コース:ベルビューカレッジ
キャリア:社会人
留学期間:2009年4月〜2010年3月 インターン先:Global Transportation Services Inc.(国際貨物運輸) 1981年生まれ、埼玉県出身。共立女子大学卒業。大手スーパーマーケットチェーンに勤務し、休職してIBPベルビューカレッジに留学。 ボランティア活動や学部授業に積極的に取り組み、大学から高い評価を受けた。インターンシップは国際貨物運輸の会社で経験。帰国後は前職に復職。
地域のクラブやボランティアなど、積極的に活動しました
アメリカ生活最後の夜、私が最後に会いたいと思うみんなが送別会を開いてくれました。みんなは、私の一生の宝物です! インターン先で知り合った上司や同僚、学校内外で知り合った友達など、シアトルで知り合った素敵な人たち。アメリカ人だけでなく、台湾、インドネシア、マレーシア、日本と、いろんな国から来ている人たちです。この人たちに、さよならを言うことが、何よりも辛かったです。けれども「辛いということは、それだけ有意義な時間を過ごしたということ」と、友達が言ってくれました。まさに、その通りだと思います。また、みんなに会える日を目標に、これからの生活を頑張りたいと思います
クリスマスに、カナダのエドモントンにて。マイクとジョエルとは、カナダへ旅行で知り合って以来、ずっと仲良くしてもらっています。2人に会っていなかったら、おそらく今の私はいないと言っても過言ではないくらい、お世話になっています。シアトルからエドモントンまでは、飛行機で2時間くらいなので、シアトル滞在中も何度も遊びに行きました。2人からは英語だけでなく、カナダの文化や考え方をいつも教わっています。私にとって、エドモントンはもう1つの故郷のような場所です
教会でアメリカ人ボランティアの人たちが、外国人留学生のために行っているフレンドシッププログラムを通して、この家族と知り合いました。本当に絵に描いたような素敵な家族で、日曜日のディナー、映画、独立記念日、ハロウィン、クリスマス、クルージングなどの家族行事に、たびたび私を招待してくださいました。これこそお金では買えない経験で、本当にこの家族に感謝しています。英語だけでなく、文化やアメリカ人家庭がどのようにして、祝日をお祝いするのか、といったことを教えてもらいました
クリスマスの頃、日本語クラスで知り合ったリンと、リンの彼のジャスティンと、リーベンワース(シアトルから、車で2時間くらいのリゾートエリア)に行きました。リンからは、アメリカ文化・英語を教わり、私はリンに日本文化や日本語を教えましたが、リンのほうが、日本のことをよく知っていたりすることもあり、反対に、リンから日本について教わることも多々ありました
インターン先のスタッフは皆、とても気さくな人たちで、私の小さな疑問にも真摯に答えてくださいました。時には、みんなでランチをテイクアウトをしたり、仕事後にハッピーアワーに行ったり、上司が週末に自宅でパーティーを企画してくれたり、マリナーズの試合観戦に皆で行ったりしました。仕事中は皆、とても真面目に仕事をし、お昼休みや仕事後には、思いっきり楽しみ、家族との時間を大切にします。そのオンとオフの切り替えがとても上手で、ぜひ私も見習いたいと思いました
河合さんは社会人での参加でしたが、留学前はどんな仕事をしていたのですか?
大学卒業後、大手スーパーマーケットチェーンでアシスタントバイヤーの仕事をしていました。主に中国、アメリカからの輸入と、国内のお取引先様から商品を仕入れ、各店舗での販売戦略を立てる仕事をしていました。
仕事を休職して、留学しようと思ったのは?
留学は大学時代からの夢であり、目標でした。当時は金銭的に難しかったため、いつかお金を貯めて行こうと思っていました。また、仕事で英語を使うこともありましたが、言いたいことが伝わらないことで自信が持てず、留学を経験してもっと強くなりたいと思っていました。最終的に決心する直前に、会社の上司から「あなたの目標は何なのか?」と聞かれ、うまく答えることができなかったのですが、その頃、カナダ旅行に行って「私のやりたいことはこれだ。海外留学だ!」と改めて、確信を持つことができたのです。大きな決断でしたが、留学することに決めました。
IBP参加以前に留学の経験はありましたか?
