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先輩たちの留学体験「マンスリーインタビュー」 VOL.55

IBPプログラム バックナンバー



インターンを通して肌で感じた、本場アメリカのNPO活動

氏  名:寺田 茉莉子(てらだ まりこ)さん

参加コース:IBPプログラム・ベルビューコミュニティカレッジコース
留学期間:2005年4月〜2006年3月(IBP32期生)
インターン先:ハビタット・フォー・ヒューマニティ(NPO団体)

1983年7月2日生まれ。私立福岡大学法学部法律学科3年修了時に休学してIBPに参加。留学中はNPO団体でインターンを経験。帰国して大学に復学し、卒業後は人材派遣会社に就職予定。


ボランティア活動の盛んなアメリカのNPO団体でインターン

Q:留学した理由を教えてください。
A:
以前、海外に短期滞在したことがあったのですが、その時から「いつかは長期で留学したい」という思いがありました。さまざまなプログラムの中からIBPを選んだのは、単なる語学留学や勉強だけにとどまらず、現地で実践できる場がほしかったのと、いつかは海外で働きたいという気持ちがあったので、まずそれに適しているかどうか自分の可能性を試す良い機会だと思ったからです。

Q:インターン先のNPO団体はどのような団体ですか?
A:
ハビタットは低収入貧困家庭に家を安価で提供する、アメリカでは有名な団体です。留学中に個性的な家が並んでいるのを見て、家に関わることに携わりたいと思い、この団体に出合いました。ホームオーナーと90%以上のボランティアの支援(場所柄、人・寄付金ともにマイクロソフト社やボーイング社といった企業との絆が強いです)によって、建築が行われています。家の提供を受ける家族は、自動的にボランティアメンバーとなります。

インターンでは家の建築中にペンキ塗りも

Q:そこでの具体的な仕事内容は?
A:
サンキューレター、ニュースレター編集などの事務作業から、次のプログラムに向けたリサーチ業務、ホームページ修正、マップ作成など幅広い仕事をさせて頂きました。オフィスの近くに管理している住宅地があり、他のボランティアの方々と一緒に建築活動にも参加しました。家族が気持ちよく住める家の有り難さを学べた貴重な機会です。

Q:アメリカはNPOやボランティアの活動が盛んだと聞きますが、実際にNPOで働いてみて、日本との違いを感じたことはありますか?
A:
大きな違いは、企業が快く活動に興味や理解を示してくれることだと思います。NPO団体はどうしても他からの支援が必要となるのですが、日本はまだまだ浸透率が低いと感じました。企業・個人とNPO団体が一緒になることで、援助が必要な家族に働きかけることができ、そこから輪が広がって、義務感や妥協なしに心からの活動が楽しめました。ボランティア活動を特別なことと捉えず、ライフスタイルの一部として行っているという感じがありました。

Q:夏休みに、日本のハビタットでもインターンをされたそうですね。
A:
シアトルでのインターン中に日本にも事務所があると知り、帰国後、日本事務所を訪ねたことが始まりでした。留学中のインターンで学ばせてもらったことが多く、「ここで終わりたくない。せっかくなので何か次につながれば」と日本事務所の方にお話したところ、ちょうどやってほしい企画があると言われ、サマーインターンにつながりました。

Q:サマーインターンでは、何をしたのですか?
A:
日本事務所では、主にフィリピンやカンボジア、タイなどのアジア方面への貧困地域への建築活動のボランティアチームを派遣していますが、今回は初めてアメリカ向けの建築活動+語学留学プログラムを行い、そのコーディネートを担当しています。現在、来春の初ボランティアチーム派遣に向け、動いているところです。学生時代の最後、そしてインターンの集大成として、このプログラムのリーダーとして引率することになっています。そのほか、資料やニュースレターの翻訳、学生メンバーとの交流を通して、国内での活動を勉強させていただきました。

Q:卒業後は、どんなお仕事に内定が決まっていますか?
A:
人材派遣会社から内定をいただいています。留学中に人との関わりの大切さを痛感したので、それを今後に生かせるような仕事をしたいと思い、この会社に出会いました。新卒初採用の会社なので、これから何か創り出せたらと思っています。仕事をしながらも、何らかの形で今後もハビタットに関わっていくことが理想です。

Q:就職活動に留学やインターンシップの経験は役立ちましたか?
A:
内定をいただいた会社の人事の方もシアトルに数年いた方なので話が弾み、途中から面接が英語になるほどでした。その頃は帰国したばかりでしたので、インターン時の面接を思い出し、いろいろな体験談を話したのを覚えています。

Q:留学前と留学後で変わったと思われることは?
A:
何にでも躊躇せず、飛び込めるようになったことですね。ある意味、恐いもの知らずになりました。もともと好奇心旺盛なのですが、留学中に刺激を受ける人や出来事がたくさんあり、可能性の幅を広げられたように思います。

Q:留学を検討されている方へのアドバイスをお願いします。
A:
私自身、迷いに迷っての思い切った決断でしたが、IBPに参加して本当に良かったです。「良かった」のひと言では済ませられないくらい世界が広がり、得たものの大きさは言葉では表せません。なので、ちょっとでも興味があるのなら「今しかない」と思って飛び込んでみて欲しいと思います。シアトルは雨がそんなに気にならないのであれば住みやすい場所ですし、のびのびできます。IBPに参加していたメンバーは志の高い人が多く、心から何でも話せる友人ができたのも財産です。いろいろな可能性を発見することもできると思います。

Q:最後に、ICCのスタッフの印象は?
A:
困ったことがあった時にいつも親身になって話を聞いて下さり、感謝しています。仕事でやっているという感じがなく、常にフレンドリーで親しみやすいという印象です。



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