留学のリスクが低いのは、学生のうちの今
IBPプログラムを選んだ理由を教えてください。
実は、自分から両親に留学行きたいと切り出した時に猛反発を食らったんです。「そんなお金うちにはないぞ。」と。しかしそれから1ヶ月ぐらい経った時に父親が「こんな留学プログラムがあって奨学金が出るみたい」と唐突にパンフレットを渡されました。それがIBPビジネス留学を知ったきっかけです。「英語を学びに行く」留学ではなく、学部授業やインターンシップを経験できる「英語で学びに行く」留学プログラムが他のプログラムや語学留学と比較して大変魅力的だったのでそれが決め手でした。英語を勉強することなんて、国内でできますからね。
留学前はどんな準備をしましたか?
1年間毎日欠かさず早朝4時に起きて空き時間は全て英語学習に費やしました。学習を始めた当時はTOEICのスコアが235点と悲惨だったのですが、半年間で870点まで上昇しました。特別TOEICの勉強をしていたわけではなく、スピーキングスキルを上げるためにずっと独り言で英語を使い続けたり(この時期は常にマスクを着用し、周りに変人に思われないよう努力をしていた笑)、東京駅で道に迷っている外国籍の方々に話しかけて道案内の途中でフリーカンバセーションをしたり、英語を使う機会を強制的に創出するようにしていました。
留学先を選択した理由を教えてください。
世界中の人々と出会い、色々な経験をし、視野を広げようと思ったためです。オーストラリアは古くから移民や難民を積極的に受け入れています。現地でも実感しましたが、世界中の人々、文化や食が集っていて、街を歩き回るだけでもとても刺激的でした。
研修地に到着した時の街の印象はどうでしたか?
西洋風の建造物、雰囲気がとても印象的でした。建物が荘厳な雰囲気を醸し出しつつどこかかわいらしさも混じっているような感じですね。日本とは明らかに違う環境を肌で感じ、その度に新鮮な気持ちになれました。
キャンパス内の設備など、日本の大学と比べてどう違いましたか?
テスト週間になると、図書館が24時間オープンになることには驚きました。徹夜してアサインメントに打ち込んでいる学生を見ることは日常茶飯事ですし、私もその学生たちの一部でした。しかし、留学生がまず初めに驚くのが設備というより環境の違いだと思います。大学のキャンパス内を歩いていると様々な動物に遭遇します。ターキー、でかいトカゲや鳥が悠然と歩いていますので、是非仲良くなってみてください。
英語研修はどのような内容でしたか?
大学で授業を受講するための前段階としての英語研修でしたので、想像してたより遥かに内容が難しかったですしアサイメントの量が多くて大変でした。この3ヶ月の研修期間はディスカッションやディベート、プレゼンテーション、エッセイと盛り沢山ですので本当に力になりますし、その後の学部授業やインターンシップで絶大な効果を発揮してくれるはずです。教授陣もとっても協力的で素敵な方々です!
学部授業ではどんな科目を選択しましたか?
Operation management(ビジネス系科目)、コミュニティインターンシップ(チャイルドケアセンターにてボランティア)、Conflict and forced displacement(難民や紛争)の三つの授業を受講しました。
特に興味を持って取り組んだ授業を教えてください。
Conflict and forced displacementです。私は元々難民や紛争に関して問題意識を持っていて、この分野における見識を深めたいと思い、特に意欲的に取り組みました。 諸国家や民族間で起こる紛争がどのような政治的・経済的背景を経て起こってしまうのか。また、平和維持の方法やその条件を学びました。かなりセンシティブな内容を取り扱うので、成熟した学生が多く、議論も建設的で良い意味で白熱することもしばしば。とても力がつきました。
留学中に参加したサークルやアクティビティはありますか?
オーストラリアでは今までやったことのないスポーツを経験できました。グリフィス大学のバスケットボールチームやインターン先のサッカークラブに所属したり、ドラゴンボートの大会に日本人チームで出たりもしました。友達を作りたいという一心で様々なスポーツに手を出しましたが、お陰様でたくさんのかけがえのない友人に巡り合うことができました。
課外活動から得たものは何ですか?
大切な友人を課外活動から得ました。留学当初は友人をどうやったら増やせるのか苦悩している時期がありましたが、課外活動に積極的に参加し始めてからは友人の数や仲の深まりが急加速したように感じました。課外活動の一番の魅力は自分の通っている大学以外のコミュニティの人と簡単に友人になれることだと思います。
コミュニケーション力向上のために努力したことは?
