イスラエル大学のランキングは世界トップ!

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イスラエル大学の魅力とは?

海外大学への進学といえば、欧米が有名ですよね。
しかし実は、イスラエルの大学は世界大学ランキングでトップに君臨していることをご存知でしょうか?
今回は、日本ではまだ知られていないイスラエルの大学の魅力をご紹介したいと思います。

目次



1.世界水準の教育レベル | 世界ランキングトップにランクイン

まずご覧いただきたいのが、上海交通大学が出している世界大学学術ランキング(Academic Ranking of World Universities)。イギリスのTHE世界大学ランキング(Times Higher Education World University Rankings)やQS世界大学ランキングと比較される、大学の教育水準の国際指標の1つですが、2022年度の大学ランキングでは、イスラエルの3つの大学がトップ100にランクインしています。

順位国名学校名
第1位アメリカハーヴァード大学
第2位アメリカスタンフォード大学
第3位アメリカマサチューセッツ工科大学
第4位イギリスケンブリッジ大学
第24位日本東京大学
第26位中国清華大学
第36位中国北京大学
第41位日本京都大学
第77位イスラエルヘブライ大学
第83位イスラエルテクニオン大学
第83位イスラエルワイツマン科学研究所
第99位アメリカブラウン大学
101-150日本名古屋大学
151-200イスラエルテルアビブ大学
151-200日本大阪大学
151-200日本東北大学
151-200日本東京工業大学
301-400イスラエルバル=イラン大学
401-500イスラエルネゲヴ・ベン=グリオン大学
501-600イスラエルハイファ大学

出典:Academic Ranking of World Universities 2022

イスラエルの人口は約930万人弱、国土は日本の四国と同じくらいだと言われていますが、
そのような小国が、欧米や今勢いを上げている中国と肩を並べているのは、驚くべきことではないでしょうか。
なぜイスラエルの大学は世界から高い評価を受けているのでしょう?

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Architecture_Faculty_Technion.jpg
テクニオン大学

実はイスラエルは、その地理的・歴史的な理由から、国を挙げて新技術の開発に力を入れており、GDPに占めるR&D(研究開発費)の割合は、世界No.1(4.25%(OECD加盟国平均:2.37%))と言われています。

注力している開発分野の一例を挙げると、

  • 純粋科学・応用科学
  • 工学
  • 数学・コンピュータ科学
  • 医学・バイオインフォマティクス
  • 再生可能エネルギー
  • 神経科学
  • 海洋科学
  • ナノテクノロジー・サイバーテクノロジー…

世界のR&D拠点 イスラエル 対イスラエル投資の手引き対 – イスラエル大使館

などなど、数々のハイテク分野に莫大な投資をしているのです。
これらの研究開発は、各大学や研究機関を通して行われており、これまでに数多くの著名人がイスラエルの大学を卒業しています。

例えば、第83位にランクインしているテクニオン大学は、イスラエルで最も古い大学の一つですが、マサチューセッツ工科大学と肩を並べる研究水準と言われており、多くのベンチャー起業家を輩出しています。また、同じく第83位のワイツマン科学研究所には現代イスラエルの世界最先端の科学技術が集結していると言われており、ノーベル賞やチューリング賞受賞者が多数存在しています。

まさに「世界の(ユダヤの?)頭脳」のように見えるイスラエルですが、なぜこのような莫大な投資が可能なのでしょうか?

それはイスラエルが長年かけて育ててきた、ベンチャー企業を育てるエコシステムの存在にあります。

2.中東のシリコンバレー | ランキングトップの理由はベンチャーエコシステムにあり

まずこちらのランキングをご覧ください。

出典:PitchBook Universities 2022

これは、2012年から2022年までの間、1回以上資金調達を行ったベンチャー起業家を輩出した大学のランキングですが、トップ15にはスタンフォード大やバークレー大など、名だたるアメリカの大学がズラリと並んでいます。
そんな中、アメリカ圏外で唯一ランクインしているのが、イスラエルなのです。

2022年度のランキングでは、第7位にテルアビブ大学、第15位にテクニオン大学がランクインしており、多くの卒業生たちがベンチャーの創業・資金調達にまで辿り着いていることがわかります。その理由の一つが、イスラエルにはスタートアップを育てるエコシステムがあるということです。イスラエルには「R&D助成制度」と言う仕組みがあり、一定の条件を満たす企業に対して、政府が拠点費用の5割以上を負担したり、税制優遇措置を取ったりするなど、積極的に民間企業のR&D拠点誘致を行っています。

そのため、GoogleやIBM、INTELやMicorosoft、Appleなど、名だたるハイテク分野の多国籍企業がイスラエルに研究開発拠点を構えており、これらの企業は先端技術を研究しているイスラエルの大学と連携を取りながら、自社技術の開発を進めているのです。

さらに、これらの企業拠点が大学施設内に併設されている場所もあり、学生が企業の社員と交流できる機会が存在します。
例えば、カフェでランチを食べながら、GoogleやIBMの社員と話すことができたり・・・などなど、企業と学生の接点が数多く存在することが関係しているのです。

3.卒業後の選択肢が大きく広がる | 欧米の名門大学院へ進学も

卒業生の多くが、自らベンチャーを創業するケースが多いイスラエルの大学ですが、一方で欧米の名門大学院へ進学する方も多数います。バイオテクノロジーやサイバーセキュリティーなど、イスラエルで研究の進んでいる分野を専攻し、アメリカやイギリスの名門大学院や研究機関に進むケースが今続々と増えているようです(或いは欧米のトップ大からの入学ケースもあります)

また、世界各国から留学生が集まるため、授業はもちろん英語で行われ、国際色豊かな環境が揃っています。さらに、先端科学分野以外も充実しており、例えば、総合大学であるヘブライ大学では人文学・社会学・法学から経営学・医学などを中心に、多くの学生に異なる学習機会を提供しています。ちなみにですが、サピエンス全史で一躍話題になった歴史家のYuval Noah Harari氏もこの大学で歴史学の教鞭を取っています。

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ヘブライ大学

4.学費が安い

最後にイスラエルの大学の魅力的なところは、学費が安いと言うところです。
例えば、テルアビブ大学では年間約3,900ユーロ で、日本の国立大の学費と大差ないことが分かります。世界の先端技術が集結している大学で学べることの価値を考えれば、かなりお得に研究ができると言っても過言ではないですよね。イスラエル大学の学費の多くは、国からの補助金で賄われていると言われており、世界中の優秀な学生を多く惹きつけています。


Tuition Fees and Living Costs in Israel in 2022 – StudyPortal Masters

一方で生活面での物価は、場所にもよりますが、住居費が10~15万円(シェアする方が多いようです)と少し日本より高く、友人同士でシェアする方が多いようです。スーパーの食品は日本と同じくらいで、露天市場に行けばかなり安く買うことができます。

また、治安を気にされている方が多いと思いますが、立ち入ってはいけないパレスチナ自治区との境界付近やレバノンとの国境地帯を除いて、エルサレムやティベリア、テルアビブなど主要市内であれば、比較的安全に過ごせます。

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エルサレムのマハネ・イェフダ市場

まとめ | イスラエルの大学は知られざる魅力がいっぱい

いかがでしたでしょうか。
イスラエルは中東のシリコンバレーとして、多くのスタートアップ創業の実績がある土地ですが、それらの根っこはイスラエルの大学にあり、今後も様々な技術革新がイスラエルから生まれると言われています。以上を鑑みても、自己の専門性・市場価値を高める上では非常に魅力的な国ではないでしょうか。

次回のコラムでは、そんなイスラエルの大学の著名な卒業生についてご紹介したいと思います。

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