シアトルオフィスの智江です。IBPプログラムのベルビューカレッジ52期生が中心となって活動しているカレッジ公認のクラブ『語ろう会』の皆さんが、ベルビューカレッジで太鼓のコンサートを『Asian Pacific Islander Student Association』と共催すると聞き、「語ろう会」の活動から今回の太鼓のコンサート運営に関わるまでをインタビューしてきました!
リピートしてくれる学生が増えたことで、人種、宗教、国籍の垣根を越えて、形式ではない友人関係を作るというアメリカの1つの目標を達成できたやりがいを感じてます。(Koki Morigami さん)
留学当初は「自分が英語を学びたい」という自分だけの目標しかなかったところから、自分が人に役立つ事が出来るという気付きを得て、実際に “Give & Take” が出来ているという喜びを得られるようになった事にやりがいを感じています。(Kei Nakazawa さん)
40名程度が参加するクラブへと成長
もともと、IBP51期生が立ち上げた『えんじん』というクラブと、正規生の学生が立ち上げていた『Japanese-English Language Exchange Table』の2つが存在していたところ、どちらも引継ぐ話が出たので、一つのクラブにしようという事で新たに「語ろう会」として発足する事になりました。 実際に「語ろう会」として活動を始めたのは、昨年の秋学期からです。
基本的には語学の Exchange をするクラブで、前の部長が残してくれた会話シートをベースに、毎週トピックをいくつか決めて、1~3は英語、4~6は 日本語でというように順番に言語を変えて会話を練習するのが前半です。後半は、文化交流を目的としたゲームやアクティビティなどを行っています。
また、日本語がまだ初級レベルの方用に、”Beginner’s Table” を設けています。そのテーブルは、数字の数え方や単語の練習など基礎的なものを勉強できるように工夫して運営しています。
現地学生や他国留学生で日本語を勉強したい人に役立つクラブにするために
日本語レベルに差があり、初級レベルの参加者がなかなか会話に入っていけないというような事がしばしば起こり、それを解決する事が課題でした。そのために上記の “Beginner’s Table” を設ける事にし、”Beginner’s Table” 専門の担当者を置いて、別に運営するように工夫しました。
設立当初は日本人以外の現地学生や他国留学生が1人~2人しか参加してくれない会もあり、英語を学びたい日本人の事しか意識出来ていないのではという気付きがありました。そこから「現地学生や他国留学生で日本語を勉強したい人に役立つものにするためには?」と発想の転換をし、運営方法や会のやり方を改善しました。IBPの同期の仲間達にも大変助けられ、クラブ創設から数ヶ月たった今では、毎回日本人と現地学生や他国留学生を合わせて40名程度が参加してくれる会へと成長。次期はアメリカ人学生に部長を任せることを決め、クラブの運営に積極的に現地学生側からも参加してもらおうと考えています。
ベルビューカレッジの日本語クラスの先生も Supervisorとして協力してくださり、参加者集めに協力してくださっているので、非常に助かっています。ただ、日本語ネイティブだからと言って、正しい日本語を教えられるわけではないという現実にも直面しました。『語ろう会』で間違った日本語を参加者に教えてはいけないというプレッシャーもあり、指導要綱から外れないように注意しながら、会話シートを作成するなどの苦労があるのも事実です。
日本人にもアメリカ人にも役立つクラブを目指して
クラブの形としてまとまってきた今、この状態が継続する事に意識が向き始めています。参加者のバランス(日本語Nativeと英語Native)などがこのまま維持できるように、環境や仕組みを整えてから帰国したいと思います。また、日本人にもアメリカ人にも役立つクラブであるというポリシーを定着させ、部長以外にも積極的に参加して運営を手伝ってくれる人員を確保し、今後の活動の継続につなげていきたいと思います。”Beginner’s Table” もクラブの重要な要素の一つですので、引継いで運営してくれる人を探すこと、また “Beginner’s Table” は他のクラブメンバーから孤立しがちなので、いかにクラブメンバーと一緒に交流し関わりを増やしていくかが今後の目標です。
日本から渡米したグループともコラボレーション
日本から『WARIKI』という太鼓、笛、三味線のグループが渡米されるという事で、クラブの Supervisor をして下さっている日本語の先生が中心になってコンサートの開催の話が進んでいたところ、「語ろう会」に運営のサポートの依頼があり、関わらせていただく事になりました。通訳手配や販売用の饅頭の購入、開催のための資金を Student Office からもらうためにプレゼンをしたりという部分でお手伝いさせていただきました。
わずか半年足らずの期間で、様々な工夫を重ね毎回40人が参加する大きな会にまで発展させたIBP生達の活躍ぶりは、目を見張るものがあります。もうすぐ帰国となる皆さんですが、この活動での経験を活かして、帰国後もますます活躍して欲しいです!