大学生のとき、ニュージーランドとカナダに1カ月ずつ、語学留学をしたことがあります。カナダで知り合ったスイス人の友達とは、もう8年ほどずっと仲良くしています。こうやって英語圏の国以外にも友達ができたり、いろんな人に会えるのは、英語を勉強したり海外に滞在することの醍醐味だと思います。
なぜIBPプログラムを選ばれたのでしょうか?
いろんな事情で1年という時間が最適でした。1年の間にELS、大学の学部授業、インターンシップと、いろんなことができるIBPプログラムは私にぴったりだと思いました。出発前や滞在中のサポートがしっかりしていることも、決め手となりました。
ベルビュー大学コースを選んだのは?
大学の学部授業をたくさん取れることが魅力でした。せっかくアメリカに留学するなら、現地のアメリカ人学生に混ざって授業を受けたかったからです。それが英語力を伸ばす近道だと思いましたし、アメリカの大学授業を体験したかったのです。実際に学んでみて、やはり、ELSの授業と学部の授業では、学ぶ内容も難しさも異なりました。
日本の大学と違いを感じた点はどんなところでしたか?
アメリカの大学はとにかく課題の量が本当に多いです。「次の日までに、次の章を全て読んでくるように」ということが普通にあります。また、予習復習は当たり前。特にネイティブでない私にとって予習はかかせません。そうしないと、授業で先生が何を言ってるのか、わからないことも多々ありますし、アメリカ人とのディスカッションに入っていくことができません。グループワークも多く、それがテスト同様(またはそれ以上に)評価の対象となります。グループワークでは、チームワークがとても大切だということを学びました。さらに、プレゼンテーションが多く、日本の大学と比べて、とにかく発表する機会が多いです。最初はプレゼンテーションのたびにとても緊張していましたが、1年も経つとだいぶ慣れてきます。
特に印象に残っている授業はどんな内容でしたか?
「Introduction to Business」の授業です。基本的なビジネス用語や概念について学ぶ授業でしたが、私はビジネスを学んだことがなかったので、基礎を1から学んだという意味で印象に残っています。そのあとビジネス関連の授業を取って行く上での基礎となりましたし、仕事の経験があった私にとって「英語ではこのように言うのか…」といった、良い復習の場ともなりました。
勉強以外に熱中していたことはありますか?
プレゼンやスピーチをする力をつけることを学ぶトーストマスターズというクラブに所属していました。クラブでは書記の仕事もして、ミーティングのたびに英語で議事録を付けていました。最初は大変でしたが、毎回ネイティブの友達に議事録を確認してもらっているうちに、ライティングの力も付いたと思います。 その他に、日本語クラスでのアシスタントや、日本語イマージョンキャンプ、フードバンク、公園や小学校の手入れ、映画祭などのボランティアをしました。
特に印象に残っているボランティアは?
いろいろ挑戦しましたが、特に印象に残っているのは、ベルビューカレッジでの日本語のアシスタント(約1年)と、アメリカ人高校生のためのイマージョンキャンプでアシスタント、それにフードバンクでのボランティアです。 日本語クラスのアシスタントでは、日本語の文法を教えるつもりでアシスタントをしているのに、反対に教わるということが多々ありました。イマージョンキャンプは、シアトルで日本語を勉強しているアメリカ人高校生が参加し、茶道、華道、書道、ソーラン節、餅つき、ラジオ体操、和太鼓、お菓子作り、お寿司作り、運動会など、まるで日本にいるかのように過ごせる1泊2日のキャンプでした。私は日本語クラス、お菓子作り、書道、和太鼓のクラスをお手伝いしました。フードバンクでのボランティアでは、経済大国アメリカとはいえ、こういった食品が必要である人たちがとても多く、安全な家と食べ物があることが、どんなに恵まれていることなのかを思い知らされました。
インターンでは、どんな仕事を体験しましたか?
Global Transportation Services Inc.という国際貨物運輸全般を取り扱う会社でインターンをしました。この会社は商品を所有せず、飛行機や船も所有していません。いわば、荷物のための旅行代理店とイメージしていただくと、わかりやすいかと思います。ここで、International Transportationの部署に所属し、お客様(サプライヤー)から依頼のあった商品について、輸出をするための必要な各手続き(例えば、船や飛行機の予約)をしました。商品や輸出する国によって法律が異なるため、作業が煩雑になることもありますが、これらを学ぶことはとても興味深い経験でした。他にもいろいろなプロジェクトのお手伝いをさせてもらったり、倉庫見学をさせてもらい、実際のコンテナやコンテナへの積み荷作業などを見学させてもらいました。
インターン体験で得たものはどんなことでしたか?
