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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
(Lord of the rings/The return of the kings)
(2003年アメリカ/監督: Peter Jackson /
 脚本:Frances Walsh, Philippa Boyens, Peter Jackson)

2001年から続いた、ロード・オブ・ザ・リング3部作の最終編で、作品・監督賞を含む、2003年アカデミー賞11部門受賞に輝いたファンタジー映画です。J・R・R・トールキンの原作を完全にまでとは言えないでもかなり忠実に再現している映画です。
今回ご紹介するのは、世界を支配できる指輪を完全に滅ばせることのできる、「滅びの山」に近づいた時、フロドが力つき倒れ込むシーン。

和訳の文字(うすい色の文字)にカーソル・ポインタをあてるとはっきりした色の文字が出てきます。
Windowsの方は □ にあてると和訳がカーソル・ポインタで邪魔されません。
Sam: It'll be Spring back in the Shire, and the fields will be blossoming, and the birds'll be nesting in the hazel thicket, and they'll be planting the summer barley in the lower fields, and eating the first of the strawberries with cream. Do you remember the taste of strawberries, Mr. Frodo?
シャイヤでは今ごろ春が訪れて、野原は花が咲き乱れ、鳥たちがはいばみの茂みに巣をつくり、下の畑では大麦が育ち、初摘みのストロベリーにクリームをつけて食べているのでしょう。フロド様、ストロベリーの味を覚えておられますか。   □
Frodo: No, Sam. I can't recall the taste of food, nor the sound of water, nor the touch of grass. I'm naked in the dark. There's nothing--no veil between me and the wheel of fire. I can see him with my waking eyes.
覚えてなんているもんか、サム。食べ物の味も、水のせせらぎの音も、芝の感触も思い出せない。僕と火の輪の間を遮るものはもう何もない。目をつぶらなくとも絶えずそれは見える。   □
Sam: Then let us be rid of it. I can't carry it for you, but I can carry you!
であればもう終わりにしましょう。それ(指輪)を運ぶことはできませんが、あなたを運ぶことはできます!   □

時代設定からでしょうか、かなり難しい英語で語りかけています。この映画は、自分で選んだ道を苦しくてもやり遂げるという「使命感」と、それを達成させようとする「連帯感」を見事に描いた映画であります。合計すると10時間近くにも及ぶ映画を3部に分けて、年ごとに上映するという手法は、既にマトリックスやKill Billにも影響を与えたようです。3部で一つになっているので、一挙に機内上映する航空会社が出てきてくれると面白いですね。

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