なりたい自分を見つめ直した留学期間。海外から日本を見たことで、公務員の道を目指すことに
やりたいことにどん欲にチャレンジした1年間でした
留学をしようと思った動機を教えて下さい。
将来、国際的な機関で仕事がしたいという希望があり、大学在学中に長期留学をしたいと思っていました。大学の国際センターに貼ってあったポスターでIBPを知り、最後のチャンスだと思って、大学4年の時に1年休学して参加しました。
大学4年での留学は、タイミングとしてはいかがでしたか?
帰国後の就活のことを考えると、一般的なパターンからははずれているのかもしれませんが、私は自分がやりたいことに挑戦して羽が広がればいいと思っていたので、大学4年次での留学について、特に心配はしていませんでした。留学前は、就職活動で民間企業をまわっていたのですが、自分のやりたいことを見失っていた状態でした。留学をすることで、もう1回自分が本当にやりたいことを見つめ直すことができたので、私にとってはベストのタイミングでした。同期のIBP生も大学4年で参加した人が多かったです。
今後の仕事に、留学経験をどのように活かせるとお考えですか?
来年から公務にあたりますが、世の中にはいろいろな人がいて、多用なニーズがあるという前提で政策を考えることは、公務に携わる人間にとって必要なことです。多様な人種が暮らすイギリスで生活をし、さまざまな国籍や文化的なバックグラウンドを持つ人たちと知り合ったことで価値観の多様性が理解できたので、今後の仕事に活かせると思っています。
それは木田さん自身の人生にも大きく影響することですよね。
はい。いろいろな人と話して、つながりを持ち、ご縁を大切にすることの重要性がわかりました。勉強や仕事だけでなく、人間性を高める上でも貴重な1年間でした。本当に留学してよかったと思います。
プログラムの中で面白かった科目は?
一番面白かったのは「アート&ソサエティ」ですね。もともと絵画が好きだったのですが、授業では毎回、講師のレクチャーの後で外に出て、話題のギャラリーを訪れました。毎回、いろいろな場所に連れて行ってもらい、絵画や彫刻を見ることができて、楽しかったですね。
インターンシップはいかがでしたか?
インターンシップは「レフュージー・サポート・アドバイスセンター」という難民支援のNGOで体験しました。アジア人のインターン生は珍しかったらしく、いろいろな場面で私のアイデアを取り入れてくれました。
木田さんの具体的な仕事内容は?
電話応対や、訪れてきた難民の方の話し相手になったりしていました。あとは、英語レッスンの授業を担当しました。そのNGOは、UCLAの学生がよくボランティアで来ていたのですが、彼らと一緒に企画して、料理教室や美術館巡りツアーなどを行いました。
インターン体験を通して何を得ましたか?
日本でもインターン体験をしたのですが、上司とのコミュニケーションの取り方に大きな違いを感じました。イギリスでは、上司との関係も非常にフランクで、何でも話し合える雰囲気がありました。あと、仕事の時間と同じくらい、家族や友だちとの時間をとても大事にしていました。仕事とプライベートのバランスの取り方をイギリスで学んだので、社会人になったら、それを実践していきたいと思っています。
勉強以外で、熱中していたことはありますか?
小さい頃からの夢だった、バレエを習いました。留学前にいろいろ調べて、ロイヤルバレエ団の一般人向けのレッスンを取りました。ロンドンには本当にいろいろなところがあるので、何かやってみたいことがある人は、調べてみれば必ずヒットします。留学期間に、習い事など、勉強以外の体験をしてみたい人は、ぜひトライすることをおすすめします。あとは旅行ですね。夏にロンドンカレッジのサマースクールに通ったのですが、そこで知り合ったEUの職員の人や法律家の人の国を訪れて、観光に付き合ってもらったりしました。
ロンドンカレッジのサマースクールでは何を勉強したんですか?
EU法を学びました。大学でEU法を専攻していたので興味があり、ここも留学前に調べて行きました。
これからキャリア公務員として仕事を始めるわけですが、やりたい仕事が明確になったのはいつ頃ですか?
留学中ですね。もともと、公務員もしくは国際機関で働きたいとは思っていたのですが、留学前に民間企業を対象にして就職活動をしたりして、やりたいことを見失った時期がありました。海外で1年間生活し、外から日本という国を見たことで、やはり国を支える公務員の仕事がしたいと思い、将来の方向性が定まりました。
留学期間を振り返って、どんな感想をお持ちですか?
いい形で留学も終えられて、就職活動も終えられたので、今は達成感でいっぱいです。IBPを通して、やりたいことをやらせていただきました。大学4年で留学し、秋卒業になったとしても、今はいろいろな就職のパターンが幅広くあるので、これから留学をしようと考えている人は、ぜひチャレンジしてほしいと思います。
帰国後、予備校に通って公務員試験に臨んだ木田さんから見て、これからの社会に必要とされる人材の条件は何だと思いますか?
3つあると思います。1つ目は、語学力とコミュニケーション能力、話す力があること。2つ目はいろいろな価値観を受け入れられる人間性。3つ目はチャレンジ精神が旺盛であること。どんな企業、機関で働く場合でも、逆境をチャンスに塗り替えられる力を培った人が、これからは必要とされると思います。今、日本の若い人たちは元気がないと言われますが、一方で、海外に出てどんどん経験を積んでいる人もいます。こうした力を身に付けるためにも、留学することをおすすめします!
IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。
大学4年間の過ごし方は個人の裁量次第ですが、まわりを見ていると、就活のために大学に入っている人が多いように思います。それだけではなく、留学して海外で学び、暮らすことで、必ず将来に役立つ経験ができると思います。IBPのプログラムをフルに活用して、自分のやりたいことにチャレンジしてください。
*体験談の内容は寄稿時の情報です。