トラブルと犯罪の実態を知る |
■ドラッグ |
日本と比べ、欧米ではドラッグが入手しやすいため、好奇心からつい手を出してしまう日本人留学生も少なくない。ドラッグを所持していることが発覚すれば学校を放校されるだけでなく、強制送還される場合もある。手を出すきっかけは、ネイティブの友人やルームメイトにすすめられたからというケースがほとんどだ。「習慣性はないから」などと誘われても断固断わる意志が必要。また、知らないうちにドラッグに接してしまうこともある。例えば変にノリの良いパーティなどで勧められた飲み物などはよく確認してから飲むこと。 |
■セクシャルハラスメント/レイプ |
いわゆる性的な嫌がらせは、日本よりずっと厳しく禁じられており、現実的な対応が行われている。基本的にはあなた本人が“不快だ”、“嫌だ”と感じたら十分セクシャルハラスメントになるので、そういう時ははっきりとその気持ちを表明し、学校のカウンセラーに相談すること。レイプもセクシャルハラスメントも身近な人や知人によるケースがもっとも多いようだ。レイプの被害に遭ったら、時間を置かず、レイプ・クライシス・センターなどに電話をすること。電話帳のrapeの欄を見ればその地域の電話番号がわかるはず。
また、逆に知らず知らずのうちに自分が加害者になっていることもある。たとえば、日本の少年漫画のように水着のタレントグラビアが載っているものだけでもポルノ扱いされることもあるのだ。それをホームステイ先に持ち込んで公然と読んでいれば、子供に対するセクハラととらえられる場合もある。また女性の前でわいせつな言葉を使えば、それがたとえジョークであっても、セクハラとして問題になることもある。 |
■置き引き |
空港のロビー、駅、ホテル、レストランなどの雑踏の中で被害に遭いやすい。一瞬荷物を床に置いたスキに取られていたという被害者は多い。最近では二人組で、一人がコインを落としたふりをして、被害者がそれを拾ってあげようとしたところを、もう一人がそのスキをねらって荷物を奪って逃走するという犯罪が増えている。 |
■ひったくり |
歩道を歩いている時に、肩にかけているショルダーバッグを突然後ろから現れた男にひったくられる。車道側からバイクに載っている犯人にひったくられるというケースも。バッグやショルダーバックのストラップはしっかり握り、貴重品はなるべく分散して持ち歩くこと。 |
■スリ |
電車の中、繁華街、レストランなどで被害に遭いやすい。最近頻発しているのは、「服に汚れがついていますよ」と汚れを拭いてあげるふりをして財布を抜き取ったりするというパターン。見知らぬ人の不自然な親切心には注意が必要だ。 |
■強盗 |
最近頻発しているのが睡眠薬強盗。犯人は親し気に近づいてきて、言葉巧みにジュースやコーヒーをすすめる。その中には睡眠薬が含まれていて、被害者が眠りこんだところで所持品を奪う。くれぐれも見知らぬ人が不自然に近づいてきたら気を許さないこと。また、ナイフや銃などで脅されてしまったら、速やかに貴重品のありかを教えること。下手に抵抗すると、命を奪われる危険がある。
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