中学・高校留学を経て、メルボルン大学へ。「かっこいい」自分を目指してます!

留学をしようと思ったきっかけはなんですか?

きっかけは、私が小学5年生だった時に家族でメルボルンへ旅行したことです。もともと兄が高校留学に興味を持っていて、せっかくだからということでビクトリア州にある学校を見学する事になりました。その時に中高一貫の女子校を紹介してくださって、その学校の雰囲気が好きで留学を決めました。また、英語を本格的に身に付けたいと考えていたので中学1年から留学することにしました。

あなたの留学した国はどんなところですか?魅力を教えて下さい。

オーストラリアは自然豊かな、活気のある国です。空気の美味しさや開放感、初めて満点の星空を見たときの感動など、日本ではなかなか味わえない体験ができます。また、オーストラリアは様々な国から来た移民によって支えられている多文化国家なので、街に出て、英語以外の言語を目にしたり、世界各国の料理を食べたりすることは当たり前です。一つの国にいながら世界中の国の文化を味わえるのでオーストラリアは私にとってとても特別な場所です。
私はオーストラリアのメルボルンという都市に留学していますが、都会にいながら自然の豊かさを感じられる素敵な街です。芸術や音楽、建築の特色が強く、毎年、一年を通して国際的なアートや音楽のフェスティバルが開かれています。

留学先の学校はどうやって決めましたか?

アートが好きなので、見学をした時に校舎のいたるところに学生の作品が飾られていたのを見て、学生の個性を尊重してくれる素敵な学校だなと思いその学校に留学する事にしました。

日本の学校と比べてどんなところが違いましたか?オーストラリアの学校の魅力はどんなところですか?

オーストラリアの学校では日本の学校に比べてクラス内でディスカッションをしたり、自分の考えを様々な方法で表現したりする機会が多い気がします。例えば国語(英語)の授業では、指定図書を夏休み中に読み、教科書を使わずに本の内容や時代背景、登場人物の関係性などを話し合います。日本のような国語のテストは無く、基本的に、決められたテーマについて自分の考えを述べたエッセイで評価が決まります。このように、自分の意見を主張する方法を学べるのは、オーストラリアに留学する長所だと思います。
私の学校にはクラブ活動はありませんでしたが、そのかわり自分の興味のあるクラブにいくつでも参加できました。 学校のオーケストラやジャズバンド、学校のミュージカルのバンドでドラムを演奏したり、Social Justice and Stewardshipグループのメンバーとして地元のSoup Kitchenでボランティア活動をしたり、Arts Committeeで学校のアートフェスティバルの企画をしたりしました。制限を設けず、学生がやりたいことを応援してくれるところがいいと思います。
Victorian Certificate of Education(ビクトリア州の高校のカリキュラム)に関していえば、文系理系の区別がないところが魅力だと思います。高校2年と3年で4〜6教科を勉強するのですが、物理や化学に加えてデザインや音楽を取っていた友人もいましたし、私は数学を2教科、美術系の科目2教科、日本語と英語を取っていました。科目選択の柔軟性は学生個々人にあった勉強を可能にしていると思います。

ホームステイ先はどんなところでしたか?

中学生の頃は寮に滞在し、高校生になってホームステイを始めました。ステイ先によって家族構成やライフスタイルは異なりましたが、高校2年生から卒業まで一緒に過ごしたホストファミリーは優しくて、いつでも悩み事や心配事の相談にのってくれました。また、一緒に映画を観に行ったり、美味しい夕食を毎晩作ってくれたりと、何気ない安心感をくれました。日本では忙しいとよくそれぞれが各自で晩御飯を食べることがあると思いますが、私のステイ先では夕食の時間は大抵家族揃って、会話やゲームを楽しみながら過ごしていました。ホストマザーはクリスチャンだったので、教会のSunday serviceやホストブラザーの洗礼式に招待してくれたこともありました。日本ではあまりない、宗教的な経験もできました。

お友達について教えてください。

私の学校には他に日本人がいなかったので、いつも現地の学生のグループにいました。もちろん他の中国や韓国、ベトナムなどから来た留学生とも友達になりましたが、地元の学生達と良い関係を築けたのはとても良かったと思います。また、クラブや共通の趣味などを通じて学年の違いを超えた友人ができました。特に、一緒に音楽をしていた先輩、後輩、同級生とは今でも時々会っていて、学校外のコンサートバンドで一緒に練習している友達もいます。高校に入ってから、メルボルン大学やモナッシュ大学のScholars Programに参加して他の高校の友人もできました。高校卒業してからも、大学で会っておしゃべりしたり、SNSで連絡を取り合ったりしています。

中学生の頃に友達と

高校卒業後の進路はいつ頃、どのように決めましたか?

