コース:ワシントン大学
キャリア:社会人
留学期間:2003年9月〜2004年8月 インターン先:Screaming Flea Productions(マスコミ・出版) 国内系金融機関 入社
IBPプログラムを選んだ理由を教えてください。
夫の転勤で1年シアトルに行くことになったため、その後のキャリアを考えるに当たり、専業主婦などでは非常に不安があり、IBP体験者である友人に相談したところ、IBPを勧めてもらい、単なる語学留学ではないところに惹かれて決断しました。
留学前はどんな準備をしましたか?
渡米2日前まで当時勤務していた会社で働いていたので、英語はあまり勉強していませんでした。TOEICの勉強を少々していた程度です。TOEICも渡米前に一度受験しましたが、「これで本当にアメリカで生活できるのか?」と不安になる点数でした。
留学先を選択した理由を教えてください。
留学時に既に社会人経験が多少あったため、現地の学生と話すより同世代もしくは上の社会人経験者と話すことにより、その後のキャリア形成に少しでも生かすことができるのではないかと思ったため、社会人が比較的多いと言われていたUWを選択しました。
研修地に到着した時の街の印象はどうでしたか?
緑がたくさんあって驚きました。あとはリスがたくさんいて、最初は「かわいい!」なんて思ってました。どこにでもいるのですぐに飽きましたが……あとは、夏に行ったのですごく日が長かったのと、日本に比べてものすごく乾燥していたことが印象的でした。
滞在先について詳しく教えてください。
学校(UW)のHousing Office経由でコンドミニアムを紹介され、そこに決めました。滞在中はそこに夫婦で住んでいました。一番上のペントハウスにアメリカ人のご主人と戦後すぐに渡米してきたという日本人の奥さんが住んでいて、度々ご招待いただき、ニューイヤーの花火もテラスから見せていただきました。
英語研修はどのような内容でしたか?
とにかく広い。学校にいくだけでいい運動になるのではないかと思うくらい。あとは、PCがたくさんあったので、課題やリサーチをするにもとても便利でした。
英語研修で特に苦労した点など教えてください。
印象にあるのは、「アメリカ人○人に○○について質問してレポートする」等、実際に聞かないと回答がでないような課題です。ホームステイの子達はホストファミリーに聞いたりしていましたが、私はホストファミリーがいなかったため、コンドミニアムの人たちに聞いていました。
授業で特に印象に残っているトピックはありますか?
アメリカのビジネスの歴史について。現在、業務で英語に接している中で時々「この話、聞いたことがある」と思う場面があります。また、クラスの各人がそれぞれ1社アメリカの会社を調べて発表する、といった課題があったのですが、自分が興味ある業界以外の会社を知ることができたのは、とてもいい機会だったと思います。
留学中に参加したサークルやアクティビティはありますか?
半年経った頃から、地元のビッグバンドでテナーサックスを吹いていました。学生の頃からずっと楽器を吹いているので、シアトル滞在中に絶対にどこかのバンドで楽器を吹こうと思って、日本から楽器を持っていきました。20人くらいのバンドでしたが、女性は私1人。東洋人も私1人。多くのメンバーがセミプロ志向だったため、本格的なジャズクラブでも演奏をしました。日本では絶対にできない体験なので、本当に思い出深いです。
課外活動から得たものは何ですか?
音楽は心。言語を超えて会話ができるのだ、と実感できました。。日本から重い思いして楽器を持って行って本当に良かったです。
コミュニケーション力向上のために努力したことは?
日本人と日本語で生活していることで英語力(とくに会話)の伸びが遅い、ということが非常に心配でした。英語力を伸ばすために、買い物に行ったら店員さんと最低一言会話し、外出には必ずメモを持ち、街中の看板からバスの中での他人の会話まで、分からない言葉は最悪カタカナでも書き取り、友達や、近所の顔見知りの人、インターン先の社員に「こんなシチュエーションでこんな発音の言葉」とか聞いたりして日常会話を覚えていきました。
インターンシップ先について教えてください。
Seattle Screaming Fleaという、テレビ番組の制作会社です。
そこではどんな仕事を担当しましたか?
前半は「Tech Effect」という番組の担当となり、番組で使用したい映像やデータをネット上のデータベースで探し外部に使用許諾を得る、という業務を行っていました。中旬からは「Sell This House」という番組の担当になりました。この番組は「中古で全然売れない家を少しいじって売れるようにする」という番組でネットで取材候補の家を探して上司にレポートし、撮影した後のテープを見て、映っている映像をすべて数秒単位で書き起こし、その上で番組ホームページの各エピソードの紹介原稿の作成を行っていました。
インターン中、苦労したことは?
自分の席もPCも仕事も与えられなかったことです。インターン初日に「席もPCもないから、自分で何とかして。仕事はあるかどうか誰かに聞いて。」と言われ、これはどうにかするしかないと初日で悟りました。業種柄なのか、多くの人が社員ではなくフリーとして働いていて、ある程度まとまった期間出社しないことも多かったので、事前に出社しない期間を複数の人に聞いて、その人の席とPCを借りることで業務をこなしました。仕事は最初の数日、複数の社員に張り付いて細々とした雑用をこなしていたら、次第に仕事がくるようになりました。その仕事が終わりそうだと思ったら前もってやりたい仕事を周りの人たちに言っておくことで、「仕事なし状態」を防ぎました。
日本と現地のICCオフィスの対応について、感想をお聞かせください
あまり例を見ないだろう夫婦での渡米でしたので、特に渡米直後には大変お世話になりました。夫婦そろってアメリカ初上陸で、留学どころか今後生きていけるかどうかが心配だったので、精神的にもすごくサポートしていただけました。
社会人としての留学に対して不安はありましたか?
ありました。むしろ周りには「仕事を辞めたくて留学、でも帰国後も就職できずに派遣社員」という人が何人もいたので、留学することイコールキャリアダウンだと考えていました。特に、当時在籍していた会社に不満はありませんでしたので、留学することによって正社員としての地位を失うことになるかもしれない恐怖が渡米後もずっとありました。
留学をふりかえり、自分自身が変わったと思うところはありますか?
帰国半年前から、同業種での転職を視野に人材紹介会社経由での転職活動を行いましたが、帰国3か月前に前職(渡米する前の会社)から退職前の条件より好条件で再就職のオファーを受けました。その後数年在籍し、転職(同業他社)して現在の会社に至ります。
退職してIBPに参加しましたが、転職活動はどのようにしましたか?
日本発だけではなく海外発の英語の記事・ニュースも読めるようになったことで、いろいろな側面から情勢を考えることができるようになったと思います。また、留学前は全く英語や海外に興味がありませんでしたが、今は視野が広がり多くのものに興味が持てるようになりました。
IBP留学を希望している人に向けて、アドバイスをお願いします。
行きたい時が行くべき時、どうせなら、やらなくて後悔よりやって後悔です。思い切って行ってみて、いろいろ体験してみてください!