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キャリア、ビジネス、IBPがよくわかる「GLOBAL INSIGHT」
ビジネス留学情報ブログ「GLOBAL VISION」
2018年
唐木田 彩音
AYANE KARAKIDA
出身校:日本大学 商学部
コース:ワシントン大学
キャリア:大学生
留学期間:2017年03月〜2018年03月
インターン先:TEADORA BEAUTY(開発・サービス)
大手衣料品企業 内定
大手衣料品企業 入社

思いたったときに行動できるかできないかで人生は変わる

IBPプログラムを選んだ理由を教えてください。

学部の授業を受けるだけでなく、現地での活動自由度が高いものがいいと思い、IBPプログラムを選びました。特に、現地企業でインターンシップができる点は魅力的でした。


留学前はどんな準備をしましたか?

TOEIC、現地でやりたいことリスト作成、資金調達の3つに取り組んでいました。現地でのやりたいことリストについては、何月に何をやるというところまで落とし込み、その過程で現地の情報を調べていきました。 また、資金調達に関しては、様々な奨学金制度に応募した結果、出身県である埼玉県から親善大使として留学の機会をいただくことができました。

インターンシップ先について教えてください。

シアトル(ベルビュー)の化粧品スタートアップで行いました。夫婦で創立して3年目、社員一人という小さい会社で、主にウェブサイトで販売していました。CEOが資金調達のためアメリカ全土を奔走し、社員さんが運営という印象を受けました。会社のステージとしては、リピーターが増えてきた一方、十分な売上があげられず、新規顧客開拓や、在庫拡充、商品開発が難しいという段階でした。

そこではどんな仕事を担当しましたか?

普段の業務は配送、データ管理、サンプルづくり等がメインでした。 一番きつかったのは、通常業務に加え、日本進出支援をしたときです。 CEOが資金調達の一環で、エンジェル投資家ネットワークの存在を知り、日本進出の案件が舞い込んできました。 このため、投資家への発表資料翻訳と、プレゼン資料の吹き替え、現地フリーペーパーとのキャンペーン、ファッションモデルとのコラボレーション等、全面的にサポートしました。翻訳は、90ページに及ぶ会社資料をかたっぱしから読み、スタートアップならではの「シード」「資金燃焼率」といった独特のワードを勉強しながら、会社概要を1ページだけに集約した資料を作成しました。製品処方から顧客到達までのプロセスを、「化粧品」という側面と「小売り」という側面から、包括的に学べたことは勉強になりました。 また、フリーペーパーとのキャンペーンや、モデルとのコラボレーションの案件においては、予算交渉に成功しました。 いろんなことをやりましたが、「私はこれをやれる」と提案したら、「じゃあ全部やって(笑)」という任せ方、お金がない中で工夫、とにかくトライアンドエラー→改善、というスタートアップ精神に圧倒されたのを覚えています(笑)


インターン中、苦労したことは?

3ヶ月間だったので、商売の中身まで踏み込むには苦労しました。 たまたま日本進出の案件があったため、まずは在米日本人マーケットを拡大することに取り組みました。しかし長期的にみれば、会社として、社会的存在意義を大事にしているのか、利益的数字を大事にしているのかによって、集中する内容が変わっていたと思います。私は化粧品ビジネス自体、製品差別化に限界があると考えていました。そのため、例えば、商売スケール拡大のため、とりあえずバズを生むブランドにするのか、それとも利益率重視で高価格帯マーケティングを組み立てるのか、といった方向性がもう少しシェアできていたら、と悔いが残ります。 CEOと直接話せる時間が限られている中、会社のミッションの真意を引き出すには、時間、経験、信頼関係の構築が必要だったと思います。

日本と現地のICCオフィスの対応について、感想を聞かせてください。

日本では東京オフィスの方にサポートしていただきました。キャリア相談に関しては出発前、留学中、帰国後と何度もお世話になり、時には厳しく、最後は頑張れといってくださったので、感謝しています 現地オフィスの方は、人脈蓄積があり、ネットワーキングという点で非常に助けていただきました。交換留学やワーキングホリデーとは違って、自力では知り合えなかった方とつないでくださったので、本当に感謝しています。

就職活動で留学での体験はプラスになりましたか?

留学をしたから就活でうまくいった、ということはなかった気がします。なぜなら、留学経験者のなかには、レベルの高い問題解決をできる人材は多数いるからです。 私の場合は、5年後にはグローバルプレイヤーになるという大ゴールから逆算して、今どのくらいの位置にいるべきだろうか、ということを日々考えていました。その結果、気づかないうちに自分の能力を引き上げることができ、内定をいただけたのかもしれません。 とはいえ、たかが一年、されど一年だと思います。会社によって成長性のある人材か、完成した人材か、国際経験が豊かな人材かなど、求める人材は多様なので、まずは、自分が感じる課題意識に対して、愚直に挑戦してみて、その達成度合いを高くしていくことを、留学の一年で(留学中のみならず)どこまでできたか、が重要だと思います。

留学をふりかえり、自分自身が変わったと思うところはありますか?

二つあります。 一つはお金の使い方です。 シアトルにいる間は、出発前の余裕ある生活から一変、月に200ドルくらいしか使えない極貧期間がありました。(笑) そんな中、多くの方にごちそうしていただく機会に恵まれ、単純消費よりも、経験体験や人からの学びにお金を払うというお金の使い方に変わりました。 なので、留学前と比較し、意味のあるお金の使い方をしているか考えることが増えたと思います。 もう一つは、人との関わり方です。 当初、生活すべてをその国に合わせることが、異文化の理解や多様性の受容だと思っていました。 しかし、留学生活が長くなるにつれて、自分の軸・信念があって、初めて認識できるものが多様性や異文化なのだから、合わせて染まらず、他者との違いをよりよい方向へ消化しようと考えるようになりました。また、バックグラウンドの違いが、相手の人生に影響を与えていたとしても、究極的には個性や性格の問題だということも感じました。 この経験から、相手に支配されず、いい意味で自分をコントロールすることができるようになった点で、人との距離感が変わった気がします。


IBP留学を希望している人に向けて、アドバイスをお願いします。

私は留学をして本当に良かったと思っています。 シアトルでの一年間は、怠けたときや、自分を見失いそうになる時の心のよりどころになっているし、志を持って行動していれば、留学生活を豊かにしてくれる人に必ず出会えると思うからです。 人それぞれ、留学が決まるまでの問題の難しさはありますが、留学に限らず、思いたったときに行動できるかできないかで人生は変わると思うので、ぜひチャレンジしてほしいです!

*体験談の内容は寄稿時の情報です。

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