人気授業『The United Nations』で学べること
IBP ビジネス留学プログラムの中でも、現地の学生と一緒に学部授業が受けられることで人気のベルビュー・カレッジ。中でも最も人気が高い授業の一つが『The United Nations』です。
その理由の一つは、ニューヨークで毎年春に開催される模擬国連に参加できるから。冬〜春学期に The United Nations を受講した IBP 生3名がレポートしてくれました!
明治大学 国際日本学部3年
2016年9月から2017年8月まで、IBP ビジネス留学プログラムにてシアトルにあるベルビュー・カレッジに留学。留学中はアメリカのあらゆるところ、北はフェアバンクスから南はキーウェストまで足を運んでいる。2月に行われた Japanese Festival (Coming of Age Ceremony) の手伝いに参加。インターンシップはシアトルにある兵庫県ワシントン州事務所で行い、兵庫県とワシントン州の姉妹都市としての活動や取り組みのサポートをしている。
脇山 朋之(わきやま・ともゆき)
東京大学 経済学部3年
2016年9月から2017年8月まで、IBP ビジネス留学プログラムにてシアトルにあるベルビュー・カレッジに留学。留学中は今まで経験できなかったさまざまなことに挑戦し、自身の経験から留学生をサポートする団体『CROSSEA』を設立した。投資ファンドである Taiyo Pacific Partners にてインターンを行う。
鬼木 駿一(おにき・しゅんいち)
法政大学 経営学部経営戦略学科2年
2016年9月から2017年8月までIBP ビジネス留学プログラムにてシアトルにあるベルビュー・カレッジに留学。留学先で20歳を迎えたため、Coming of Age Day と題して成人式のオーガナイザーを務めた。学生団体『CROSSEA』の運営にも関わっている他、ボスキャリ×必勝講座のリーダーも務めている。7月にはバイリンガールでおなじみの YouTuber の Chika さんの動画に出演し、留学を考えている日本人に留学生活の本音を伝えた。
そもそも模擬国連とは?
模擬国連(National Model United Nations)は、世界中の大学生の団体を対象としています。21の委員会に分かれており、話し合う議題は毎年変わります。また、委員会は所属している国の数によって、大きさが異なります。
国連内の委員会が実際にどのようなことをしているのかを理解できるだけでなく、準備や会議を通して、リサーチ力、外交力、交渉力など、さまざまな力を養うことができるようになっています。
『The United Nation』はどんな授業?
『The United Nation』は、本番に向けてクラス全体で準備を進め、模擬国連に実際に出席する授業です。団体ごとに代表する国が割り振られ、今回、私たちはアルジェリアを代表することになりました。
最初の授業で、どの委員会に所属するのかとパートナーを同時に決めます。英語のネイティブスピーカー1人とそうでない人1人でペアを組み、そのパートナーと準備から本番まで動いていきます。
パートナーと準備することは、ポジションペーパーが主になっています。ポジションペーパーとは、委員会ごとに与えられた3つのトピックに対して、近年、国際的に直面している問題は何があるのか、今現在、自分が代表する国は問題解決のために何に取り組んでいるのか、そして、今後、国際的に何ができるのかなどを2枚にまとめたレポートのことです。これを作成するにあたって、パートナーとの協力やリサーチ力、ライティング力が大切になります。先生からよく言われていたことは、「とにかく最初はパートナーと仲良くなり、お互いが居心地のいい空間を作ること」でした。
また、必要な情報を集めるために、大量の英語の資料を読み、それをまとめるという作業が欠かせませんでした。もちろん、授業内だけでは作成する時間が足りないため、授業外でも取り組む必要があります。ポジションペーパー作成は授業開始1月の2週目から2月の4週目まで続きました。
ポジションペーパー作成後は、模擬国連を想定しての授業が続き、そこでルールや流れを確認していきます。また、スピーチ練習をすることで、本番より規模は小さいものの、人前で話す練習をすることもできました。期末テストでは、世界地図テストと模擬国連に関するテストがありました。
春クオーターは模擬国連本番、そして終了後の反省会や体験談発表会などを行います。
模擬国連本番の流れはどんな感じ?
今年の模擬国連はニューヨークで4月9~14日に開催されました。主にホテルのホールが各委員会の会場となっています。私たちは会場である Hilton ホテルに5泊6日で宿泊しました。このホテルはタイムズスクエアまで徒歩約10分ほどのところにありました。模擬国連では、ウォーキングペーパーという、同じ意見を持った国々が集まり、その課題に向かって今後、何ができるのが、あるいは、呼びかけ等をまとめたレポートを作成することが最終的な目標となっています。
初日は15時頃にニューヨークに到着し、18時から行われた開会式に出席。
その後、委員会ごとに分かれ、3つのトピックを話し合う順番を決める会議(Setting Agenda)に出席しました。決めた順序に沿って会議が最後まで進んでいくため、前もって自分が代表する国が何を第一優先にして話し合うべきか、知っておく必要があります。
2~4日目までは、トピックについて話し合います。基本的に1日中会議があるので、体力勝負になります。会議は Formal Session と Informal Sesssion の2種類。Formal Session では、議長のもと各国がスピーチをし、現在の立場や意見を交換します。
一方、Informal Session は、自由に意見交換し、ウォーキングペーパーを作成していきます。
後者の会議内でいかに多くの代表者と話し、意見交換をし、一緒に取り組んでいく国を見つけるかが大切なポイントです。
模擬国連最終日は、国連本部のホールで閉会式が行われます。参加者ということで特別にホール内に入ることができるのです。
私たちは会議だけでなく、自由時間にたくさん観光をしたり、おいしいものを食べたり、ブロードウェイ鑑賞したり、ニューヨークという街自体も楽しむことができました。
担当の先生、Timへのインタビュー
私たちの担任の先生は、Tim Jones という、とてもユーモアあふれる先生でした。
Q.このクラスを教えている理由は何ですか?
他のクラスに比べ生徒数が少ないため、一人ひとりをよく知ることができるからです。また、模擬国連への旅行でより一層生徒を知ることができるし、何より、グループとしてどうしたら成功できるのかを学べるからです。
Q. このクラスを通じて生徒が得ることのできる経験は何だと思いますか?
人前で話す力、ライティング力、そしてリサーチ力。また、留学生が多いため、たくさん話し、相手のことを理解することで、世界について知ることができます。さらに、会議では自分の出身国や住んでいる国ではない国を代表するため、異なった見解を得ることもできます。
Q. これからの生徒に求める物は何ですか?
政治に興味のある人、世界をよりよくしたいと考えている人、一生懸命に取り組める人を求めています。特に、留学生は英語が母国語ではないため英語を流暢に話せない人を多く見てきました。しかし、英語を話せるか、話せないかはどちらでもよく、どれくらい努力できるかが大切だと思っています。そのため、このクラスを取った人には最後まで一生懸命取り組んでほしいです。
この授業を受けての感想
The United Nations を受けたことによって、実際に国連でどのようなことが行われているのかを知ることができました。また、どうしたらより良いチームができるか、どうしたらチームとして成功できるか、どうしたら文化の違うペアの人といい関係を作ることができるのかについても学ぶことができました。一方、生半可な気持ちでは到底ついていくことができないほど、準備や模擬国連当日は大変でした。
国際機関で働きたいと思っている人、政治や国際情勢に興味のある人にはぜひお勧めしたいです!