授業でグループワークの大切さを体感。
インターンでは教育の重要性も学びました
留学期間:2007年4月〜2008年3月(BCC36期)
留学先:ベルビューカレッジコース
インターン先:Expeditors International,Inc.(ロジスティック)
1986年生まれ、香川県出身。立命館アジア太平洋大学在学中に休学し、IBPベルビューコミュニティーカレッジ大学へ留学。帰国後は復学し、2009年9月に卒業。翌10月にダイキン工業に入社。
IBP修了後に、再度、渡米して2ヶ月間のインターンをしました
卒業式のときにホストマザーとホストシスターと
ホストマザーのバースデーパーティー
Peer to peerのメンバーとBBQ
授業でのプレゼンメンバー
BCCでのハロウィンパーティー
Q:なぜIBPに参加しようと思われましたか?
A:小学生の頃からの「英語を話せるようになる」という夢の実現に少しでも近づきたいと思い、80カ国以上からの留学生が学生の約半数を占める立命館アジア太平洋大学に入学しました。「アジア太平洋学部」という少し珍しい学部ですが、特に異文化コミュニケーションや多文化社会論という分野を勉強していました。さまざまな国の学生とコミュニケーションをとる機会が多い学校生活の中で「もっと英語が話せたら」という思いが強くなり、1年間の留学を決意しました。
しかし、ただ語学を学ぶためだけに語学学校に通うという留学スタイルでは、英語しか学べないと思い、語学だけではなく他のことも学びたいと考えながら留学プログラムを探したところ、見つけたのがIBPプログラムでした。
Q:IBP留学で達成しようと決めていた目的はありましたか?
A:アメリカでしかできない経験を少しでも多くする為に、何にでも積極的に挑戦すること、英語以外のこと(異文化コミュニケーションや多文化環境、それに加えてアメリカのビジネスのあり方)を学ぶこと、そして、たとえ日本人と話す時でも日本語は使わないことの3点を目的としていました。
Q:BCCを選んだ理由は?
A:2004年に全米TOP5の国際的なコミュニティカレッジに選ばれたのを知ったからです。日本で通っていた大学も大変国際的な大学だったので、日本で留学生を受け入れる立場だけでなく、いろいろな国の学生とともに留学生として自分が受け入れられる立場を経験し、上手くコミュニケーションを取りながら大学生活を送るためには何が必要であるのかということをしっかり見ようと思いました。そこで気付いたことや経験したことを、日本に帰ってから自分の大学の国際化促進に繋げられたらと考え、BCCを選びました。
Q:日本の大学との違いは何だと思いますか?
A:まず、少人数制のクラスです。日本の大学は語学のクラスは少人数でしたが、基礎科目や専門科目になると200人を超える学生が同じ授業を受けるというものでした。一方、BCCではすべてのクラスが20人程度の少人数制で、先生とも非常に近い環境で学ぶことができました。
また、学生が積極的に発言する姿勢も異なります。日本では意見を聞かれても、誰も発言しないということがよくありますが、アメリカではたとえ先生が話していても、質問があれば積極的に聞く、意見があれば発言するという姿勢で、日本との違いを強く感じました。
さらに、留学生のサポート体制も、私の大学と比べるとはるかに厚いものだったと感じました。
Q:特に印象に残っている授業について教えて下さい。
A:「Small Group Communication」という授業です。与えられた課題にグループで取り組み、みんなの前で発表するというスタイルで、いかにグループワークを行うべきかということを教科書から学ぶだけではなく、実践させるという内容でした。授業時間内だけで課題を終わらせることは不可能で、授業の合間や休日にメンバーと集まったりして進めました。
何とか英語でのコミュニケーションは図れても、課題に関して役に立てず、私は足手まといなのではないかと悩むこともありました。でも字を書くのが得意なので、プレゼン用のディスプレイを書く役を買って出たり、誠意だけは見せようとミーティングには時間に遅れず、必ず参加するようにしたりしました。この経験から、グループワークの良さは、それぞれが人にはない良さを発揮できることである、またメンバーとの信頼関係を気付くにはミーティングで何回も会ってお互いを少しずつ知っていくことである、ということを学ぶことができました。メンバーとも本当に仲良くなることができたので、大変でしたが、とても印象的な授業となりました。
Q:大学での勉強以外に熱中していたことはありますか?
