学生が主体的に参加する授業スタイルで、限られた時間の中で多くのことを吸収できました
ボストンキャリアフォーラムの参加が、今の仕事につながった
投資銀行でインターンした時の上司及び上司の友人たちと。その上司のことは今でも非常に尊敬しています
ホームステイ宅がクイーンアンという高級住宅街にあり、その家の前からの風景で、私がシアトルにいたときに一番癒され、原動力をもらった場所です
ホストファミリーのメンバー
ワシントン大学の図書館前の写真
2学期の先生2人と、ホームパーティにて
クリスマスにホストファミリーの親戚と
ホストファミリーでのクリスマスは家の中のデコレーションもとても素敵
シアトルを代表する絶景の山、Mt.Rainer。シアトルに来た留学生なら、必ずのぼったことがあるはず
1学期のビジネスクラスの先生と
1学期の修了式の時にアジアの友人たちと
毎年、夏前に行われる伝統的なお祭り「Fremont Fair」
留学を考えたのはいつ頃からですか?
大学2〜3年生にかけて、将来の就職を視野にいれて授業を取っていたのですが、その頃から金融業界、特にさまざまな業界と関わりが持てて経営の視点を養える投資銀行業界に興味を持つようになりました。就職活動説明会に出席し、この業界は英語が基本的スキルとして必要であると認識しました。また、小学生の時に上海より来日し、文化の壁を乗り越えて日本社会で育った私にとって、海外で勉学し、生活することがいかに自分を成長させる貴重な要素であるかを痛感していたので、語学のみならず、人間性を磨くためにも留学を意識していました。
IBPを知ったのは?
たまたま通った大学の学生会館に貼ってあったICCのユーススカラシップのポスターで知りました。それを見て、外国籍でも申し込めるかどうかをICCに問い合わせたんです。OKだということだったので、すぐにスカラシップに申し込みました。
スカラシップを獲得してIBP留学をされたんですね。
はい。エッセイと面接など3回の審査に通り、授業料免除で留学できることになり、経済的に大きなサポートとなりました。アメリカでビジネスが学びたかったので、知名度が高いワシントン大学コースを選びました。ユーススカラシップは競争率も高いと聞いていましたが、幸運にも受かり、選考通過通知を受け取った日の興奮と喜びを今でも覚えています。
プログラムの中で特に印象深かった授業は?
どれも印象に残っていますが、特に3学期に受けたMBAのような授業が面白かったですね。毎回異なるテーマで、その業界のプロフェッショナルな方が講師として話を聞かせてくれ、インプットが終わった後すぐにディスカッションし、プレゼンテーションする、というものでした。最後のプレゼンでは、グループ分けされた少人数のチームで架空のビジネスシーンを想定し、個々がそれぞれの役割を演じ、それを皆の前で発表して質疑応答を受ける、ということをしました。日本の大学では受動的に講義を聞き、発言を要求されない授業が多いため、米国の授業スタイルは新鮮で、非常に刺激あるものでした。
生徒が主体性を持って授業に参加するんですね。
授業を受ける時間が同じでも、主体性を持って参加するのと、ただ講義を聞いているのとでは、吸収する量や質が全く違ってくると思います。今でもこうして当時の授業内容をはっきりと思い出せるのは、留学当時の主体的な授業スタイルのおかげだと思います。同じチームの中にはサウジアラビアやメキシコ、イタリアなど、さまざまな国からの留学生がいたのですが、国によってビジネスに対する考え方や行動が全く違って勉強になりましたね。また、社会人留学生が多いので、それぞれの分野での経験を踏まえた話が聞けて、教科書の内容をはるかに超えたものを学べたと思います。主体性と多様性のある授業形式のおかげで、同じクラスのメンバーとの絆を短時間で深めることができたし、世界各地にかけがえのない友人のネットワークを構築できたと思います。学生時代に机を並べて討論し合った仲は非常に貴重なもので、彼らとの関係は私の人生の宝物でもあると思います。今でも連絡を取り続けていますし、つい先日、海外から東京へ旅行しに来たクラスメートとともに「東京IBP Re-union」をやりました。
日本の大学の授業と比較して、ほかに違いを感じたことは?