英語力の中でも、特にビジネス英語や業界用語、Eメール・電話独特の英語表現が身に付きました。普段の会話では使わない、仕事上の独特の言い回しに慣れるのに最初は戸惑いましたが、わからない時は正直に教えてほしいと上司に伝えました。そうすると、とても親切に教えてくれます。そういった自ら学ぼうとする姿勢は大切だと思います。あとは、輸出の知識やアメリカでのオフィスカルチャーを学びました。日本で働いていた時の会社と比べると、だいぶカジュアルな雰囲気だったと思います。仕事の後は皆で飲みに行ったり、シアトルマリナーズの試合を観に行ったこともありました。
現地での滞在方法は?
ホームステイです。アメリカ人と一緒に生活をしてみて、休日を本気で楽しむ姿勢が、日本人と違うと感じました。特に、サンクスギビングとクリスマスは楽しかったです。クリスマス前には1日以上かけて家を飾りつけ、前日からたくさんの料理を作り、たくさんのプレゼントを交換しました。こういう行事を通して、アメリカの文化や料理の作り方を学びました。
IBP体験によって、自分自身が変わったと思うところはありますか?
「当たって砕けろ」「何事にも挑戦してみる」「人生は一度きり。後悔のないようにする」「助け合うことの大切さ」などを学びました。以前の私だったら、挑戦する前から「駄目かもしれないから、失敗するかもしれないから…」と諦めていたり、チャレンジしないこともありました。アメリカへ行って学んだことは、駄目だと思っていたことが自分自身が予想していた以上に上手くいくことがあるということです。これからも何ごとにも挑戦したいと思います。 助け合うことの大切さはわかっていたつもりですが、渡米後、身を持って実感しました。何度もくじけそうになったり、困ったことがある度に、私を知っている人はもちろんのこと、私のことをさほど知らない人にも、親身になって助けてもらったことが何度もあったからです。これからは、困っている人がいたら、できる限りのことをしていきたいと思います。
ICCスタッフのサポートについて、感想をお聞かせください。
特に、まりこさんには本当にお世話になりました。小さなことから大きな悩みまで、どんな時にも親身になって相談に乗ってくださったこと、本当に感謝しています。感謝してもしきれません。
留学体験は今後のキャリア形成にどう影響するとお考えですか?
留学後は前職に復帰して、直輸入の仕事に携わっていきます。語学はもちろんのこと、シアトルでのインターン先で学んだ日米のコミュニケーションの違いや、輸出入に関する知識を活かして仕事をしていきたいと思います。職場では日本人と日本人以外の人が一緒に働くので、コミュニケーションの違いや考えの違い方など、両方がわかる私がそこに入ることによって、ビジネスが更に円滑に進めることができると思います。
イマージョンキャンプは、シアトルで、日本語を勉強しているアメリカ人高校生のためのキャンプで、私はアシスタントとして参加しました。私は日本語クラス、お菓子作り、書道、和太鼓のクラスをお手伝いしました。いろんなボランティアをしましたが、このボランティアが一番、私自身が日本について学び、そして楽しいものでした
今後の展望や将来の夢を教えてください。
直輸入の部門は、会社が今後大きく力を入れて行くビジネスなので、まずはそのプロになり、近い将来、マネージャー、ダイレクターとなって行きたいです。
IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。
1年間の留学の中で、英語、ビジネスの勉強、インターンシップ、ボランティア活動など、いろんなことに挑戦したい!と思っているのならば、このプログラムがピッタリだと思います。もし、参加しようか迷っているならば、参加することをおすすめします。特に社会人の方は、今後のことや仕事のことを考えると、留学は大きな挑戦かもしれませんが、必ず、得るものがあります。実際、私にとって、留学期間は本当にかけがえのないものとなりました。私は仕事を辞める覚悟で、このプログラムに申し込みをしましたが、上司に退職したい理由を説明したところ、幸運にも休職という形を取ることができ、大変有難いと思っています。しかし、もし退職して留学したとしても後悔はなかったと思います。留学を通して、私自身が本当に成長できたと思うからです。参加するからには、精一杯勉強も遊びも全力で! 1年は長いようで、あっという間に過ぎていきます。待っていても何も変わりませんから、ぜひ受け身ではなく、自ら学ぼう、聞こうという姿勢で臨んでください。