A:サークルや課外活動に熱中していました。サークルはRotaract(ロータラクト) Clubというロータリークラブの学生版に所属し、メンバーと週1回のミーティングをしながら、ボランティア活動に積極的に参加していました。一番印象的だったのは、小児癌を患っている子供たちが参加しているキャンプに1日参加させてもらい、クラブのメンバーと一緒に子供たちにゲームを提供して一緒に遊んだ経験です。可哀相という視点ではなく、一緒にその時間を楽しむという視点に立ち、メンバー一丸となって参加しました。ボランティアに参加した後は、お疲れ様の意味を込めて、アメリカ式のパーティーやバーベキューを行い、メンバーとはとても仲良くなれました。
その他には、このクラブを通じて仲良くなったメンバーが紹介してくれた2泊3日のリーダーシップキャンプにも参加し、リーダーのあり方とは何かということを、講師の方の話を聞いたり、チームに分かれてアクティビティを行ったりすることで学びました。本当にここでは語りつくせないくらい課外活動には力を入れて取り組んでいたと自負しています。
Q:留学中の思い出深いできごとを教えて下さい。
A:Peer to Peer mentor Program という、学生が新入生をサポートする団体に所属し、9月の新入生オリエンテーションの企画および出し物に参加しました。夏休み中もほとんど毎日学校に行って、メンバーと打ち合わせをしたり、準備をしたりしました。英語の問題はやはりここでも立ちはだかり、はがゆい思いをすることもありましたが、雑用なら私にもできると思い、できることは積極的に引き受けました。その結果、メンバーは私のことを認めてくれ、オリエンテーションで舞台に上がる役までもらいました。200人を超える新入生の前で、英語で出し物をするというのは、ものすごく不安で緊張しましたが、メンバーが何回もリハーサルに付き合ってくれ、無事に終わらせることができました。とても印象的なできごとの一つです。
Q:ホームステイはいかがでしたか?
A:50代のホストファザーとホストマザーにホストシスターが2人という、まさに絵に描いたような家族でした。ホームステイ初日にサプライズで巻き寿司を作って迎えてくれた、本当に素敵な家族でした。アメリカの記念日には毎回盛大にパーティーを行い、日本との違いを体感することができました。学校であったことや悩んでいること、楽しかったことなど、本当に何でも聞いてくれて、いつも私を家族の一員としてあたたかく受け入れてくれてました。毎日が楽しくて、印象的だったできことを選ぶことができません。この家族と出会えたことに本当に感謝しています。今でもメールや手紙のやり取りをしており、私のアメリカの大切な家族です。
Q:インターンシップはどんなところで体験しましたか?
A:Expeditors International,Inc. という全米のロジスティックの会社でNo.2の規模を誇る会社です。シアトル本社のグローバル・トレーニング部署で、社員教育のサポートをしていました。具体的な仕事内容としては、1.社員が受けるトレーニングの資料を作成し、アメリカ全土の支店やヨーロッパ、南アメリカに送る手配、2.ウェブ上で社員のトレーニングの受講記録を管理、3.ヘルプデスク(問題が起きた時に社員からの問い合わせが来る)の画面を見てトレーニングに関する問題を解決する、4.シンガポールのビジネスや文化に関するトレーニング内容を作成、などさまざまな業務をさせていただきました。
Q:インターン体験で得たものは?
