オーストラリアの学生ビザの申請方法とは? 申請条件・費用を解説
オーストラリアでは、中学校・高校・語学学校・大学・TAFE・専門学校などに3ヶ月以上就学する場合、学生ビザを申請する必要があります。
学生ビザを発行しなければ不法滞在となるため、必ず入国前に余裕を持って申請しましょう。
オーストラリアの学生ビザとは
学生ビザは、留学を目的として海外に滞在する際に必要なビザです。
学生ビザを申請するには、国ごとにさまざまな申請条件や準備物があります。さらに、学生ビザの取得後も一定以上講義に出席しなければ、取り消しされる国も少なくありません。
ただし、留学する場合でも学校に通う期間が3ヶ月未満であれば、観光ビザであるETAで入国可能です。自分の通う期間を確認した上で、学生ビザかETAのどちらかを取得するかを決めましょう。(一部の中学・高校では、3ヶ月未満でも学生ビザを取得して渡航する事を入学の条件としている場合がありますのでご注意ください)
オーストラリアの学生ビザの特徴
オーストラリアの学生ビザの特徴は大きく以下の6つです。
- 大学以外の教育機関への留学も可能
- 最大で5年まで滞在可能
- 年齢・回数上限はなし
- 2週間あたり48時間まで就労可能
- フルタイムの受講・出席率80%以上が必要
- 有効期限が学校終了日から1〜2ヶ月
オーストラリアの学生ビザの特徴を知り、学生ビザを申請するか、ほかのビザにするかどうかの判断にお役立てください。
大学以外の教育機関への留学も可能
オーストラリアの学生ビザは政府に認定された教育機関であれば、大学以外への留学も可能です。大学以外の教育機関としては、語学学校や専門学校、TAFEなどが該当します。
TAFEとは、Technical and Further Educationの略称で州立の職業訓練専門学校を指し、幅広い分野を学ぶことが可能です。
オーストラリアでは、豊富な学校の種類から自分の学習目的に合った学校を柔軟に選べるため、学びやすい環境であると言えます。
期間は最大5年まで滞在可能
オーストラリアの学生ビザを取得すると、最大5年滞在可能です。ただし、学生ビザでは学校に通う期間を超えて滞在することは不可能です。学校終了後も滞在したい場合は他のビザか学生ビザを延長する必要があります。
年齢・回数上限はなし
オーストラリアの学生ビザを取得する場合、年齢の上限はありません。また、発行の回数制限もないため何度でも申請可能です。ただし、むやみに長期滞在するためにいろいろな学校を回って学生ビザを長く保持しようとする事は禁止されています。学生ビザの延長方法は、「オーストラリアの学生ビザを延長する方法」の章で解説しています。
オーストラリアに長期で滞在できるビザとして、学生ビザのほかにワーキングホリデービザもありますが、そちらは18〜30歳が申請対象となっており、年齢制限が存在する点で大きな違いがあります。
2週間あたり48時間まで就労可能
オーストラリアの学生ビザで入国すると、2週間あたり48時間まで就労ができるため、留学中でもアルバイトをすることが可能です。この場合の2週間は1週目〜2週目、2週目から3週目などのように、どの2週間の労働時間でも48時間以内にする必要があります。
2023年7月1日以前は、2週間あたり40時間まででしたが、2024年5月現在は48時間まで引き上げられています。ただし、学生ビザで入国したとしても学校が休暇期間中であれば、フルタイム(20時間以上/週)で働くことが可能です。
この規定は変更になる可能性があるため、定期的にオーストラリア移民局のサイトを確認しておきましょう。
フルタイムの受講・出席率80%以上が必要
学生ビザを申請する際は、フルタイム(週25時間以上)で受講するのが申請の条件です。講義の出席率が80%でない場合は移民局から通達され、学生ビザがキャンセルされる可能性があります。
キャンセルされた場合は、学生ビザの資格を失効し、28日以内にオーストラリアを出国することが求められます。
有効期限が学校終了日から1〜3ヶ月
学生ビザの有効期限は、就学期間が10ヶ月未満の場合は学校終了日から1ヶ月、10ヶ月以上の場合は2~3ヶ月です。
この期間は、コース中に休暇を取得した場合と滞在期間中に支払いを行った分の授業を終了するための処置として与えられるものです。
オーストラリアの学生ビザの申請条件
オーストラリアの学生ビザの申請条件は以下です。
- 6歳以上であること
- CRICOS登録校(政府公認の学校のコース)に出願し、就学予定の入学許可書を取得していること
- OSHC(Overseas Student Health Cover:海外留学生用保険)に加入していること
- クレジットカードを持っていること(申請料金を支払うため)
- 学生ビザで滞在する期間中の生活費があること
- 健康状態が良好であること(日本国籍の方は健康診断・レントゲン診断は免除)
この申請条件を満たしていない場合、学生ビザの申請は認められないため、これらの申請条件を満たしているか確認をしてください。
オーストラリアの学生ビザに必要な準備物
オーストラリアの学生ビザに必要な準備物としては以下のものが必要です。
- 学校から発行された入学許可証
- 就学予定期間よりも有効期間が長いパスポート
- パスポートのカラーコピー(jpgファイル・最大500KB)
- OSHC(Overseas Student Health Cover:海外留学生用保険)の加入証明書
- クレジットカード
- 申請費用
- Eメールアドレス
