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先輩たちの留学体験「マンスリーインタビュー」 VOL.58

IBPプログラム バックナンバー



アメリカにある製薬会社の臨床開発部でインターン。
今後のグローバリゼーションを考えたキャリアアップに成功!



参加コース:ワシントン大学(IBP32期生)
留学期間:2005年4月〜2006年3月
インターン先:Corus Parma Inc.(製薬会社)

1975年生まれ。星薬科大学薬学部衛星薬学科卒業。卒業後はシェリング・プラウ株式会社臨床開発部でCRAとして勤務。2005年に退社し、IBPプログラム・ワシントン大学コースで、アメリカに1年間留学。留学中はCorus Parma Inc.の臨床開発部でインターンシップを体験。現在は、ノバルティス ファーマ株式会社、開発推進部 オンコロジー治験グループに勤務している。


留学後の就職活動では「アメリカの業界の現状を知っていること」をアピール

Q:なぜ留学をしようと思いましたか?
A:
多くのビジネスと同様、製薬業界の開発もglobalizationの影響を大きく受け始めています。留学前に勤務していた会社が外資系だったこともあり、日々の業務でも英語の必要性は感じていました。留学を決めたのは、英語習得だけでなく、その文化を見て、肌で感じられる環境に身を置きたいと思ったからです。また、製薬業界で昨今増え始めているglobal study(世界同時で行われる新薬開発)のため、英語の必要性をさらに強く感じ、留学という決断をしました。

Q:留学のスタイルの決める際には、何に重点を置きましたか?
A:
第1はインターンシップでした。帰国後も製薬業界の開発業務に携わりたいという希望がありましたので、英語の習得だけではなく、この業界の現状も学べるスタイル、すなわちインターンシップが含まれたプログラムを探しました。第2は、今まで学んだことがないビジネス分野も学べるプログラムがあること。会社員として、基礎中の基礎である会社の経営に関する情報は知っておきたいと思い、両方が一度に満たせるコースを選びました。

Q:大学で、日本とアメリカの違いを感じたことはありますか?
A:
アメリカでの講義は一方的な講義は少なく、常にケーススタディを元に「自分がどう考えるか?」ということを重要視していたと思います。例えば「マクドナルドの経営についてどう思うか?」という課題があり、事前に資料を読んで準備をし、ディスカッションに加わります。さまざまな国の留学生と意見交換をすることは、文化の違い(宗教的要因も)が影響して、最初は戸惑いました。でも、相手の立場を考慮しながら自分の意見も主張するという学習スタイルは、とてもいい経験になりました。また、他の国の留学生は「自分が何をしたいのか」という目的意識をしっかりと持っている人が多く、自分が怠けてしまいそうになる時など、いい刺激になりました。

クリスマスに友人とvictoriaを旅行

毎週行われるインターン先の会議のワンショット。珍しいことにみんな女性です

Q:インターンシップをしたCorus Pharma Inc.はどんな会社ですか?
A:
主に呼吸器を専門に扱っている会社で、その開発部門にてインターンを行いました。私は主に必須文書の整理を行っていました。必須文書というのは、新しい薬を市販する許可をFDA(日本でいう厚生労働省)に申請する際に必要な法的書類のことです。また、新薬の販売前に限られた患者さんにその薬を投与してデータを集めることも開発部の重要な業務ですが、データのvalidationを行ったり、試験の実施計画書(protocol)の改訂時に校正補助をしたりもしました。

Q:IBPの授業で印象に残っているものはありますか?
A:
薬学部出身の私にとって、IBPで学ぶ内容は初めてのことばかりで、とても刺激を受けました。中でも1学期目の「マーケティング」の授業が一番印象に残っています。私の場合、開発という研究寄りな仕事ではありますが、マーケティングの方と接する機会があります。インターン先でもマーケティング部の方とお話する機会があり、興味深いお話を伺うことができました。今の仕事でも、自分が開発した物をどのような形でマーケティングの方が次に担ってくれるのかの理解が進み、すごく役立っています。

Q:就職活動はどのようにしましたか?
A:
留学前や留学中は、帰国後のキャリアアップに一番の重要点を置いていました。そのため、留学後の自分の「売り」のひとつである英語力が低下しないうちに、いち早く就職活動をしようと思いました。私は今年の3月に日本へ帰国したのですが、1月下旬から2月上旬頃には、アメリカから希望する企業へメールで履歴書を送っていました。3月に帰国をした段階では、すでに書類専攻が通っている会社と1週間ほどで面接を始め、3月下旬には今の会社から内定をもらいました。

Q:就職活動の際にはどのようにIBP留学をアピールをしましたか?
A:
一番の自己PRは英語を学んだということ。どの面接でもTOEICのスコアを聞かれました。製薬業界でもglobal studyが多くなっている近年の流れもあり、企業側も英語を使える人材を希望しています。また、私の場合は留学前と同じ業種を希望しており、インターンシップも同じ業種で選択したので、「アメリカの現状を知っています」とアピールすることで、企業の方に使える人材だと思っていただいたのだと思います。「即戦力」というにはおこがましいかもしれませんが、それに近いイメージを持ってもらえたと思います。

Q:留学希望者へのアドバイスを
A:
将来のビジョンをできる限り具体的に持つことが大切だと思います。留学中は、新しい情報が大量に流れ込んできます。その中でどれが自分に役立つのか、優先順位はどれかをはっきりさせるのは、やはり自分の目標がどれだけ定まっているかにかかっていると思います。限られた時間を有効活用するためにも、出発前にじっくりこのことを考えることをおすすめします。


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