A:コミュニケーションスキルやビジネスメール、電話のスキルは、ある程度身についたと思います。しかし、それ以上に、アメリカのグローバル企業のあり方を身をもって体感しました。インターンの身ではありましたが、社員が受けているトレーニングに参加させてもらったり、CEOに会って経営方針を伺う機会を頂けたりと、自分の業務以外からも多くのことを学ぶことができました。
いろいろな国の人が入り混じって一緒に仕事をしている本社の姿や、各国の現地支社は基本的に現地の人を雇って経営を任せている方針を目の当たりにし、日本企業のあり方について考えさせられました。加えて、教育に力をいれ、社員を家族のように大切にしている社風も身を持って感じました。やはりこのようなことは、自分が企業の中に入って働いてみないと分からないことだと思います。この経験を得ることができたのはインターンシップをしたおかげだと思います。
Q:IBP修了から現在までの経緯を教えて下さい。
A:大学の早期卒業プログラムに応募していたので、卒業予定は2009年の3月で、帰国後はすぐに就活をするつもりでした。しかし、留学中に「もう少しアメリカにいたい、アメリカで働いてみたい」という思いが強くなり、就活はしませんでした。その代わり、2008年の夏休みにもう一度アメリカに戻ってインターンシップをし、アメリカでの就職の足がかりを見つけようと、以前とは別のインターンシップ先を日本で見つけ、2ヶ月間まるまるインターンシップを行いました。その企業からは「ビザを取るサポートをするので、ぜひ働いてほしい」といわれましたが、2ヶ月のインターンを通して、今アメリカに来て就職しても即戦力になるような知識も経験もないことを痛感。まずは日本で社会人として経験を積むことが必要だと感じ、10月に日本に戻って就活を始めました。就職活動は翌年8月までかかりました。
お盆明けにダイキン工業から内定をいただき、やっと就職活動を終えることができました。2009年10月1日から、ダイキン工業の大阪本社で働き始めます。
Q:具体的に、どのように就活を行いましたか。
A:大学の所在地が大分ということもあり、就職活動を始めた頃は、大学に企業が来て説明会を行ってくれるオンキャンパスリクルーティングに、授業の合間をぬって参加していました。その後、福岡や東京で行われるキャリアフォーラムに数回参加。そのような活動を1月終わりまで大学に通いながら続けました。春休みに入ってからは、東京で本格的に就職活動を行いました。2月と3月は企業が行う個別説明会を予約し、何社も通いました。同時に、SPIなどの試験の勉強をしたり、エントリーシートを書いたり。4月には面接が一気に本格化し、多忙な日々を送っていました。しかし、エントリーシートは約8割が落ち、やっと最終面接までたどり着くことができてもことごとく落ちました。5月までは東京で粘ったのですが、大学の単位取得や卒業論文があり、6月に東京を引き上げて大分に戻ってきました。それ以降は、企業を絞って面接を受けていました。
Q:いま振り返って、留学がご自身に与えた影響とは?
A:アメリカという多文化な環境での生活を通して、違う文化や背景を持った人々を認め、尊重することができれば、互いに成長し、自分ひとりでは考え付かないようなアイデアや、自分ひとりではできないことをなすことができると強く感じました。このようなダイバーシティの環境を企業の中でも促進することができれば、社員は成長し、企業もグローバルで変化の早い環境に対応していくことができると考えていました。その為、このような考えを持っている企業やグローバルな展開をしている企業を中心に就活を行いました。インターンシップを通して教育の重要性も学んだので、社内教育にも関心を持つようになりました。
Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。
A:まずは、早く仕事を覚えて一人前になりたいと考えています。長期的な展望としては、いつか社内のダイバーシティ促進に関わるような仕事に貢献したいです。それを自分の会社だけでなく、他の会社や地域にまで広げ、人種や文化の違いを超えて、さまざまな国の人が共に生活できる社会づくりに貢献することが、今の私の大きな大きな夢です。
Q:IBP参加を希望している方々に向けて、アドバイスをお願いします。
A:留学をする前に、語学以外に自分が何を学びたいのかということを明確にしておいてほしいなと思います。正直、英語が話せることよりも、1年間を通して何を学び、それを今後にどう生かしていくかということの方がはるかに重要だと、私は今までの経験から感じました。
もう一つは、何でも積極的に挑戦してほしいということです。1年間という期間は長いようであっという間に終わってしまいます。不安に思うことや悩むことは、たくさんあるでしょう。しかし、とにかくやってみてください。せっかくアメリカに来ているので、そこでしかできない経験は山のようにあると思います。上手くいかなくても、そこから学ぶこともたくさんあります。『まず、行動』。これからIBPに参加する方が素晴らしい1年間を過ごすことができるように応援しています。頑張って、悔いの残らない1年間にしてください。
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米英の名門大学で学び、働く1年間。
大学での英語研修やビジネストレーニング、学部授業受講によって9ヶ月間、基礎力を身につけた上で、約3ヵ月欧米企業でのインターンシップに臨みます。「学ぶこと」と「働くこと」の最適なバランスを追求し、これまでに累計2700名を輩出したビジネス留学。「大学+インターン」留学でなりたい自分がみつかります。
● 対 象:社会人・大学生
● 渡航国:アメリカ(シアトル)、イギリス(ロンドン)
● 期 間:1年間