海外で働く体験ができるIBPへの参加で、将来のビジョンを固める
インターン先の出版社では現地の方に大変お世話になりました!
オリンピックの会場となった寮の近くでマラソンの応援。
旅行先のマルタでルームメイトだったドイツ人女性と日光浴。
留学を志した動機を教えてください。
高校1年生の時に学校のプログラムで1か月間アメリカでのホームステイを経験したことがあり、語学を一つのコミュニケーションツールとして使えると目の前の世界が格段に広がると実感したからです。 以降、将来は海外で仕事をしてみたいと思うようになりました。 より広い世界を知り、良い意味で自分の無力さを実感するきっかけになればと思い、留学を決意しました。
留学プログラムの中からIBPを選んで参加した理由を教えてください。
語学、学部授業、インターンシップの全てが経験できる上に、交換留学に比べて自由度が高いと感じたからです。 中でもインターンシップは海外で働くことを具体的にイメージできるチャンスだと考え、IBPを選びました。
IBP UKコースを選んだ理由を教えてください。
せっかく留学に行くのであれば、多国籍の人々が集まる土地で多くの人と出会いたいと感じていました。 ロンドンはそういった意味で理想的な環境でした。 また、なるべく多くの国を訪れ、直接その雰囲気を感じてみたいと思っていたので、ヨーロッパ諸国にアクセスの良いロンドンを選びました。
1学期の授業について、その内容や印象に残っている授業を教えてください。
Workplacement Skillsの授業が最も実践的で、ためになりました。 授業で習ったビジネスメール・電話での決まり文句や英語面接の練習は現地のインターンシップではもちろんのこと、帰国後の就職活動でも役立つことがありました。
履修した学部の授業とその内容を教えてください。
大学での専攻がメディア・ジャーナリズム論なので、学部授業ではMedia and SocietyとIntroduction to Journalismを履修していました。 ウェストミンスター大学ではメディア学を専門的に学べるということもあり、イギリスメディアの特徴を知るとても良い機会になりました。 授業では毎週メディアに関するトピックのプレゼンテーションを行った後に、20名ほどのグループでディスカッションをしました。 また、課題は各授業毎週50ページほどのボリュームが課され、大変なこともありましたが、授業内容に直結していたのでとても参考になりました。
学部授業で苦労したことはありますか? また、それはどのように乗り越えましたか?
一番苦労したのはディスカッションへの参加です。 私が履修していた授業はほぼ現地の学生ばかりで当然ながらクラスメイトの話す英語のスピードがとても速かったのです。その上、当初はイギリスメディアについて何も知らない状態でしたので、ディスカッションではまったく発言することができませんでした。 まずは、現地メディアに対する知識や勘を身に付ける必要があると感じ、一日のノルマとして新聞・ラジオ・TVの計6媒体に必ず触れるようにし、同じ出来事に関する報道を比較することで各媒体の特徴を学びました。必然的に、触れる情報量がとても多くなるので、情報を取捨選択しなければならなくなります。この情報整理力は英語力向上にも大きくつながったと思います。これを学期中毎日欠かさず行うことで、最終的には授業でも他の人の意見を踏まえて発言できるようになりました。
留学中にYoung Mail from London(情報誌)を立ち上げたと伺っております。こちらをつくることになったきっかけをおしえてください。
一留学生として、ロンドンという都市に留学生向けの情報誌がないことに気付き、ニーズを感じたのがはじまりです。日本で学生英字新聞の執筆・運営に力を入れていたこともあり、経験を活かして自分で創ろうと考えました。 読み手だけでなく書き手である自分たちにメリットが無ければやる意味はありません。メンバーになることのメリットを意識して、寮や大学で学生を集めました。①取材・執筆を通じた総合的な英語力の向上機会、②取材の中での新しい出会いの機会、③留学先として選んだロンドンを深く知る機会という3つの機会を強調し、共感してもらえるよう心懸けました。 現地新聞社や大学教授、ICCの方々からの支援も得て、留学から3ヶ月後になんとか形にするまでに至りました。
インターンシップ先の会社はどういう職種でしたか? また、どういった業務を担当しましたか?