進路については高校2年の教科を選択していた頃に考え始めました。幼い頃から美術や数学が好きで、デザインに関係する仕事に携わりたいと思っていました。グラフィックデデザインやプロダクトデザインにも興味がありましたが、人々のライフスタイルに直に関係していて、他のデザインの分野にスキルを応用しやすい建築を勉強しようと決めました。メルボルンには建築学科のある大学がいくつかありますが、キャンパスが素敵で、学部外の教科も選択できるメルボルン大学に進学しようと思いました。

高校の卒業式で友人と

大学生活について教えてください。

現在メルボルン大学Bachelor of Designの2年目で、建築と景観建築(double majors of Architecture & Landscape Architecture)を専攻しています。このセメスターには建設、デザインスタジオ、環境設備、それから景観デザインの4教科を取っています。これまでに、建築史など、建築に関する教科以外にマーケティング、社会科学、フランス語、それからデザインクラスの指導研修の教科を修了しました。

今年の初めから、大学で2つバイトをしています。一つは学部のPeer Assisted Study Session Leaderという、大学1年生を対象に復習のためのワークショップを開く仕事です。前セメスターは建築の世界史の教科を、今セメスターは建設の教科のサポートをしています。もう一つは大学のStudent Hostというバイトです。大学でのイベントや案内書の発送の手伝いなどの仕事をしています。他にも、週末には、高校3年生のデザインの個人家庭教師を不定期でしています。また、先週住宅専門の建築事務所の面接があり、来週から週1日のペースで働くことになりました。どのバイトも、知り合いやこれまでの成績を通して得たものなのでこのような機会に恵まれているのはとてもラッキーだと思っています。

大学外では、City of Melbourne (メルボルンシティ)の観光ガイドのボランティアをしています。現在は、毎週日曜の午前中にクイーンヴィクトリアマーケットで活動を行っています。色々な国からメルボルンにこられた方々と話すのはとても刺激的で、コミュニケーションスキルを磨くいいきっかけになっています。

それから、2016年に高校を卒業してからAustralian Youth Bandという学生バンドでパーカッションやサクソフォンを演奏しています。同年代のローカルの音楽仲間との演奏は勉強の疲れを吹き飛ばしてくれます。9月にはCrownでミニコンサート、来年にはMelbourne City Town Hallでの演奏、そして2020年にはヨーロッパツアーなど、たくさんの公演の予定が入っているのでわくわくしています。

大学の表彰式で学部長と

大学生活で苦労していることは何ですか?

一番大変だと思うのは、時間管理です。大学では、講義などがない時間は何をしないといけないか、優先順位を決めて自発的に行動しないといけないので、タスクや課題の提出日から逆算してスケジュールを組み立てる必要があります。特に建築学科は仕事量が多く、夜遅くまで作業しないといけない日もあるので、忙しくなることを見通して1週間分の食事を作って冷凍したり、洗濯や掃除などをしたりしています。大学外の活動も怠らないように、バランスを取るように心がけています。

高校、大学留学を通して変わった点や成長したことは何ですか?

高校、大学留学を通して、自分を支えてくれている方々へ感謝することの大切さを学びました。留学は自分の学力が全てではなく、日々支えてくれている友達や先生、寮母さんやホストファミリー、日本にいる家族などたくさんの方々が気をかけてくださっているおかげで成り立つものだと思っています。常に相手がしてくれていること、自分の留学生活を当たり前だと思わずに「ありがとう」と言えるかっこいい自分を目指してます。
それから、英語を話さないと生活できない環境にいることで、英語でのコミュニケーションスキルが上達した気がします。留学を始めた頃は内気で、誰かが話しかけてくれるのを待っている感じでしたが、今では初めて会う方とどう会話を続けて、相手のことを知ることができるかを考えられるようになりました。たくさんの方々とのつながりを通して、知り合わなかったら絶対になかった貴重な体験をさせてもらったり、話を聞かせてもらえたりと、いいことづくしです。

お世話になっている学部のスタッフの方と

将来の目標やゴールがあれば教えていただけますか?

大学院を終えてから、経験を積んで建築士になりたいと思っていますが、将来的に他のデザインの分野に挑戦したり、学生にデザインや建築を教えられる立場になれたらなと思っています。まだどうなるかはわかりませんが、できたらメルボルンまたはヨーロッパの国々で仕事できたらいいなと考えています。

これから留学をしようと思っている方達に何かアドバイスがあればぜひお願いします。

留学は新しい環境での初めて会う現地の家族との生活なので、文化の違いに戸惑ったり、ホームシックになったりすることもあると思いますが、常に偏見を持たずに、努力を積み重ねればきっと人生を変える素晴らしい経験になります。相手がどう思っているか、英語の文法が間違っているかなどを気にせず、自分からいろいろな人に話しかけてみてください。日本人の友達と日本語で話すのもいいとは思いますが、留学した理由を見失わないように。また、「自分はできない」と考え込まずに、興味のあることにチャレンジしてみてください。悩み事は自分一人で抱え込まずに、学校の先生や友達、ホストファミリーに相談するだけで、心が軽くなります。周りには留学をサポートしてくれている人がたくさんいることを忘れずに。誰もが留学するチャンスがあるわけではないので、留学できることへの感謝の気持ちを大切に。

Australian Youth Bandのマーチング