アメリカでのインターンを通して、
ヨーロッパとのサービスの違いを感じました
参加コース:Postgraduate Course (Hotel Operations Management)
留学期間:2007年6月〜2008年1月
インターン先:KYOTO GRAND HOTEL AND GARDENS
1981年生まれ、東京都出身。成城大学文芸学部英文学科卒業後、都内のホテルにて3年間フロント業務に従事。留学中はロサンゼルスにあるホテルでインターンを体験。現在は都内外資系ホテル、宿泊部勤務。
アメリカでインターン中、日本のホテルで働いていた時のお客様と偶然、再会しました!
卒業式。親友の台湾人アリシアと
ファイナル試験
フレンチレストラン。料理はもちろん生徒作!
夕暮れのCauxキャンパス
試験会場の講堂
教室からの風景
Q:留学を決意した理由を教えてください。
A:学生の頃から、漠然といつか海外留学をしたいと考えていました。卒業してホテルで働くうちに「この業界を極めたい。そして海外で働きたい」と思うようになりました。留学では、語学力の向上と海外のホテルでも通用する知識やスキルの習得を目指しました。
Q:SHMSを選んだ理由は?
A:海外ホテルのインターンについて情報収集をしていて、この学校を知りました。本場のスイスでホテル学を学べること、短期間で世界に通用するホテルマネジメントのディプロマが取得できることは大変魅力でした。パンフレットの写真のお城のようなキャンパス(Caux)にひと目惚れしたのも事実です(笑)。
Q:英語研修は受けましたか?
A:2007年6月から3ヶ月間、English Foundation Courseを受講し、その後、PGD Hotel Operation Management Course(5ヶ月間)を受けました。PGDが始まってからは授業の課題をこなすだけで忙しく、特別に英語を勉強する余裕はありませんでした。なるべく授業前にテキストを読んで、わからない英単語を調べておくようにしました。それだけで授業についていきやすくなりました。
Q:学校のある場所はどんなところでしたか?
A:Foundationを過ごしたLeysinは、夏は避暑地、冬はスキーリゾートとして自然を楽しめるのどかな場所です。山の傾斜にある日当たりの良いキャンパスはとても清々しく、ベランダでよく宿題をしました。10分ほど歩くと地元の人の生活や文化に触れられる村があり、日曜の朝は、そこで会う地元の方とのおしゃべりを楽しみに教会へ通いました。
その後、PGDを過ごしたCauxは、Montreuxの街を電車で30分ほど上った山の中腹にありました。100年前は5つ星ホテルであった歴史のある建物のキャンパスは、外観も内装もその時代を感じさせるクラシックな造りで本当に美しかったです。そこから眺めるレマン湖やアルプスは、この上ない絶景で毎日癒されていました。 学校以外に特に何もない静寂な村でしたが、勉強するには贅沢で良い環境でした。
Q:特に面白かった授業とその内容を教えてください。
A:「Food&Beverage Service Practical」の授業です。校内で運営するフレンチレストランで出される料理の調理と、その料理のサーブまで、業界ではキャリアを持つシェフと講師の監督の下で習いました。レクチャーはとても本格的で緊張感のあるものでした。ワインやチーズの講義もあり、ワインにおいては名前、ぶどう品種、産地、そのワインに使うグラスや、マッチする料理の種類まで、膨大な暗記物で試験前は大変でしたね。それでもテーブルサービスの知識など、学ぶもの一つ一つが今後必ずどこかで役立つ気がして、知れば知るほど面白かったです。
Q:苦労した課題や授業などはありましたか?
A:「Human Resource Management」の授業は、経営学というよりむしろ心理学、哲学のような授業で、内容の理解が難しかったです。レポートやプレゼンテーションの量も多く、全てグループワークだったのも苦労した理由の一つです。グループミーティングはよく深夜まで長引き、体力的にも精神的にも辛かったですね。グループ内はそれぞれ個性が強く、円滑且つ効率よくプロジェクトを進めるのも苦労しました、セミスター中はずっと同じメンバーだったので、自然とその中で役割分担ができるようになりました。大変でしたが授業内容が濃く、最も充実していたのもこの授業であったと思います。
Q:寮生活の様子を教えてください。
A:寮はデラックスダブルルームを希望しました。同じタイプの部屋でも間取りはさまざまで、広さや家具などが異なっていたため、不満を言う生徒もいましたが、私は幸運にも部屋に恵まれて大変快適でした。ルームメートはリクエストできたので、同じクラスのマカオ出身の子と同室になり、試験前の情報交換や、お互い授業のわからない箇所を教えあい、励まし合えたのは何より良かったです。
Q:インターン先はどのように探しましたか?