リーディングの量が圧倒的に違いました。アメリカでは、授業に参加する前に関連する本などを読みこなして理解しなければ、いいディスカッションができません。主体的に授業に参加するためには、関連資料を事前に読んでおくことが必須です。その読む量が、日本に比べてものすごく多かったですね。
インターンシップは3ヶ所で体験されたそうですね。
留学して早い段階でピンポイントマーケティングという日系企業の対米進出コンサルティング企業でインターンしました。シアトルのいろんな場所で日系企業の製品が受けるかどうかを一般市民に聞きまわり、レポートにまとめて企業にフィードバックするといった業務はとても実践的で、留学して間もない私にとって度胸を養うことができました。最後の3ヶ月間にJETROとCTEDで同時にインターンしました。この2社は同じビルの同フロアにあり、同時にインターンとして取ってくれたことはうれしかったです。JETROではリサーチなどを通して日系企業の対米進出のサポートを担当し、CTEDでは中国関連ビジネス、教育などの調査サポートを行いました。自然豊かで美しいシアトルを見渡せるオフィスの雰囲気は和やかで、ドイツ人、中国人、アメリカ人の上司に付いて、日々、英語と中国語、日本語を駆使して業務に励んでいました。ドイツ人上司は元投資銀行出身で、作業のスピードと正確さの要求が非常に高く、対応が大変でしたが、美術館に連れて行ってもらったり、お昼にPuget Sound湾沿いで西海岸の日差しを楽しみつつサンドイッチを食べたりと、いろいろ良き思い出になりましたね。
就職活動はいつから始めたのですか?
留学中に、ボストンキャリアフォーラムに参加したことが大きかったです。このフォーラムに参加するには事前準備が必要で、私も事前にいくつかの企業にレジュメを送っておき、電話インタビューなどを経て、当日に面接を受けられるようにしました。私の場合は卒業まで相当時間があったので、その場で内定を出すことはできないそうで、いくつかの会社からインターンのお話をいただきました。ボストンでいただくインターンは2カ月程度と比較的長期間のものが多く、インターンでは多様な部門の業務に携わることができ、仲良くなった上司とは今でも連絡を取っています。現在の勤務先の人事担当の方ともキャリアフォーラムで会い、日本帰国後の内定がスムーズに決まりました。
就職活動する上で、ボストンキャリアフォーラムの参加はメリットが大きい?
そう思います。でも、非常に競争率が高いので、事前準備をしっかりとして自分をきちんとアピールできるようにしてから参加することをおすすめします。IBPの同期の人たちも何人か参加していましたが、みんなキャリア意識が高く、事前準備をしっかりしていましたね。
学業やインターン以外にも何か楽しみましたか?
もちろんです。私はホストファミリーとの関係が良く、乗馬、キャンプ、お祭り、親戚・友人訪問、観劇、パーティーなど、実に多様な米国家族が楽しむ活動に同行させてもらい、米国文化を吸収する絶好のチャンスに恵まれました。また、余暇の時間を有効活用するため、シアトル国際映画祭、環境保護活動、里子支援団体、テレビ局の電話受付などのボランティア活動に積極的に参加し、ワシントン大学最大の国際交流団体の学生運営委員をやったりと、休む間もないほど充実した日々を送りました。
今の仕事にIBPで体験したことが活かされていると感じることは?
現在は国際案件に関わる部署にいて、上司や同僚に外国人が多い環境なのですが、留学をしていたおかげで、スムーズにコミュニケーションが取れていると思います。また市場調査などをする時にも、インターンでの経験があるので、とまどうことはないですね。
*体験談の内容は寄稿時の情報です。