IBP修了生、株式会社プログリットの代表 岡田祥吾氏による、留学前事前セミナー開催レポート

海外大学での9か月間の学びと現地企業での3か月間のインターンシップ経験を通し、グローバル人材としての価値向上を目指すことができるIBP留学。先日、これから各国に飛び立つIBP留学参加者を対象に、モチベーションアップを目的とした事前講座が開かれました。講座の第一部では、IBP修了生で、株式会社プログリットの代表を務める岡田祥吾さんにご登壇いただきました。今回は「IBP留学で人生が圧倒的に変わった」という岡田さんの留学経験について、セミナーでお話しいただいた内容をご紹介します!

プロフィール

IBP修了生岡田祥吾(おかだ しょうご)

岡田祥吾(おかだ しょうご)

IBP44期生として大学在学中の2011年にベルビューカレッジコース(アメリカ・ワシントン州)へ参加。大阪大学を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社へ入社。2年3か月勤めたのち、2016年に英語コーチングサービスを提供する株式会社GRIT(現株式会社プログリット)を設立。

2022年には東京証券取引所グロース市場への株式上場を果たし、現在も同社代表取締役社長を務める。

目次

1. 就職活動を見据え、英語力の必要性を感じIBP留学を決意

就職活動を見据え、留学を決意

大阪大学工学部に進学したものの、研究者として生きていくことは難しいと感じたことで就職を意識し始めた岡田さん。理系人材としての自身の価値は未熟であると判断し「流石に英語くらいはできないとマズい」と焦りを覚え留学を希望し始めたそうです。ところが早速TOEFLを受けるも大学の交換留学の基準には程遠く、交換留学はあえなく断念。
そんなある時、本屋さんの留学コーナーでIBP留学の体験談集に出会います。全ての体験談に目を通し、これだ!とピンときてIBP留学をする決意を固めました。

2. ひたすらに英語力だけを追求!確固とした目標と工夫の数々

岡田さんは、1年間のIBP留学で確実な収穫を得るために「とにかく英語力を追求する」ことを唯一の目標として掲げ、アメリカに渡航。その目標を達成するべく、IBP留学中は常に英語力を上げるにはどうしたらよいかだけを考え行動していたそうです。実際にいったいどんな過ごし方をしていたのでしょうか。

2-1. 日本語禁止!出国から帰国まで英語オンリーを貫く

岡田さんは出国のために離陸した瞬間から、アメリカのシアトル・タコマ空港を去る日まで、留学中は一切の日本語を断ち続けたといいます。その徹底ぶりは、一緒にベルビューカレッジへ向かった同期のIBP生から日本語で話しかけられても、断固として英語で返していたほど。他の日本人学生は戸惑いを見せつつも、1か月も経つ頃には岡田さんに対して誰もが英語で話しかける雰囲気になっていったそうです。海外とはいえ、日本人もいる環境の中で徹底的に英語のみを貫き通す信念の強さは、いかに目標を本気で捉えていたかが現れていますね。

2-2. 現地生のプレゼンへの批評も。授業への積極的な参加

日本語を断つだけではなく、当然英語を使う量も増やす必要があると意識していた岡田さん。ベルビューカレッジでの授業では常に1番前の席に座り、積極的な発言を心がけていました。
また、授業選択に際しても「いかに英語力を伸ばせるか」ということを基準に、なるべくアメリカ人が多く、話す機会が多い科目を選択していたといいます。
なかでも印象的だったのは、人前で効果的に話すスキルを鍛えるパブリックスピーキングの授業だそうです。現地のアメリカ人のプレゼンテーションに対して岡田さんからフィードバックを送ることもありました。当時の自身の英語力は全くだったと評価する岡田さんですが、前提として高い英語力が要求される状況で、さらに上を目指す環境に飛び込めたのは良い機会であったと振り返りました。

