これまでの経歴を教えて下さい。
上智大学外国語学部英語学科卒業後、5年間の外資系保険会社勤務を経て、Monash Universityに留学し、日英通訳翻訳学修士号を取得しました。帰国後、1年半の英会話スクール主任講師を経て、2008年より社内通訳/翻訳者として稼働開始。自動車メーカー、IT、マーケティング企業、ヘルスケア企業を経て、現在は化粧品会社にて役員付き通訳者として勤務しています。社内通訳/翻訳歴8年。地方自治体やNPO団体にて「通訳の理論と実践」に関する講演を行ったり、社内で「通訳者が教えるビジネス英語講座」を開催したり、「日本人のグローバルコミュニケーション能力の向上」を推進する活動も精力的に行っています。
大学院留学を決めた理由、必要性を教えてください。
キャリアチェンジして通訳になることを志し、勤めていた会社を退職して留学しました。通訳になるためには、日本国内の通訳養成スクールに働きながら通うという選択肢もありましたが、通訳スキルだけではなく、英語とその背景にある文化、そして通訳という仕事の理論を学術的に学び、全人的アプローチから一生をかけて通訳という職業を極めたいと思ったので、大学院の留学という選択肢を選びました。
オーストラリアを大学院留学先に決めた理由を教えて下さい。
専門課程の評価が高かったことが第一の理由ですが、時差が無いこと、治安が良いこと、車が無くても暮らせること、食事がヘルシーであること、近隣に観光スポットが多いこと、なども決め手になりました。
大学院で学んだ専攻と内容、クラスメイトや先生の様子について教えて下さい。また、留学中に経験した印象深い体験を教えて下さい。
専攻は、日英通訳翻訳学修士課程です。日本語と英語の通訳と翻訳という作業を学術的に解明する理論が6割で、その実践的なスキルを身につける実技が4割でした。クラスメイトは、英語ネイティブの学生と日本人留学生が半々くらいで、他国からの留学生も若干名いました。そのうち社会人経験者は4割くらい、男女比率は9割が女性でした。先生もオーストラリア人と日本人が半々でした。10名程度の小規模なクラスで、お互いのサポートもできるアットホームな環境でした。印象深かったのは、学期が終わると先生がご自宅に学生を招待してホームパーティをしてくださったり、クラスメイトで打ち上げをしたりと、学びと遊びのメリハリがある生活ができたことです。夏休みには、先生が紹介してくださった日本領事館の翻訳のアルバイトをしたり、求人サイトで見つけたアメリカ企業での通訳ポジションに採用されて契約社員として就業したりと、学期中に学んだことを実地で生かすチャンスに恵まれたことは貴重な経験でした。
モナッシュ大学の魅力を教えて下さい。家族、友人、知人にモナッシュをご紹介するとき、どんな事をお伝えされていますか?
著名な卒業生を多数輩出してきた大規模な一流大学でありながら、各学科はこぢんまりとしていて先生の目が行き届くところが最大の魅力だと思います。また、日本語教育が盛んなので、日本語センターの職員や日本語専攻の学生との交流も多く、現地のオーストラリア人と深く交流する機会に恵まれていることも利点だと思います。
留学前と後、自分はどんな視点、スキルが身につき、どんな変化があったと思いますか?
留学前には意識していなかった「フェアネス」の価値観が根付いたことは大きな成長でした。人種、教育、経歴、職業といった要素に関わらず、全員が平等に扱われるべきという価値観を肌で感じて理解できたことは貴重な財産になりました。また「生活の質」にこだわり、やりがいをもって一生懸命働きつつ、楽しく生きることを忘れない視点も学び、自分の生き方に取り入れられたことも前向きで大きな変化でした。
オーストラリア留学の最大の魅力を教えて下さい。
勉強はきついですし、カルチャーショックや孤独との戦いなど苦しいこともありますが、頑張れば頑張った分だけ、言語力や実践的なスキルが身に付くことはもちろん、自然と調和した人間らしい器の大きさやしなやかさを身につけて、一回り大きく成長して帰国できることが最大の魅力だと思います。
留学後、現在、またこれまで勤められた勤務先、お仕事内容について教えて下さい。
英会話スクール:主任講師
外資系自動車部品:通訳・翻訳
外資系IT:通訳
日系自動車:技術翻訳
外資系保険ダイレクトマーケティング:通訳・法務翻訳
外資系ヘルスケア:社長付き通訳
日系化粧品会社:役員付き通訳・翻訳
将来的には、フリーランス通訳者として国際会議で活躍したいと思っています。
留学後、どの様にして就職活動を行いましたか?出来れば具体的な就活方法を教えて下さい。現在の経験を踏まえ、後輩達へ留学中、「この様な事を行っておくと良い!」という点を教えて下さい。
通訳派遣会社に数社登録して、派遣社員として希望の業界を渡り歩いています。
希望する職種によって雇用形態や採用方法の特色は異なりますので、実際に働いている先輩との人脈を作り、キャリアパスの情報を得ておくとよいと思います。