留学させてくれてありがとう!親への感謝を実感 高校留学卒業生座談会 第三弾
高校留学卒業生による座談会、今回が最終回となります。
離れてみて、改めて実感する家族の有り難みや親への感謝の気持ち、大切ですね。
◆留学させてくれてありがとう。改めて感じた、親への感謝の気持ち
――親元を離れて長期間過ごしたことで、親御さんとの関係に何か変化はありましたか?
遥香「めちゃめちゃ感謝するようになりました。留学って結構お金がかかるのに、行かせてくれたんだなって。休日や空いた時間も、遊ぶんじゃなくボランティアや勉強をしようって思いました。親には言わないですけど(笑)」
――面と向かって言うのは恥ずかしいですか(笑)。輝空さんは?
輝空「離れてみて改めて、家族の大切さを感じました。それから、親の教育方法についても気づかされることがあって。例えばうちは、少しくらい体調が悪くても学校を休ませてくれなかったんですが、そうすることで意思をしっかり持って自立できるように育ててくれたんだなって、留学して改めて感じました」
――すごい!離れて長期間過ごすと、気づけることが沢山あるんですね。ちなみに将来自分に子供ができたら、海外に出したいと思いますか?」
遥香「出します出します!」
輝空「僕もです。将来フランス語やスペイン語も勉強して海外に住みたいと思っているので、自分の子供がどこかの国に行ってくれたら、自分が行く理由にもなりますし」
◆帰国後は日本の大学で、さらに学びを深めていく
――留学後の進路についてお聞きします。2人はすでに大学受験を終えていますが、これから進学する大学と、受験形式を教えてください。
遥香「津田塾大学の学芸学部英語英文学科に行きます。帰国生入試で、面接と小論文がありました」
輝空「僕はICU(国際基督教大学)を帰国子女枠で受験しました。試験は小論文とグループディスカッションでした」
――受験で、気をつけたことはありますか?
輝空「受験を重く考えずに楽しもうと思いました。初めてだし、この経験が自分にとってどう生きるだろうと思いながら受けました」
――遥香さんはどうですか?楽しめました?
遥香「全然!(笑)。津田塾大学は比較的落ち着いて受けられたけど、他の大学受験はガチガチでした」
――こういうことを学びたい、と進路を意識したのはいつぐらいからでしたか?
輝空「11年生で次の進路を考えてと言われてからですね。ギリギリまでどうしようか悩んだので、難易度の高い『海外の大学への進学』を仮の目標に立てて勉強していました」
――そこから、最終的にはICUへ。
輝空「これからの世の中はきっと、英語だけじゃ通用しなくなってきますよね。僕は英語を活かしつつ、フランス語など他の言語もやりたいと思っています。ICUは英語教育にも力を入れていて、その上で他の言語も学べるので、魅力的だと感じました」
――のびのびした校風も、自然がいっぱいで自転車にも沢山乗れそうなロケーションも、輝空さんに合っていそうな気がします。遥香さんは津田塾大学の受験をどんな風に決めましたか?
遥香「私もギリギリまで志望大を決められませんでした。でも色々と調べる中で、留学中に気づかされた『自分は日本の文化を知らない』という問題意識から、津田塾大学のJapanese Studies Courseという正しい日本の文化を知るコースに興味を持ちました。
それから津田塾大学は2年生まで第2外国語が必修なので、私が次に勉強したいと思っていたスペイン語も学べるんです。あとは1年生の後半で半年間のカナダ留学が必須という点にも惹かれました」
◆留学に迷っているなら、とりあえず飛び込んでみて欲しい
――これから留学しようかなと考えている人に、メッセージをお願いします。
遥香「もし迷っているなら、絶対に行ったほうがいいと思います!私みたいに英語の苦手な人が飛び込んでも、努力すればできるようになりますから。留学はお金も時間もかかって親に負担もかけてしまうけど、その分本当に楽しいし、人生の中でとても良い経験になります。
留学前のアドバイスとして、日本にいる間にも英語の勉強はしておいた方がいいです。日本でもできるリーディングやライティングを先にやっておけば、現地でスピーキングやリスニングに集中できるので、時間のロスが少なく効率的に学ぶことができます」
輝空「同じく、留学は行ったほうがいいと思います。でも1年間だと1番楽しくなってくる頃に帰ることになってしまうから、最低2年、できれば3年行くことをおすすめします。
勉強は、そんなに日本で頑張りすぎなくても大丈夫。日本での勉強が通じない場面もたくさんあります。もっと大事なのは性格ですね。できなくても恥ずかしがらないで英語を話す。これができるなら、きっと伸びます」
◆当初の目標だった「英語力アップ」は、意識する必要がなくなった
――2人の留学の成果、留学で得たものを教えてください。
輝空「オーストラリアでのコミュニティです。ホストファミリー、学校の先生や友達、スポーツを通してできた仲間など、日本にいたら知り合うこともできなかった人たちとの繋がりが、留学をしたからこそできました」
遥香「私は、世界が変わったなと思います。自分の性格も変わって、色んな人と仲良くなって、行く前よりも他人やその人の育った背景に興味を持てるようになって。そこから世界が広がっていきました」
――留学って、英語を話せるようになるだけじゃないんですよね。
遥香「もちろん英語力もアップしたけど、留学期間を楽しく過ごしている間に英語の力は自然とついていた感覚です。最初は英語力アップが目標だったけど、実際に行ったら英語力はもう、おまけみたいな」
――2人にとって高校留学とは、ひと言で言うと何ですか?」
遥香「経験、です」
輝空「通過点、です。留学が終わりじゃなくて、これからずっと続いていく人生の中の1つのストーリーのような」
――大事な経験、通過点だったんですね。では最後の質問は将来についてです。10年後20年後、どんな自分でありたいですか?
遥香「異文化コミュニケーションに関わる仕事に就きたいです。でもその頃になったらさらに、その次にやりたいことが出てきているかも。それの繰り返しで、どんどん飛躍して行けたらいいなと思っています」
輝空「僕は大好きな自転車で世界を繋ぐ人になっていたいと思っています。日本とオーストラリア、それからフランスや、他の国々も」
――2人の将来が本当に楽しみです!本日はありがとうございました。
以上