2-3. カフェテリアは絶好の英会話チャンス。初対面の相手と毎日ランチ

さらに、英語力を向上させるうえで、留学中に一人でいる時間がとにかくもったいないと岡田さんは考えていました。それはランチの時間も例外ではなく、時間を有効活用するために毎日大学のカフェテリアで見ず知らずの学生に話しかけて一緒に食事をとっていたんだとか。驚くべきことに特に断られたことはなく、様々な学生との会話を楽しむことが出来たそうです。
また、ランチタイム以外も英語を話す機会を増やすためにできる限り人と過ごすことを心がけていたという岡田さんですが、積極的にキャンプや飲み会に参加したり、Meetupを活用して幅広いイベントに出席したりと、活動的に過ごした様子が伺い知れました。

3. 憧れの環境でのインターン。人材開発部でゼロから研修制度を始動

海外インターンで人材開発部でゼロから研修

IBPプログラム後半のインターンシップでは、Expeditorsというロジスティクスカンパニーで働くこととなりました。ガラス張りのオフィスビルでスーツを着て働きたいという憧れを叶えられるのがExpeditorsだった、と照れくさそうに話す岡田さん。
Expeditorsでは人材開発部に配属されましたが、当初振られたのは誰にでもできるような仕事ばかり。このままではただ時間が過ぎて終わってしまう、という危機感から、自発的に日本のビジネス慣習に基づく研修制度をゼロから提案して、与えられる仕事以上に自分が出来ることを積極的に模索していきました。

4. 起業のきっかけ、IBP同期の山碕峻太郎氏(現プログリット副社長)との出会い

留学を終え、2016年に起業した岡田さんですが、そのきっかけはIBP同期の山碕峻太郎氏との出会いでした。「こんなすごいヤツが存在するんだ!」と衝撃が走り、「コイツと一緒に何かやりたい」「やるなら起業だな」そんな思いが芽生え、留学中に一緒に起業する約束を交わしたそうです。新卒で入社したマッキンゼーでの鍛錬を経て、その約束は数年後に見事実現し、山碕さんとは現在も一蓮托生の仲として共に歩み続けています。IBPで得られるかけがえのない価値の一つは、そういった優秀なIBP留学参加者との出会いである、との言葉にセミナー参加者たちもますますIBP留学への期待が高まる様子でした。

5. 世界で自由に活躍できる人を増やす。株式会社プログリットへ込められた思い

岡田さんや山碕さんが興した株式会社プログリットは、「世界で自由に活躍できる人を増やす」をミッションに、日本のビジネスパーソンが日本にいながらでも英語力を上げられるような英語コーチングサービスを提供しています。また、非正規雇用や長時間労働も多いとされる英語業界の構造を変えることも、プログリット経営の意味であると熱く語ります。利益を出しながら雇用状態を改善していきたい、という業界全体をけん引する覚悟も、その話しぶりからひしひしと伝わってきました。

6.「IBP参加の決断が正しいことは僕が保証する」IBP生への応援メッセージ

IBP留学によって道を切り拓き、今も新たな目標を胸に経営者として邁進する岡田さん。1時間のセミナーを通して、「IBP留学で人生が圧倒的に変わった。この経験がなければ今の人生は100%なかった」という言葉により重みを感じられました。
セミナー終盤には、岡田さんから参加者に向けて「皆さんのIBPへの参加の決断が正しかったことは僕が保証させていただきます。それぞれが持つ価値観での正解に向かって留学生活を全力で楽しんでほしい。」というエールが送られる場面も。続けて「今はまだ何も成し遂げていないけれど、世界をもっとよくするような会社にしていきます。若い人に負けないように頑張っていく」と謙虚ながらも互いを奮い立たせるコメントでセミナーは幕を閉じました。

おわりに

「徹底的に英語力を磨く」という目標を胸に、エネルギーと執着心をもって行動を起こし続けた岡田さん。目的意識と積極性をもって留学生活を過ごし続けたからこそ、経営者として活躍される今日の姿が存在するということを強く実感させられました。千里の道も一歩から。岡田さんのように、明確な目標設定と、今できることを常に考え、挑戦を重ねる姿勢を大切にしていきたいですね。

この記事を書いたライター

緋花瑠(ひかる)
学生ライター。大学では会計学を専攻。英語と会計分野のスキルアップを目指して資格勉強に励む。旅行が好きで、これまで訪れた中で一番のお気に入りの場所はマレーシアのランカウイ島。