趣味はサッカー観戦。留学中、アーセナルの試合をVIP席で見る機会に恵まれました!
留学を通して、日本の製造業に関わる仕事がしたいと思うようになった
ウエストミンスター大聖堂の塔から撮ったヴィクトリアの寮
エミレーツスタジアムでピーターさんと
夏休みのスピーキングクラスの集合写真
ICC生と帰国しなかった外国の友人たちとのNew year’s eve party。友人がおせちを作ってくれて、ヴィクトリアのキッチンでみんなで用意しました
大学を休学して、プログラムに参加しようと思った理由を教えて下さい。
専門学校で英語の勉強をし「自分の力を本場で試してみたい!」と思ったのが理由ですね。新卒採用という枠に合わせて焦って就職し、疑問を持ちながら仕事をするよりは、たとえ不利になったとしても、海外で1年間過ごすことが自分の人生に絶対にプラスになると思ったからです。
IBPの中でも英国コースを選んだ理由は?
イギリス英語に憧れていたのと、幼い頃からサッカーをやっていたので、本場のフットボールを観戦できるチャンスがあると思ったので。また、ロンドンはヨーロッパの中心の都市なので、旅行がしやすいと思いました。実際、留学中に8カ国ぐらいを旅して、とてもいい思い出ができました。
日本の大学と比べ、どんなところが違うと思いましたか?
日本の大学の授業は基本的にレクチャーで、教授の話を聞いて学期末にレポートを書くというものが多いですが、イギリスは違いました。ウエストミンスター大学は、ほとんどの授業がセミナーとレクチャーの2つのパートでできていて、聞いてるだけではダメ。セミナーというのは日本でいうゼミです。プログラムでは4つの授業を選択しますが、イコール4つのゼミを並行して持つので、自然と忙しくなります。ゼミでは、セミナーで学んだ理論を自分たちの暮らしの中でどう応用されているかを3~5人のグループで検証していくスタイルで、3週間に1度くらいプレゼンテーションをしました。日本の大学とは違い、授業への参加度合いが深いです。
特に印象に残っている授業は?
プログラム前半の語学を学ぶ授業で、最後の授業の日に、朝10時からクラスメイトみんなで飲みにいったことですかね。先生が「本物のBritish Breakfastを教えてやるからついて来い」とパブに行って、先生の奥さんもそこで合流し、ビール片手に「どうすれば英語がうまくなるか」など、いろいろなことを3時間くらい話しました。奥さんまで一緒に飲むなんて、日本と違ってとてもオープンだなと思いました。学部では、マーケティングの授業が印象深かったです。ロレアルという企業がどのようにマーケティング活動をしているかを発表するという内容でしたが、発表のためにグループで何回も授業外で打ち合わせをし、密に連絡を取り合って進行具合を確認し、本番の予行練習を繰り返しやったりと一番力を入れました。そのおかげか、本番ではスムーズにプレゼンができました。先生に「Excellent!!」と言われた時はホントに嬉しかったですね。余談ですが、その時のグループのメンバーが、先日、私の誕生日の時にメッセージをくれたのがとてもうれしかったです。
留学中に熱中していたことはありますか?
旅行とサッカー観戦ですね。留学中はスペイン、ポルトガル、ベルギー、スコットランド、スウェーデン、デンマーク、オーストリア、イタリア、バチカンの9カ国に行きました。ホリデー期間の2週間で旅行したり、週末にはローマに住んでる友達の家に遊びに行ったり、距離も近いし、航空運賃もビックリするくらい安いので、よく旅行をしました。ちなみにオススメはスウェーデンのゴットランド島! ジブリ映画の「魔女の宅急便」の町並みのモデルになった町で、とても綺麗です。サッカーのシーズン中は、週末に近くのパブに行ってサッカーを見ていました。昼間からビールを飲んで酔ったイギリス人と一緒に一喜一憂するのはとても楽しかったですね。
留学中にアーセナルの試合を観戦したそうですね。
ICCシアトルオフィスのイクさんのご主人のピーター(元サッカー選手)が、アーセナルの試合にVIPとして招待され、イクさんが「ロンドンにサッカー好きの学生がいるだろうから」とチケットを1枚提供してくださったのが、ことの経緯です。希望者は「サッカーと私」という内容でエッセイを書き、運よくチケットを手に入れることができました。
試合当日の様子はいかがでしたか?
