休学留学インタビューの最終回は、ワシントン大学へ留学を果たした秋葉俊之介さんです。留学経験をアピールし、就職活動を楽に終えることができたと話してくださった秋葉さん。
まず、留学を決めたきっかけはなんだったのでしょうか?
留学を決めた理由は大きくわけて三つありました。
一つ目は、「ひとつの場所に留まって、その場所のことを深く知りたい」という理由。僕はバックパッカーでアジアを巡っていたのですが、旅だと転々と流浪しているから、ひとつの場所を深く知ることができない。そこで、一箇所に留まって住んでみたいと思うようになりました。
二つ目は、「全く新しい環境でサッカー以外のことにも挑戦したい」という理由。これは、純粋にサッカーをずっとやっていたので、他のことも勉強したいと思ったからです。
三つ目は、「就職活動を前に、自分の将来についてじっくり考える時間がほしい」という理由。僕は3年生の時に留学を考えていたのですが、ちょうど就職活動について考えたときに自分の将来を描けず、時間が欲しかったということです。
この3つの理由が重なって、また奨学金とのご縁もあって留学に行きました。
社会人経験のある人々と、リアルなビジネスを学ぶ
秋葉さんはワシントン大学に留学されていましたが、この大学を選んだ理由は?
ビジネスの基礎が学べるのと、インターンがあるのが魅力的でした。ワシントン大学はIBPプログラムの中でも最もビジネスについて学べる研修先だったので。
実際に経験してどう感じましたか?
授業は難しくてついていけないこともありましたが、将来に役に立つだろうという確信があったので、全力で頑張ることができました。社会人と一緒にビジネスの勉強ができ、プライベートでもそういった人たちと関わることができたのはとても良かったと思っています。
1日の過ごし方を教えてください。
1学期目はお昼から夕方、2学期と3学期目は朝から夕方にかけて授業が行われていました。時間があるときは朝ジムに行ってから課題を片付けて、授業に参加したりしていました。放課後は課外活動に精を出していました。英語カフェ(ネイティヴスピーカーと会話して英語を教えてもらう集まり)やサッカーのミートアップ(地域にて共通の趣味を持つひとが集まる会)など。
留学先でもサッカーを続けていたのですか?
週に1度、地元のサッカーチームのコーチをしていました。ワシントン州でサッカーを教えているプロの選手の方のチームを訪れた際に、あるお母さんから子供へ教えて欲しいと頼まれたことがきっかけです。
授業の内容に関して少し教えてください。
2期目からは少人数でケーススタディーと、グループワークが中心でした。そのなかで3回ほど大きなプレゼンテーションがあります。まずは、facebook創業者のマークザッカーバーグなどの起業家について。もうひとつはインスタグラムやスナップチャットなどの企業について。最後に実際にビジネスを考えて発表します。日本人は少なく、サウジアラビア人とペルー人、台湾人、中国人と一緒でした。
自分と向き合う時間を大事に
就職活動にどのように留学が活かされたと感じますか?
自分について深く理解したうえで、アピールしていく姿勢です。留学先では、自分のことを知らない人が多いため、自分のことを自身でアピールし、自分らしさを伝えていくしか方法がないんです。就職活動もそれによく似ていて、自分のことを説明していくことがとても大切です。留学先での人脈の作り方と似ています。
就職活動中に、英語に関して質問されることはありましたか?
聞かれることはほとんどなかったです。それよりもむしろ、僕の場合はサッカーの質問が多かったですね。サッカーで努力した経験を、留学中にも活かすことができました。つまり、この先就職したあとにも活かすことができるとつながりをアピールしていました。
秋葉さんにとって留学とは、一言で表すとどんな言葉でしょうか?
「対峙」です。自分自身とすごく向き合った期間でした。逃げずに、将来についてこれからどうやって生きていくか考えることができました。社会に出て行く前に、準備期間のようなものだと思います。つまり、学生というカゴのなかで、大きくなったな、と思います。
最後に、留学を控えた学生さんにメッセージお願いします。
留学にいく前に、「目的がないと意味がない」という人もいるかもしれません。でも僕は、行きたいなら行けばいいと思います。もちろん両親などからお金を借りたならば、なぜ自分がここにいるのかを考えながら過ごすのがよいと思います。家族や友人がいない異国の地で過ごすというのは、何かしら得られるものがあるはずだから。
休学留学レポートを終えて
今回のインタビューレポートで、私の連載が終わります。これまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました。ひとりでも多くの方にIBP留学の魅力が伝わっていたら幸いです。私にとってもチャレンジだったこの連載企画、サポートしてくれたICCオフィスのスタッフの方々に感謝しています。