A:インターン先は、アメリカ・ロサンゼルスにあるKyoto Grand Hotel & Gardens (旧 Hotel New Otani)でした。就職課の紹介で、アメリカのホテルインターンを斡旋するエージェントを利用しました。リゾートホテルを中心にアメリカ全域のホテルの紹介がありましたが、希望エリアをロサンゼルスに絞っていたため、紹介ホテルがなくて難航しました。諦めかけていた頃、運良く希望する地でホテルが見つかり、その後の電話面接でオファーをいただくことができました。ホテルでは、オペレーター、リザベーション、ビジネスセンターなどで研修後、フロントに配属。日本人客が多かったため、日本人対応のゲストリレーションの役割も務めました。
Q:インターン体験でどんなスキルが身に付いたと思いますか?
A:英語の接遇能力やPCシステムのスキルなど、得たものはいろいろありますが、一番変わったことは、アメリカ社会で働く中で自分が内面的に強くなったことです。アメリカの会社では、日本のように手取り足取り教えてくれるわけではないので、自分で何とかしようという自立心がないと厳しい環境でした。そういった意味では向上心も身に付いたと思います。ただ、今振り返るともっと上司とのコミュニケーションなどに積極的でもよかったかなと反省しています。そうしたらもっと学べたことが多かったと思うので。
Q:インターン体験中の印象的な思い出はありますか。
A:日本で勤めていたホテルのVIPのお客様と、インターン先のアメリカのホテルで再会しました。同僚の話で、そのホテルでも古くからのVIPと分かりました。世界の狭さを感じましたね。私から声をお掛けした時はお客様も大変驚かれ、嬉しい再会となりました。ホテルの仕事はお客様とのこうした思わぬ出会いがあるのが魅力の一つですね。
Q:アメリカでインターン体験をして、ヨーロッパ式とアメリカ式のサービスの違いはどう感じましたか?
A:ヨーロッパのホテルはあまり経験がありませんが、ヨーロッパ式は、その国や地域の伝統や風習を尊重していて気品を感じさせる雰囲気があり、サービスの質も高くきめ細かいと思います。対して、アメリカ式サービスの質は高いとは言えないです。一緒に働いていた同僚の応対には何度もハラハラさせられましたが、アメリカではそれが常識。ただ、サービスにおいてもフレンドリーで話し上手。ゲストとの会話を楽しめたりできるのは、日本のホテルでも見習いたいところだと思います。
Q:現在は就職活動とのことですが、どんな仕事を希望していますか?
A:やはりゲストサービスが好きなので、また宿泊部で働きたいと思っていますが、いずれは管理部門の仕事にも挑戦したいと思っています。
Q:スイスにホテル留学し、アメリカでインターン体験したことは、ご自身のキャリアにどのように影響するとお考えですか?
A:そうですね。日本の労働市場もどんどん国際化しているので、海外での経験は多くの企業で評価をしてくれると思います。ただベースがあってもそれを活かしていけないと意味がないので、語学や経営学の勉強など今後もフォローアップをしていかないといけないと思っています。
Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。
A:今は日本で就職活動をしていますが、この不況で非常に厳しい状況です。この状態が続くなら、東南アジア圏のホテルへの就職も考えています。アメリカでは、多くの女性がマネジメントポジションで活躍していました。私もそういった人材のひとりとして、日本のホテルで働いて行けたらと思っています。
Q:ホテル留学希望者に向けて、アドバイスをお願いします。
A:SHMSは授業のレベルも高く、卒業のハードルも決して低くはないので、それなりの覚悟は必要かと思います。ただ、それだけに収穫できるものと達成感は大きいです。大変貴重な期間になると思うので、悔いなく過ごしてきてください。
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