コース:サンフランシスコ州立大学
キャリア:大学生
留学期間:2017年05月〜2018年03月 インターン先:VALUENEX株式会社(IT・通信) 大手外資系コンサルティング企業 2社内定、入社
IBPプログラムを選んだ理由を教えてください。
大学4年の春から出発できるという点が大きな理由でした。通常の海外留学は8~9月に出発し、翌年の5~6月に帰国するのが一般的だと思いますが、大学4年からの留学の場合はこのスケジュールだと帰国後に十分な就職活動ができない可能性が高いです。IBPプログラムは3月~5月が帰国予定だったため、留学も経験したいが就職活動もしっかり行いたいと思っていた自分にとってはぴったりのスケジュールでした。
留学前はどんな準備をしましたか?
留学先の授業についていくために、基本的な英単語や会話フレーズを復習しました。また、海外に留学している友人からスピーキングよりもリスニングに苦労すると聞いていたので、英語の動画を見るなどして準備していました。
留学先を選択した理由を教えてください。
1期生になれるというのが大きかったです。ICCの中でも初めてのコースで先輩もいないことから、良い意味で型にはまらない留学生活を送れると思いました。 また、シリコンバレーに近く市内にも多くの先進的な企業があるため、特にテクノロジー分野の知見を広げられると思いました。もともとは政府政策や金融などへの関心が強く、先進分野への関心は決して高い方ではなかったのですが、自分の考え方を変えたり、新たな知識を得たりするチャンスだと思いました。
研修地に到着した時の街の印象はどうでしたか?
日本や欧州の街に比べて、建物や道路、区画が大きいなと感じました。また、噂には聞いていましたが、坂道の大さと勾配のきつさに驚愕しました。
キャンパス内の設備など、日本の大学と比べてどう違いましたか?
図書館については、蔵書数はさほど多くないと感じましたが、自習用スペースが非常に多く、本を借りるところというより勉強する場所として機能していると思います。 教室については、日本の大学のような大教室は少なく、1教室40人弱ほどの教室が多かったです。
英語研修はどのような内容でしたか?
リーディングとライティングの授業を核として、ビジネス英語や発音、ショートストーリーの授業を選択できるようなカリキュラムでした。基本的に毎日課題が出せれ、翌日の授業時にそれをもとにディスカッションをする場合が多かったです。
学部授業ではどんな科目を選択しましたか?
Global Strategic Management(IBUS690)、Research in International Business and the Global Market(IBUS620)などの科目を履修しました。前者は多国籍企業の経営戦略を学ぶ授業で、貿易・M&A・直接投資の理論や世界的に有名な経営学者のフレームワークなどを扱いました。後者は実践的なリサーチのために統計分析の基礎を学ぶ科目で、基礎的な統計指標の学習から始まり、学期末にはSTATAを使った重回帰分析を行ってプレゼンテーションを行いました。
特に興味を持って取り組んだ授業を教えてください。
Social Entrepreneurship in a Global Context(IBUS676)の授業が印象的でした。この授業は開発や貧困についての基本的な理論やオピニオンを学ぶと共に、ラテンアメリカやアジアにおけるソーシャルビジネスのケースを学ぶ科目でした。毎週10~40ページほどのリーディング課題があるので負担は比較的重い科目でしたが、もともと日本の大学で開発経済学を学んでいたので、国際開発に関する様々な事例を知ることができて良かったです。また、試験では97%の正答率でクラストップの成績を納めることができました。
留学中に参加したサークルやアクティビティはありますか?
サークルのような正式なものではないですが、友人に誘われ、秋学期にインドアサッカーのリーグ戦に登録して、毎週月曜日の夜に体育館でサッカーをしていました。
課外活動から得たものは何ですか?
自分のチームメンバーはもちろんですが、運営の学生や相手チームの学生とサッカーを通じて友達になることが出来ました。
コミュニケーション力向上のために努力したことは?
何か疑問に思うことがあったときにはすぐに質問をするようにしていました。疑問を抱いた上では授業や会話を続けることが出来ないですし、質問からさらに別の会話に話を広げることもできるので、意識的に質問をするようにしていました。
インターンシップ先について教えてください。
東京、ロンドン、シリコンバレーにオフィスを持つIT系のリサーチ会社でインターンをしていました。クラスター分析(特許公報やテキスト文書同士の類似度をもとに座標平面上にマッピングを行うマーケティングにおける分析手法の1つ)に強みをもつ企業であり、日系の大手企業や調査機関など多くのクライアントを有しています。
そこではどんな仕事を担当しましたか?
主に分析のアシスタントとして働いていました。具体的には、ある業界全体の特許の広がり方や変遷を分析、考察したり、過去の買収案件などについて分析を行って、どのようなシナジーがあったのか分析したりしました。
インターン中、苦労したことは?
多くの場合アメリカの特許公報を利用するので、たくさんの英語の特許文書に目を通さなければなりませんでした。特にIT企業の特許の場合、専門的な単語が非常に多く、自分が注目している特許がそもそも何についてのものなのか把握するのに時間がかかることもありました。 また時には膨大な量のデータ(数ギガバイト)を扱うこともあり、うまく分析の手法を考えないと、PCやソフトウェアが固まってしまう、時間がかかりすぎてしまってそもそも分析自体を行えない、ということもありました。
日本と現地のICCオフィスの対応について、感想を聞かせてください。
日本では出願からビザ申請などの作業をほぼ全て代行していただき、留学前に様々な予定を詰め込んでいて時間の無かった私にとっては非常に助かりました。現地では、到着後まもなくで何も分からない時期に、現地ICCスタッフを頼ることができて、とても安心でした。
留学前、留学中そして帰国後にIBPキャリアサポートをご利用された場合は、その感想を聞かせてください。
留学中に一度、面接練習に参加しただけですが、その際に自分の志望先についてしっかりと相談することが出来てよかったです。またBCFに向けたスケジュールも提示していただけたので、それを目安に準備を進めることができました。
就職活動で留学での体験はプラスになりましたか?
自分に自信がついたという点で大きくプラスになったと思います。留学をしていること自体がプラスになるというより、留学などで国際経験を積んでいないことがマイナスになると感じていたので、自分の就職活動にとって今回の留学経験は必要なものでした。
留学、インターンシップをどのようにアピールしましたか?
英語での会話や外国人とのコミュニケーションを抵抗なく行える点はもちろん、日本企業の文化のみならず、米国の企業や経済の空気感を理解している点をアピールしました。
留学をふりかえり、自分自身が変わったと思うところはありますか?
留学前は保守的で凝り固まった思考に陥りがちだったのですが、米国での滞在や現地で出会った人たちとのコミュニケーションの中で、イノベーティブなモノやサービスや概念について様々な意見を耳にすることができ、少なからず思考の幅は広がったと感じています。
IBP留学を希望している人に向けて、アドバイスをお願いします。
せっかくの留学なのでまずは大学の授業をしっかりと受けて勉強することを勧めますが、それ以外にも時間は多くあるので、密度の濃い留学生活を送るために、何か打ち込めるものや学べる場を設けてみてください。