学術書専門の出版社で編集作業や営業に携わらせていただきました。 資料集めのために普段は入ることができない国立図書館の専門書コーナーで作業をしたり、海外のお客様を相手に出版社側の窓口として働いたりした経験は、海外で働く自信にもなりました。
インターンシップ先ではどんなバックグラウンドを持った方がいましたか?
現地で生まれ育った方が多かった印象があります。 世界各地から来た学生の様々なアクセントの英語を聞いていた大学での授業に対して、インターン先ではブリティッシュアクセントの英語が飛び交っていたので、そこではイギリス英語のリスニング能力が鍛えられた気がします。
インターンシップの経験の中で苦労したこと、達成したこと、気づいたこと、日本との違いなどがございましたら教えてください。
それまで行ってきた日本でのアルバイトでは、まず仕事に慣れるまではタスクや詳細な指示を与えてもらえることが多かったのですが、現地のインターンシップは最初から能動的に動かなければならない場面ばかりでした。 当初は雑用しか任せてもらえませんでしたが、自分の姿勢次第で任せてもらえる仕事の幅もどんどん広がっていったので、成果を実感しやすかったです。仕事を任せてもらったら求められた以上の形で返すこと、相手の真意を理解する努力をすることはいつも心掛けて行うようにしていました。 最終的には当初から希望していた営業業務に携わらせてもらえるようになったのですが、自分から進んで行動しないと何も得られないと気付くことのできた経験でした。
IBPのプログラムを通して成長したことをおしえてください。
IBPを通じて“チャンスは自分の行動で創り出すものである”と改めて実感できました。 留学の一年間にどれだけの価値を残すことができるかは、自分がそこで何をどれだけ頑張れたかにかかっていると思います。 新しい環境で何かに挑戦しようとするなら、行動を起こしてチャンスを創ることが何より大切です。もちろん大学の授業を聞いていて得られたことも大きかったのですが、自主的に行ったレストランのウェイターやベビーシッターのアルバイト、ヨーロッパ一人旅などの経験を通して感じたことや考えたことは自分の中ではとても大切な財産になったと感じています。 たとえ難しそうに感じてもとりあえず何でもやってみる前向きな姿勢を持てるようになったことが留学を経て一番成長できた点だと思います。
IBPの経験が今後どのように役に立つと思いますか?
異国の地で周囲の環境を一から構築し、最終的に目標を達成できたことでできた自信は今後も役立つと思います。 いつも順風満帆だったわけではなく、時には壁にぶつかって不安になることや悩むこともありました。しかし、それも含めて自分をじっくり知ることのできる良い機会になりました。困難に直面した時に救いの手を差し伸べて、前向きな気持ちにさせてくれた周りの方々にはとても感謝しています。社会に出ればこれまで以上に環境の変化に対応していくことが求められると思いますが、これからも目的意識や挑戦心を持って物事に取り組む姿勢は大切にしたいです。
放課後にクラスメイトと一緒に行ったスケートも良い思い出。
内定された企業を希望した理由と内定に至るまでの経緯を教えてください。
内定先の会社には、人々の暮らしを根底で支えることができる社会貢献度の高さ、世界中で貿易に携わる業務規模の大きさに魅力を感じました。 また、将来海外で活躍したいと思っていたので、海外駐在の機会も多い海運業界はとても理想的でした。 在英中に一度内定先のセミナーに参加させていただいたことがきっかけとなって就職先として強く意識し始めました。そのため、帰国後の就職活動中もOB・OG訪問や説明会を通して直接社員の方とお話させていただく機会を積極的につくりました。中でも社員の方々の温厚な人柄や雰囲気の良さに大変心惹かれ、自分の中で自然と第一志望となりました。
IBPへ参加を希望している皆さんへのアドバイスをお願いいたします。
一年間、日本を離れて海外へ行くというのは大きな決断だと思います。私自身も出発前は大学を休学することに少々抵抗があり、正直とても迷いました。 しかし、将来やってみたいことを考えたときに、留学で多くの価値観、見たことのないものに触れてもっと広い世界を知ることは自分にとって不可欠であるように思えたので、IBP参加を決断しました。 実際に一年間のロンドン生活を終えて、「留学する」ということに何か意味があるのではなく、そこでどれだけ貪欲に行動を起こせるかに意味があるのだと感じました。 みなさんがそれぞれの目標を達成できるような素敵な一年間になることを祈っています。
*体験談の内容は寄稿時の情報です。