ノッティングヒルの恋人(Notting Hill)
(1999年/イギリス/監督:Roger Michell/脚本: Richard Curtis) |
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先日のアカデミー賞で女優賞を受賞した、ジュリア・ロバーツが出演した映画です。しかしながら、この映画は、どちらかというとジュリア・ロバーツよりも、相手方のヒュー・グラントの演技が光っています。状況に応じて、さりげなく微妙に変わる彼の表情は、何度かご覧になると病みつきになる人もいるかもしれません。
まず注目したいのは、映画が始まって間もないシーン。冒頭でヒュー・グラント(William)が自分の近況を説明した後、彼が経営している旅行書専門書店に人気女優役のジュリア・ロバーツ(Anna)がふらっと入ってきます。その時、カメラはヒュー・グラントをアップにしています。最初は、気にしていない様子ですが、ふとしたことから有名人が入ってきたことを理解し、表情が変わります。その表情の動きがなんとも微笑ましく、その後の会話がこの映画のトーンを決める感じがします。 |
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Anna: |
No, thanks. I'll just look around. |
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William: |
That book is not good. Just in case, you know, browsing turned to buying. |
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William: |
Yes. This one though is.. very good. I think the man who wrote it has actually been to Turkey, which helps. There is also a very amusing incident with a kebab. |
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Anna: |
Thanks I will think about it. |
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旅行書ってもしかしたら実際にその国に行ったことのない人が書いているのかな、なんて思わせるような、ジョークを交えつつ、明らかにAnnaの存在を気にしている一方で、万引きしようとしている別の客を見逃さないところなど、なんともいえずクールでコミカル。彼でなくてはできないシーンでしょう。この映画には、このシーンのように、ヒュー・グラントのさりげない演技が光る「かわいい逢い引き」が多くあり、最後まで微笑ましい映画です。
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