徴

オーストラリア英語では、同じもの、同じ意味であってもアメリカ英語とは違う単語が一般的に用いられている場合があります。

  • エレベーター elevator ⇒ lift(リフト)
  • サンダル flip-flops ⇒ Thongs(ソングス)
  • フライドポテト french fries ⇒ chips(チップス)
  • ゴミ Trash ⇒ Rubbish(ラビッシュ)
 

オーストラリアならではの言い回しも

オーストラリアには、他の国々とは異なるユニークな言い回しがあります。これらの表現を覚えることで、現地の人々とのコミュニケーションがよりスムーズになります。

No Worries:問題ないよ

「問題ないよ」「気にしないで」という意味で広く使われています。アメリカ英語でいうところの”You’re welcome”や”No problem”といった意味合いで使用されます。これはオーストラリア人の肩の力が抜けた性格を反映していて、非常によく使われる表現です。

I’m Stuffed:とても疲れている

非常に疲れているときや心配事がある状態のときに使用されます。アメリカ英語の場合、「おなかがいっぱい」という状態を意味しますので注意が必要です。

 

日本で学ぶアメリカ英語は、オーストラリアでも通用する?

英語は世界中の人が使っている言語ですが、大きく”アメリカ英語”と”イギリス英語”に分けられます。ちなみに、日本の学校教育における英語の多くは”アメリカ英語”がベースです。
アメリカ英語とオーストラリア英語は発音や語彙において異なる点が多くありますが、コミュニケーションを取ることは十分に可能です。ただしより正確に、そしてスムーズに意思疎通をするために独自のスラングや表現、文化や言語の違いを理解することが大切です。

 

オーストラリア英語は日本人にとって話しやすい英語

単語の中間や終わりにあるRはほとんど発音されないオーストラリア英語は、日本人にとって発音しやすい英語です。また、イントネーションが強くなく、話す速度も比較的ゆっくりなので、聞き取りやすいと言われています。

 

オーストラリアで英語を勉強することは有利?不利?

ここまで挙げてきた通り、オーストラリア英語には独自の発音、スペル、スラング、単語の使い方がたしかに存在します。
ただし、英語を使う国はアメリカやイギリスだけではありません。今や世界中あちこちの国々で英語が話されていてそれぞれの地域で独自の進化をしています。
例えばシンガポールやマレーシアなどでも英語が使われていて、そこでも独自の発音やスラングなどが生まれています。
それらの国の人々からすれば、アメリカ英語やイギリス英語、もちろんオーストラリア英語も訛っている、自分たちとは異なる言語ということになります。
つまり、大前提としてどこの国で英語を学ぶとしても、グローバルに英語を使う際には”地域による違い”は避けることが出来ません。
また、オーストラリアは”イギリス英語”をベースとした英語を第一言語とする国です。他の第二外国語として英語を使用しているようなアジアやヨーロッパの国々と比較しても”オーストラリア英語”の特徴は大きな違いではない、と言えます。
そして“アメリカ英語”を学習してきた日本人という視点で見た場合、”イギリス英語”を基盤とした”オーストラリア英語”を勉強することは、英語の多様性を知る機会であり、グローバルに英語を使うための準備としてはこの上なく良いチャンスと言えるでしょう。

 

オーストラリアに留学するメリットとは

オーストラリアは世界的に評価の高い教育水準と生活環境の良さから、イギリスやアメリカに続き世界で3番目に留学生が多い、人気の留学先になっています。
移民大国として多種多様な人々が共存している国でもあり、フレンドリーな国民性で留学生も受け入れられやすい環境があります。学生に人気の留学先ランキングでは、世界の上位30都市のうち、5都市がオーストラリアから選ばれるほど。治安の良さと生活の質、出会う学生の多様性、交通機関の発達、留学生にも就労について寛容である点などからも、留学先として恵まれた環境が整っています。

 

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