2カ国留学で、「就活エピソード」を遥かに超えた体験を得る
IBPプログラムを選んだ理由を教えてください。
就職活動の前にキャリアビジョンを明確にするため、海外企業でのインターンシップによってビジネスの現場を体感することができるという点に興味を持ちました。また、IBPには数多くの修了生が在籍しているため、これらの縦の繋がりを活用したキャリアサポートが受けられることも魅力的だと思いました。
留学先を選択した理由を教えてください。
グローバル・マーケティングのゼミ活動の中で、海外企業の現地調査を実施する「海外フィールドスタディ」を通して、サンフランシスコのIT企業を訪問したことがきっかけです。この経験から、スタートアップや起業家文化に興味を持ち始め、留学することを決めました。
留学前はどんな準備をしましたか?
IBPプログラムの参加基準点を満たすためにTOEFLの勉強をしていました。 また、留学先での目標や行動などの計画を事前に考えるようにしていました。
研修地に到着した時の街の印象はどうでしたか?
光と影が混じり合ったような特殊な地域という印象がありました。良い側面として、世界有数のIT企業で働かれている社員の方々と気軽に交流することができるという点は、非常に貴重であると感じました。一方で、悪い側面として、サンフランシスコは地価や物価が高いため、路上で生活するホームレスも多く、やはり日本と比べて治安が悪い印象がありました。
キャンパス内の設備など、日本の大学と比べてどう違いましたか?
最も印象的だったことは、大学の図書館やパソコンルームが24時間ずっと開放されていることです。これによって、定期試験の勉強やレポートなど、自分の好きな時間に好きなだけ取り組むことができたので、非常に便利であると感じました。また、学内にお酒を嗜むことができるバーがあることからも、日本の大学に比べ学生にとって自由な環境であると感じました。
学部授業ではどんな科目を選択しましたか?
International Business and Multicultural Relations、Introduction to Computer Programming、International Environmental Analysisを選択しました。
特に興味を持って取り組んだ授業を教えてください。
Introduction to Computer Programmingです。日本の大学では専攻はマーケティングでしたが、留学先では新たな分野に挑戦したいと考え、コンピューターサイエンスを専攻し、プログラミングの授業を受けていました。英語だけでなく、授業で扱われる技術的な専門用語に苦戦しましたが、授業後に図書館に籠もって復習することで何とか評価を得ることができました。
IBPビジネストレーニングはいかがでしたか?印象に残っている内容と感想を教えてください。
非常に良かったです。日本とアメリカでは就職活動の方法が異なるため、レジュメやカバーレターの書き方や面接のテクニックなどを一から学ぶことができる良い機会でした。また、授業終盤では、実際の企業で働かれている社会人の方々に模擬面接をしていただく機会があり、より確実なビジネススキルが身につきました。
留学中に参加した課外活動(サークルやアクティビティ)はありますか?
ボランティアやイベントに参加するように心がけていました。具体的に、野菜や果物を寄付している農園のお手伝いや、サンフランシスコのホームレスに配給するようなボランティアに参加していました。
課外活動から得たものは何ですか?
課外活動に参加することによって、大学内では感じ取ることができない国や地域の文化を肌で感じることができました。私は以前からホームレスの人々に対して偏見を抱いていましたが、このようなボランティな活動を通して交流することによって、それらの誤解を払拭することができました。
コミュニケーション力向上のために努力したことは?
フェイスブックやミートアップなどで開催されているイベントに参加するように心がけていました。サンフランシスコでは、世界有数のIT企業で働かれている社員の方々もそれらのイベントに多く参加しているため、彼らと交流することによって日本ではできないような貴重なお話をすることができました。
インターンシップ先について教えてください。
Variantzは、ホーム/オフィス向けのIoTデバイスから収集したデータを管理するプラットフォーム事業をシンガポール国内に展開するスタートアップ企業です。社員は基本的にマレーシア人の社長一人ですが、世界各国から数多くのインターンシップ生を受け入れています。そのため、社内での公用語はすべて英語です。社長は常に主体的な学生を求めており、自ら考えて行動することができる学生にとっては、非常に素晴らしい環境でした。
そこではどんな仕事を担当しましたか。
スタートアップ企業として企業規模も小さかったため、「プロダクトマネージャー」として、セールスだけでなく、マーケティングにも携わっていました。具体的には、社会的情勢の影響によりシンガポール環境省が発表した「保育所や介護施設に清掃基準を導入」のニュースから、当該施設を新規顧客として市場の開拓に貢献しました。その際、社長からのアドバイスであった徹底的な「顧客視点」を遂行するため、当該施設の職員になりきって自社製品を体験することで、エンジニアとともに自社製品のさらなる改善に努めました。
インターンで苦労したこと、そこから学べたことを教えてください。
想定していたインターンシップとのギャップに苦労しました。インターンシップ開始当初、私は「短期間で定量的な結果を出したい」と考えていたため、いち早く営業活動に乗り出したいと考えていました。そのため、最初の1ヶ月間は社長の許可を得ながら、利己的に営業活動に注力していました。しかし案の定、結果は優れず。その時に、私の考え方はあくまで「個人」にとっての利益であって、「会社」にとっての利益にはならないと、社長からお叱りの言葉をいただきました。それからは、現段階の事業規模と自社製品の完成度を見極めながら、「会社」のために必要な目標を考えるように変わりました。
日本と現地のICCオフィスの対応について、感想を聞かせてください。
私はICCオフィスのサポートがなければ、確実に本プログラムを修了できていないとともに、このように充実した留学生活を送ることができなかったと断言できます。特に、サンフランシスコ現地で財布を紛失した際に迅速な対応していただいたり、留学生活やインターンシップなどを常に気にかけてくれたスタッフの方々には、心からお礼申し上げます。どうもありがとうございました。
留学前、留学中そして帰国後にIBPキャリアサポートをご利用された場合は、その感想を聞かせてください。
ICCキャリアデザイン室の方に、志望企業のOB/OGをご紹介していただいたおかげで、帰国後の就職活動に向けてES添削や面接練習などの対策をすることができました。先にも述べたように、IBPには数多くの修了生が在籍しているため、これらの縦の繋がりを活用したキャリアサポートが受けられます。
これからのキャリアにIBPの経験がどうプラスになりましたか?
大学生が抱えている将来のキャリアに対する不安要素を払拭することができるという点で、プラスであると考えています。就職活動にさしあたって、自分の将来のキャリアを考えた時に「どんな業種・業態が合っているか」「大企業かスタートアップか」「国内企業か海外企業か」など、様々な不確定要素が多くありましたが、このような長期の海外インターンシップを経験することによって、自分の将来的なキャリアをより明確にすることができたと思います。
留学をふりかえり、自分自身が変わったと思うところはありますか?
最も大きく変わったところは、自らの意思で決断し行動する「主体性」が身についたと感じています。大学生活において、授業やアルバイトなどで常に受け身の姿勢でしたが、今回のインターンシップでは、自分の意思で決断し行動する場面だらけであったため、社会人として今後必要になってくる「主体性」を身につけることができたと確信しています。
IBP留学を希望している人に向けて、アドバイスをお願いします。
正直にいうと、私は留学をするべきかどうか非常に悩みました。IBP留学を選択した理由のもう一つに「就活で話せるエピソードが欲しい」という不純な動機も含んでいたからです。実際、IBP留学(長期留学+海外インターン)の経験は、就活においてプラスに作用します。しかし、私がプログラムを終えて一番伝えたいことは、それではありません。IBP留学には、単なる「就活エピソード」を遥かに超えた貴重な体験や感動があると思います。ぜひご自身で体験してみてください。