特別努力したことはありませんが、相手を尊重し、思いやることは常に意識していました。多国籍の人たちと友人になり、会話をする上では文化や宗教、価値観の違いを良く理解し、知ろうとする姿勢が大事だと思いました。それができて初めて信頼関係が築け、その上で初めてコミュニケーションが成り立つのだと思いました。そうでなければ何気ない言葉が相手を傷つけてしまう可能性が少なからずあるからです。
インターンシップ先について教えてください。
Welcome to AustraliaというNPO企業にてフルタイムインターンを行いました。近年オーストラリアに移住してきた難民の若者を対象に、スポーツを通じたトラウマ克服やコミュニティ形成を目指すNPO企業です。
そこではどんな仕事を担当しましたか?
兎に角いろいろな仕事の経験をさせてもらいました。水泳のプログラムで4泳法を獲得するアドバンスコースの先生を任されたり、新規プロジェクトの許可を頂き、遂行まで至りました。それからはスポンサー、顧客とのミーティングや広告作成、ウェブサイト管理などのありとあらゆる業務を行いました。3on3のバスケットボールプログラムや教育とスポーツを掛け合わせたプログラムを新たに行った結果、100人以上の難民の若者を巻き込んだ事業展開ができました。また、インターンシップの最後の数週間は、ブリスベンにて開催される7人制ラグビーの国際大会のイベントマネジメントスタッフとして携わりました。大会一週間前から、日本代表選手にジム、ラグビーフィールドや宿泊施設を手配し、観光の際の通訳の仕事を担ったりして試合開始まで選手達が円滑に準備できるよう頑張りました。今思うと、すごい経験をしたな、と思っています。
インターン中、苦労したことは?
信頼を獲得することです。働き始めは印刷やデータ入力など簡単な雑務しか任されませんでしたが、要求に対して全力で応えるだけでなく、業務の改善点や新規プロジェクトをやりたいと言った要望を貪欲に発信し続けました。結果、次第に同僚やボスから信頼を勝ち取り、どんどんやりたいことをやってほしいとお願いされるようになりました。
日本と現地のICCオフィスの対応について、感想を聞かせてください。
非常に丁寧に対応いただきました。学部授業での悩み事やインターン先を決定するときなどの相談はもちろん、どんなに小さな相談事でも真摯に対応してくれました。相談してみて進路が決まったり悩み事が晴れたりしたので、本当に助かったと思っています。
留学前、留学中そして帰国後にIBPキャリアサポートをご利用された場合は、その感想を聞かせてください。
存分に使わせていただきました。留学前の準備段階から就職活動中の内定取得まで至れり尽くせりでした。就職活動中にキャリアサポートを無料で受けれるのはとても心強かったですし、自己分析や面接練習、相談など何から何までしていただきました。
就職活動で留学での体験はプラスになりましたか?
なる。と思っています。ただ留学をしたからといって他者と比べて優位に立っているなどと思っていると痛い目に合うとも思っています。海外経験がある学生さん、帰国子女の学生さんは世の中にごまんといますが、留学を通じて得た経験は自分自身のものです。本当に大切なのは、自分が経験したこと、行動したことをよく分析し、なぜそれをしたのか?その時どう思ったのか?今後どのように活かされると思ったのか?その経験が志望する会社にどう関連付けられるか?など論理立てて説明できるようにすることです。それができるだけで話に一貫性が生まれ、より納得してくれるようになります。
留学、インターンシップをどのようにアピールしましたか?
主体的に動くことができる、と留学中やインターン中の経験と関連付けてアピールしていました。IBP留学はビジネス色の強い留学プログラムであり、それゆえ面接官もなぜビジネス留学?なぜ語学留学ではダメだったの?と関心を持って質問をしてくるケースが非常に多かったと感じました。なので、前述の通り「英語で学びに行きたかった」と、自分なりの意見を面接官に伝え、留学の前段階からしっかりと考え主体的に行動していることをアピールしました。
留学をふりかえり、自分自身が変わったと思うところはありますか?
自分自身の根本を成す部分は変わらないと思いました。留学の一年間で素晴らしい経験をして、色々な人に出会って、何か自分自身に変化があったような気がしなくもないですが、性格などの根幹を成す部分は何も変わりませんでした。私は小さい頃から人を助けたり人に貢献することが好きですし、これからも仕事を通じて一人でも多くの人を自分の力で笑顔にできたらなと思っています。
IBP留学を希望している人に向けて、アドバイスをお願いします。
自信を持ってお勧めします。「留学のリスクが低いのは、学生のうちの今、です。」少しでも興味があるようでしたら是非、奨学金に思い切って申し込んでみてください。かけがいのない友人や経験が待っていると思います。
*体験談の内容は寄稿時の情報です。