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キャリア、ビジネス、IBPがよくわかる「GLOBAL INSIGHT」
ビジネス留学情報ブログ「GLOBAL VISION」
2012年
原 ゆかり
YUKARI HARA
出身校:東京慈恵会医科大学
コース:ウエストミンスター大学
キャリア:既卒
留学期間:2011年4月〜2012年3月
インターン先:Patholoty Museum
東京慈恵会医科大学卒業後、スカラシップ生としてIBPプログラムに参加。St George's Universityの医学部内にあるミュージアムでインターンを体験した。プログラム修了後は帰国し、研修医として病院勤務をしている。

研修医になるための就職活動では「1年間の留学経験と英語」という強みをアピールできました

インターンシップでは医療の専門用語も覚えました

ICCメンバーの誕生日は、寮に手作りの料理を持ち寄って朝まで飲んでいました。

Harry Potterの映画最終作のワールドプレミア!キャストを生で観られたり、サインまでもらえました。

インターン先のボスと記念写真。人体標本に囲まれながら働いていました。

Royal Weddingの時期は、街中にUnion Jackが飾られていました。

大好きなRoyal Opera House。ここでバレエを観るのが一番幸せな時間でした。

IBPプログラムに参加しようと思った理由を教えて下さい。

高校生の頃から留学したいという漠然とした考えはありましたが、実行に移すタイミングをずっと逃し続けてきました。しかし「海外に行きたい。英語を勉強したい」という思いは常に頭の中にあり、短期の語学留学や病院実習に参加してきました。将来のことを考えた時、働き始める前が最後のチャンスかもしれない、今行かないと一生後悔するだろうという確信があったので、参加を決めました。

1年間の留学で達成しようと思っていた目標は?

語学力をアップさせることが一番の目標でした。日本で生まれ育ち、かつ医学部という特殊な世界にいたので、世界中のいろいろな人との出会いや異国での経験を通して価値観や視野を広げたいという目標もありました。

語学力アップのために、どんな工夫、努力をしましたか?

英語の勉強をするにあたって目標がほしかったので、英検1級を目指すことにしました(高校生のときに2級を取得しました)。リスニングに関してはBBCのニュースを聞いたり、BBCのHPで提供されている’Learning English’というコーナーのコンテンツを利用していました。単語や文法、長文は日本の参考書を使用して勉強していました。その結果、2012年夏に準1級、冬に1級を取得することができました。リスニングやスピーキングは一朝一夕で身に付くものではなく、なかなか成果が出なくてつらい思いをした時期もありましたが、あきらめずにコツコツ続けたことがよかったのだと思います。

特に印象に残っている授業はどんな内容でしたか?

ヨガの授業が印象に残っています。約1時間の講義と約2時間の実技を行うのですが、生理学的・医学的・精神的・宗教的ないろいろな角度から自分の身体にアプローチしていく過程がとても興味深かったです。また、身体を動かすことは純粋にストレス解消になりました。

留学中、熱中していたことはありますか?

バレエが大好きで、Covent GardenのRoyal Opera Houseには何度も公演を観に行きました。当日券を買うために朝早くからBox officeに並んだり、ステージの舞台裏やダンサーのレッスンを見学できるBackstage tourに参加したりと、Covent Gardenには何度行ったかわからないほどよく通っていました。寮近くのバレエスタジオに通い、ロンドンでレッスンを受けたのも貴重な思い出です。

インターン体験について教えてください。

インターン先は、University of London St. George’s HospitalにあるThe Pathology museum。医学系の分野で唯一の候補がここでした。museumでは、人体の標本とその解説が展示してありますが、私は主に学内公開用のHP作成の手伝いを行っており、標本の写真を撮ること、標本の解説をPCで打ち込んでデータ化することが主な仕事でした。

インターン中に苦労したことは?

私以外はnative speakerの環境だったので、早いテンポでの会話についていくのが大変でした。しかしスタッフはみなフレンドリーで、大きな壁には感じませんでした。

働き方や仕事の進め方などで、印象的だったできごとはありましたか?

私のボスは二児の母で、子供の送り迎えもあるため午後5時には必ず帰宅していました。4時50分に何か新しい仕事を頼まれると、はっきり無理だと断っており、日本のようなサービス残業の感覚はないのだと感じました。 また、違う部署で働く友人とコーヒー片手に30分おしゃべり、なんてことも度々あり、勤務時間や勤務の姿勢において大きな違いを感じました。

インターン体験によって得たものはどんなことですか?

毎日膨大な量の英語の文章と向き合っていたので、英語に対する抵抗がかなり少なくなったと思います。医療英語のよい勉強にもなりました。work life balanceを考えるきっかけにもなりました。

IBPの体験によって、価値観の変化などはありましたか?

コミュニケーションの取り方が変わりました。ロンドンは移民も多く、文字通り世界各国の人がいる街です。日本のように「空気を読む」といったことは通用せず、自分の考えや希望ははっきりと口に出さないと相手に通じません。そのような環境下で、さらに母国語でない英語で意見を述べるという体験を繰り返すうちに、初対面の人と話すことに抵抗がなくなりました。以前はクラスメイトとの付き合いでさえ苦手に感じていた部分がありましたが、帰国後は周囲の人々とすぐに自然と話している自分に少し驚いています。

現在は研修医として病院勤務されているそうですね。

研修医として働くためには、全国統一のマッチングシステムに参加する必要があります。前年度の夏に各病院の就職試験を受けに行き、秋に採用結果がわかります。そのために8月に一時帰国しました。 

IBP経験は、就職活動にどのように役立ちましたか?

医学部の場合、ほぼ100%が卒業してすぐに研修医になります。そのような中、1年間の留学経験と英語という、自分ならではの強みをアピールすることができました。

IBP留学は原さんのキャリアにとって、どんな意味があったと思いますか?

もし私が医学部卒業後すぐに働き始めていたら、すごく狭い価値観を持ったつまらない人間になっていた気がします。この1年間は、日本では経験したことのない楽しさもつらさもあり、私の人生の幅を広げてくれました。自分と向き合うこと、他人と向き合うことを通じて人間として成長できただけでなく、10ヶ国を超える国に旅行にも行き、今しかできない経験を存分に味わい「自分の人生を自分の意思で生きている」という感覚を味わうことができました。

ICCのサポートについて感想をお聞かせください。

ロンドンオフィスは気楽に遊びに行ける雰囲気で、大学からも近く、何度も通って課題を添削していただきました。また、英検受験にあたっても、二次試験の面接の模擬試験をしていただき、そのおかげで合格できたと思います。

イタリアに人生初のバックパッカー旅行!Veniceにて。

今後の展望や将来の夢を教えてください。

今は研修医としてスタートしたばかりで、将来の専門科も迷っている状況ですが、いつか医師として留学したいという希望も持っています。一度留学を経験しているので、英語の面や、留学に踏み出す上でのハードルはかなり低くなったと思います。どのような形になるかわかりませんが、またタイミングをみて海外で暮らしてみたいと思っています。

IBP参加希望者へのメッセージ、アドバイスをお願いします。

日本を離れて海外に行くというのは大きな決断だと思います。どうして行きたいのか、海外で何をしたいのか、思いきり悩んでみてください。私もこの決断に至るまで非常に悩みましたが、その過程も含めて留学ではないかと思っています。行きたいと思う気持ちがあるのなら、勇気を持って行動に移してみてください。そして、全力で留学生活を楽しんで下さい。

*体験談の内容は寄稿時の情報です。

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