高校留学を考えているけど、その後の受験も気になる…と言う方はとても多くいらっしゃいます。ICCの留学サポートには進路サポートが含まれており、留学中も大学受験に向けた対策や情報を提供していることをご存じでしょうか?ICCでは高校留学サポートの中に「進路指導室」を設け、専任のスタッフがそれぞれの進路に向けてアドバイスや相談対応をしています。今回はICC 進路指導室室長、工藤より、今年の日本国内における受験傾向と今後の対策について話を聞きました。

~ICC 進路指導室室長 工藤より~

今年も新大学共通テストの難易度が話題になりましたが、来年は情報学習の「情報Ⅰ」が新大学共通テストの科目として新たに追加されることでさらに難化します。これにより、総合型選抜の各大学の倍率はさらに激化していくことが予想されます。改めて、留学が珍しくなくなり、そして日本の大学の受験においても総合型選抜の定員枠が広がっている昨今では、「大学と自分」をちゃんと知り、戦い方を知り、きちんと準備することが非常に重要になります。

帰国生入試は総合型選抜出願学生数が増えている今、チャンス!

新大学共通テストの難化に伴い、総合型選抜志願学生数が年々増加しています。そして、その傾向は今後も続いていきます。2023年度は大学入学者の15%を総合型選抜利用者が占めていますが、その中でも国公立の大学でも総合型選抜を実施する大学は毎年増え、総合型選抜を実施する国公立大学はついに100校を超えました。およそ8割の国立大学は一部、または全ての学部で総合型選抜を実施しています。私立大学では約9割の大学で総合型選抜を実施しており、今後もさらに増加して行きます。したがって、帰国生入試は総合型選抜出願学生数が増えている今、チャンスです!

総合型選抜は日本の高校生も志願者が多く、倍率も大学によっては高くなります。しかし帰国生入試については、留学生が増えているとはいえ、コロナ前と比較するとまだまだ少ないため、有利な状況と言えます。ぜひ留学生としての経験、学びを活かしながら、帰国生入試を積極的に活用しましょう。

総合型選抜と帰国生入試の大きな違いは、ライバルの違いです。総合型選抜は、留学している学生と日本の高校生がライバルです。帰国生入試は海外留学している学生のみがライバルです。どちらも入試形式は似ているものの、異なる点として英語民間資格試験があります。帰国生入試はその特性上、IELTS、TOEFL、SATなど、留学しているからこそ求める英語民間資格試験とそのスコア結果が重要になりますが、総合型選抜では、英検やケンブリッジ英検など日本でも受験可能な英語民間資格試験が対象に入っていることが多いです。IELTSやTOEFLの勉強は留学中に学校の宿題や授業と並行して必ず進めましょう!4技能(リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング)、単語、文法、過去問の学習をどんな時間配分でするべきなのか学習計画を立てながら、試験対策を行うのが大切です。

入試で結果を出すために留学期間中に出来ることは?

入試のために留学をする訳ではありませんが、有意義な留学生活を過ごすことが、結果、大学入試でも良い結果につながる例がいくつもあります。

まず1つ目は課外活動です。留学中は学校とホームステイ先の往復だけにならないように、プラスαの活動に取り組むことを心掛けましょう!学校の学習に加えて、このプラスαが同じ受験をするライバルと異なる自分を形成し、アピールポイントになります。ボランティアやスポーツなど、興味がある事には積極的に参加しましょう。

2つ目は、学びたいことを決める、そしてその学びができる大学を自分で探すことです。その上で、なぜその学びをその大学ですることが必要なのかを文書化しましょう。進路選択に正解はないですが、ぜひ自己納得感が高まるように自分自身と向き合う時間を作りましょう!

3つ目は、自分ストーリーを作成することです。留学中の経験や体験、エピソードを文書化し、プラスのことだけでなく、「マイナスからプラスへの変化」を意識しながら纏めることで、「留学中に何を得たか」という自己アピールに繋がります。

4つ目は大学リサーチです。カリキュラム、アドミッション・ポリシー、研究室、シラバス、HP、調べられることは調べつくしましょう。最悪なケースは自分のやりたいことと大学がやっていることがマッチしないことです。将来の自分を後悔させないために、大学のリサーチをしっかりしましょう。

5つ目は現地の先生とのコミュニケーションです。普段から学校の先生とよくコミュニケーションが取れていると、受験の際の特別対応にも柔軟に対応していただけるかもしれません。

受験に成功する留学生は、ただ「留学経験をした人」ではなく、独自の考えや主張があり、徹底した具体性を持っています。留学中はどうしても周りに流されてしまう時間もあるかもしれませんが、受験対策を誰よりも早く始め、そして周囲より優位に立つことを心がけましょう。

海外留学をしていると、なかなか日本の大学の入試情報が得られず、不安になることも多いと思います。それでも、しっかりリサーチしているかどうかは、志願理由書を始めとする提出書類や面接で十分に伝わります。そのことを忘れずに、留学中も色々な事にチャレンジして、「自分なりの留学生活」を送って欲しいと思います。

留学生の中には、渡航して直ぐの頃は進路についてはまだまだ先の事…と、考えている学生も少なくないです。しかし、しっかりとした目標を持って留学生活を送ることが、留学後の受験を成功させる大切なポイントにもなります。
ICCでは留学中の生活をサポートするだけでなく、こうしたその後の進路に向けた準備などを段階的に意識付けしてもらい、日本からも情報を提供するなどサポートをし、「留学を単なる経験で終わらせない」をモットーとしています。ICCの進路サポートなど、もっと知りたいと言う方は、是非一度無料個別相談や無料セミナーにお申込みください♪