- 滞在先およびWelfare Arrangementsの証明書(申請者が18歳未満の場合)
オーストラリアの学生ビザ発行にかかる費用
1回目のビザ申請料金はオーストラリアドル(以下、豪ドル)で710ドルです。2024年5月現在、1豪ドルあたり104円であるため、日本円に換算すると73840円かかります。こちらは相場で大きく変わるため、その都度調べるようにしてください。【5ステップ】オーストラリアの学生ビザの申請方
オーストラリアの学生ビザの申請方法は大きく5ステップあります。
こちらのステップごとに進めながら学生ビザの申請をすると迷わずに申請できるでしょう。
【ステップ1】学校に出願、合格後費用を支払い、入学許可証を発行してもらう
【ステップ2】immiAccountをオーストラリア移民局のサイトで作成する
【ステップ3】登録したUsernameとPasswordでログインする
【ステップ4】New Applicationから申請書と必要書類を提出する
【ステップ5】登録完了のメールが届いたことを確認する
申請の条件を満たしているか、準備物は用意できているかを確認してから申請しましょう。
1.学校で入学許可証を発行してもらう
まずはオーストラリア政府公認の学校であるCRICOS登録校に出願し、入学許可証を発行してもらいましょう。出願した学校から合格通知が届いた後、記載されている金額を振り込むと入学許可証が発行されます。
2.immiAccountをオーストラリア移民局のサイトで作成する
入学許可証の発行後は、こちらのオーストラリア移民局のサイトに移動し、immiAccountを作成します。immiAccountとは、オーストラリア移民局のオンライン申請システムにおけるすべてのビザ申請に利用できるアカウントです。
このアカウントを作成すると、申請内容を確認したり、ビザ申請料を支払ったりできるようになります。こちらのオーストラリアの移民局のサイトからアクセス作成画面に入り、「Create an Account」を選択してアカウントを作成しましょう。
登録情報を項目に従って記載し、秘密の質問とパスワードまで入力すると、登録したメールアドレスに登録完了した旨のメールが届きます。そのメールの中央のリンクをクリックしてメールアドレスを承認すればアカウント作成完了です。
基本的にビザに関する連絡などはメールにてお知らせが入るため、ここで設定するメールアドレスは留学しても引きつづき確認ができるメールにしておきましょう。
3.登録したUsernameとPasswordでログインする
アカウント作成後、「immi Account」ログイン画面からアカウント作成時に登録したUsernameとPasswordを入力してログインします。
4.New Applicationから申請書と必要書類を提出する
「immiAccount」へログイン後、「New Application」を選択し、リストから「Student」、「Student Visa(500)」の順に選択します。
そこから「Terms and Conditions acceptance(規約)」に同意してから、申請書の質問にすべて回答しましょう。その後、提示された必要書類をアップロードして提出します。
5.登録完了のメールが届いたことを確認する
申請書と必要書類の提出後、申請料金をクレジットカードで支払います。申請料金を支払うと登録が完了し、TRN番号(Visa申請の照会番号)が表示されます。登録したメールアドレス宛に登録完了の通知が送信されるので届いているか確認しましょう。
その後、学生ビザ申請のステータスはVisa Entitlement Verification Online (VEVO)にTRN番号かビザ許可番号のどちらかを入力することでアクセスできます。
学生ビザの申請時期
オーストラリアの学生ビザの発行を日本国内で行う場合、コースが始まる4ヶ月前から申請可能です。オンライン上で必要書類の提出後、数日で学生ビザが発給される場合が主ですが、書類に不備があり、発給までに長い時間がかかったというケースもあります。
そのため、渡航の3ヶ月前には申請を行っておくと直前になって学生ビザが発行されない、といったトラブルを防げるでしょう。
ビザが発給される時の事は特に書かなくてOKですか?
ビザ発給は上記のImmi Accountで発給確認が出来るほか、登録したメールアドレス宛にも連絡が入ります。
パスポート上は何もシールやスタンプなどが推されない電子ビザですので、発給が確認出来たメールやお知らせを念のためプリントアウトして保管しておくとよいでしょう。
オーストラリアの学生ビザを延長する方法
学生ビザの延長は現地の移民局で申請できます。
その際、学校に依頼して80%以上の出席率を証明する証明書を用意しましょう。出席率を証明する書類を用意できない場合は延長が拒否されてしまいます。
これ以外にも、国籍や留学先の教育機関によっては必要となる書類が異なります。
必ず早めに移民局のサイトなどから必要書類の内容等について確認し、余裕を持って手続きを進めましょう。
学生ビザは現在のビザが切れる前に申請しましょう。オーストラリア国内にいながら延長する場合には、申請料の710ドルに延長申請料を700ドルプラスした、合計1410ドルがかかります。(2024年5月現在)
その際、パスポートの有効期限に問題ないか確認し、必要であれば更新します。海外から手続きする場合は在外公館で手続きしましょう。
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