留学先で得られるのは英語力だけではない
-
期 間:2013年1月〜2013年12月
-
国:ニュージーランド
-
地 域:ダニーデン
-
高 校:Otago Girls’ High School
-
日本の高校1年生2学期を修了した後、ニュージーランド・南島ダニーデンのOtago Girls’ High Schoolに1年間留学。
私の留学したダニーデンはニュージーランドの南島の南のほうにあります。なので、冬はなかなか寒いです。現地の人は一年中、半袖だったりまったく寒そうではないですけど、私たち留学生は春先まで厚い上着なしでは過ごせません。ニュージーランドの人たちの温厚は人柄は体温と関係があるのでしょうか…? それはさておき、ダニーデンは”学生の街”として知られています。その名のとおり、ダニーデンには学校がたくさんあり、いろんな 学生が街を歩いていてにぎやかです。近くにはオタゴ大学もあります。図書館や大きなショッピングモールもあり、便利です。 ちなみにダニーデンは坂の多い街としても有名です。学校に行くために大きな坂を上らなければいけないのですが、とてもいいエクササイズになっています。
私にとって異国の地で家族と離れて一年間過ごすというのは、初めての経験でしたが、充実して特別な一年でした。最初のころはホストファミリーと日本の家族の違いを感じ、戸惑うことも少なくありませんでした。家にはお父さん、お母さん、子供5人がいました。年下の兄弟を持たない私としては、どのように接すればいいのかわからないことばかりでしたが、最後は一緒に卓球やバドミントンをして遊んだりする仲のいい関係になっていました。お母さんは子供たちに対して厳しく、困ったことがあればいつでも聞いてくれて、アドバイスをしてくれました。それでも、留学中はホストマザーと何回か、意見の違いに苦しんだこともありましたが、「私があなたのニュージーランドのお母さんだから、なんでも私に言ってね。」と、ホストマザーと関係を築き上げることができました。一年間、一緒に暮らしてみて改めて、ホストファミリーとの信頼関係がとても大切だと学びました。寮生活を私は経験したことはありませんが、ホストファミリーのおうちでお世話になる、私はこれを強くおすすめします。現地の家庭がどのようなのか知るにはとてもいい選択ですし、他人の家で苦労をする、信頼の大切さを知るという面でも友人関係とは違う関係を築けたところで、自分をより成長させてくれたと思います。
ホストシスターと
私は日本で高校一年の二学期を終えた時点での留学でした。その上で私が通った学校は、日本の高校とは何から何まで違っていました。私の通うオタゴガールズハイスクールは伝統のある女子校で、留学生にも大変過ごしやすい環境でした。先生たちのサポートも厚く、とても頼りになります。また部活動などのアクティビティも盛んで、そこ での活動を通して友達もできます。 勉強面については、教科は選択制で、数学、生物、歴史、美術、体育、そしてESOLという留学生向けの英語に取り組みました。最初の2~3ヶ月は先生の言っていることを理解するのも何をするにも時間がかかり、落胆を何度も味わいました。あきらめず、教科担当の先生に質問したり、わからないことは正直にわからないと伝えることで、先生もわかりやすく教えてくださったり、目をかけてくださるようになりました。歴史と体育の先生は特に手伝ってくださり、私が無事にNCEA統一試験でLevel2を合格できたのも先生たちのおかげです。どんなに感謝しても足りないくらいです。よく日本人SHYだと言われますが、授業でわからないことを恥ずかしくて聞けないというのは決してよいことではありません。わからないことがあったら、わからないと伝えることが、先生との仲を深くしてくれたきっかけでした。
Otago Girlsの留学生と一緒に
学校のトレーニングルーム
日本の高校より行事は多めで、体育祭、スクールフェスティバル、スキートリップ、インターナショナルコンサートのほかにいくつかのキャンプがありました。ニュージーランドならではの大規模な行事でした。ロッククライミング、ハイキング、マウンテンバイクにカヤック、リフティングとキャンプで経験したアクティビティはとても充実しており、とても楽しかったです。体育をとっている生徒のみ参加するキャンプでは、凍える夜の中、小さなテントにペアの現地の女の子と過ごし、一緒に話したりとても仲を深めるきっかけになりました。ほかにもいろんなスポーツアクティビティをして、運動好きな私としては最高のキャンプでした。
学校行事の「ski trip」
マウンテンバイクで野山を疾走
マウンテンバイクで川も渡りました
もともと私は陸上を中学生の時にしていたので、athletics (日本でいう陸上部)に入りました。週に3日とほかのクラブと比べるとちょっと忙しめです。一年間の放課後練習を通して、陸上部の女の子たちとの絆を深め、日本帰国間際に、三泊四日のナショナル(全国)大会に出場し、この留学の一年の終わりを締め括ることができました。大会ではニュージーランドのいろんなところから来た選手たちに魅了され、自分の競技への反省もかみしめました。ただ、それ以上にこの最後の数日間がただただ楽しく、自分自身のチャレンジに満足することができました。陸上部のほかに、夏はサーフィンにも挑戦しました。人生初めてのサーフィンでしたが、日本ではこんな経験は一生できないかもしれないと思えるほど、ニュージーランドの海はきれいでした。やったことのない活動もやってみると、新しく視野が広がると感じました。athleticsのほかにもギ ターのレッスンを取っています。また、生徒は申し込みをすれば、だれでも楽器のレッスンがとれます。一週間に一度、レッスンがあります。 学校でできる活動がたくさんあり、とても充実しています。
スポーツ大会でのひとコマ
学校で作った友人たちは宝物です。最初にはじめて一緒に話した同じ年の女の子とは、留学の終わりには親友になっていて、最後は私に似顔絵を描いてプレゼントしてくれました。彼女の幼なじみの子も同じく本当に大切な友達で、ニュージーランドで、こんなにお互いを思い合える関係ができるとは思っていませんでした。週末は彼女のおうちに泊まりに行って、彼女のおすすめの映画を夜通しで何本も見たり、私がニュージーランドを去るときは、ほかの友人20人以上を招いてサプライズ”サヨナラ”パーティをしてくれました。留学を終わった今も週末に一回、Skypeで連絡し合っています。 ESOLのクラスの仲間とも仲が良く、タイ ラン ド、香港、マレーシア、インド、韓国、中国と多様な友人がいます。とくにドイツ人の親友とは、ホストも近く、所属している部活も同じで、一年通してずっと一緒にいました。いつの日かお互いの国を紹介し合おうと約束しています。このように留学では現地の生徒だけでなく、外国からの留学生とも交流できます。ドイツの友人だけでなく、ESOLのクラスのメンバーとも休みの日にみんなで遊んで、楽しみました。一年間で築き上げたいろんな人との関係は、留学で得られるのは英語だけではないということを教えてくれました。
留学生活を通じての大切な友だちと
自分の一年間のニュージーランド留学を振り返ってみて、今後留学を考える学生の皆さんにアドバイスがいくつかありますので、参考にしていただければと思います。
- 今の日本の生活を一生懸命送ることが、現地でいきる!
- 留学先で得られるのは英語力だけではない!
- 留学先でいろんな人と積極的に交流しよう!
私自身、留学を通して学んだことがたくさんありました。留学に向けての心の準備や、英語の勉強ももちろん必要ですが、日本の学校の勉強や部活動に精一杯取り組んで、みなさんも留学生活を満喫してください。
歴史的な建物が多いオタゴの街