ワクワク、ドキドキが止まりませんでしたね。試合の前にピーターと会って、どんなスタイルのサッカーが好きかとか、日本のサッカーについて話しました。さすが、ピーターは元プロサッカー選手で、とても興味深い話をしてくれたのを覚えています。会場には想像以上の世界が広がっていました。VIPとして入ったので、観客席に着く前には食事をするスペースがあってサッカーコートを見ながら超一流の食事。とても感動しましたが、味はほとんど覚えてないですね(笑)。VIPの観客席は革張りで座り心地がよく、サッカーの中継でオーナーたちが座っているところでピッチが見渡せ「すごく場違いだなー」と思いましたけど、貴重な体験ができてとてもうれしかったです。自分の席の近くに、現アイルランド代表の監督のトラッパトーニや、現コートジボアール代表のエリクソンがいて夢気分でした。一生、生では見ることができないと思っていた人と同じ空間に入れたことに、鳥肌が立つほど感動しました。エリクソンさんに握手してもらって撮った写真は家宝です。
インターンではどんな仕事をしましたか?
Make Internationalというセラミックの小さな現地企業でインターンをしました。デザインしたマグをオンラインで売ったり、展示会に出店してセルフリッジのようなデパートやショップに商品を売る会社です。インターン期間中は、展示会で配るフライヤーのデザインを考えたり、展示会でのカタログ配布や発注業務のほか、倉庫での検品や在庫チェック、経費の計算や銀行取引記録の入力と、いろいろでした。
そのインターンで得たものは?
それまでも現地の学生と話していたし、ある程度英語ができると思っていたのですが、全然違いました。慣れるまでは相当苦労しましたけど、インターンの体験でホントの英語力が付いた気がします。Make Internationalはとても小さい会社(従業員3名)だったので、価格交渉や新しいデザイナーの面接、売上のいい時と悪い時の雰囲気の違いなど、リアルな会社経営が見られた経験は貴重だと思います。
インターン以外に、ボランティアは体験されましたか?
BBC food show というイベントに出展したJETROのブースにボランティアとして参加し、日本食をアピールしました。このイベントに参加して、日本食(特に寿司)の人気はすごいということがわかりました。料理人が実演をする時は、多くの人が集まって料理をする手元を注目していました。
IBPの体験は、今橋さんの価値観やキャリア形成にどのように影響しましたか?
留学を通してわかったことは、みんな同じ人間だということです。「●●人はこういう人」というイメージがあったのですが、話してみると、同じようなことに笑ったり怒ったり、悲しんだり驚いたりする。イタリア人が全員明るくてノリが軽いわけではなくて、真面目でシャイな人ももちろんいるし、ちょっと暗い人もいる。個人によって違うし、国名でカテゴライズできないと思いました。キャリア形成の点では、日本のモノ作りの技術はすごいと感心しました。ロンドンにあるデジカメの8割くらいは日本製品といっても言い過ぎではないと思います。また、小さな文房具屋に行っても日本の文房具メーカーのものがずらりと並んでいてビックリしました。日本製品や技術に誇りを感じ、日本の製造業に関わる仕事に就きたいと思うようになりました。
ICCのサポートについて、感想をお聞かせください。
現地のスタッフの方はとても親身になってくれ、レポートの提出計画を立てるのを手伝ってくれたり、添削をしてくれて、本当に助かりました。ICC生の中には、授業が終わったら毎日オフィスに通っている友達もいて、師弟関係になってました(笑)。授業に関することだけではなく、留学生活でのたまるストレスや悩みなどを聞いてくれて、ロンドンの母と呼ばれるほどみんなが慕っていました。インターンの面接対策や、履歴書の添削、就活のアドバイスなど、将来のキャリアにつながる相談にも乗ってくれたので、本当に助かりました。
現地での滞在方法は?
学校の寮です。ヴィクトリアとオールドストリートに寮があり、私はヴィクトリアの方に住みました。ヴィクトリアは8階建てで、私は3階に滞在し、6~7人のフラットメイトとキッチンやシャワー、トイレをシェアしていました。フラットメイトはとても国際的で、自分のエリアは中国人、アメリカ人、北アイルランド人、ハンガリー人などでした。
今後の進路についてはどのようにお考えですか?
留学の経験を活かして世界と日本をつなげるような仕事、特に日本の高い技術を世界に売っていくような職業に就き、日本を元気にする仕事をしてみたいと考えています。
学部の比較文化のクラスメイトと最後に撮った集合写真。このクラスは3週間に1度のレポートがあり、苦労しました
今後の展望や将来の夢を教えてください。
将来の夢はインテリアショップを開くことですね(これまでの話とは関係なくなってしまいますが)。留学中にスウェーデンに2回行ったのですが、北欧デザインの雑貨、家具、街の景観の魅力にはまりました。北欧雑貨とともに、インターン体験中に関わった展示会に出展していたデザイナーの商品を日本に紹介するようなお店を開きたいですね。
IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。
1年間はホントにあっという間です。ロンドンで1年間暮らすなんて一生でできるかどうかわからない経験ですから、失敗することを恐れるよりも、何もしないことを恐れてください。勉強に一生懸命になるのもいいですし、友達を作って遊びまわるのもいいと思います。楽しんでください!
*体験談の内容は寄稿時の情報です。