中東の国営航空会社に就職。
アブダビベースでCAとして勤務します
参加コース:エアライン留学プログラム(シアトル9ヶ月コース)
留学期間:2008年4月〜2008年12月
インターン先:シアトル・タコマ国際空港
1986年生まれ、宮城県出身。津田塾大学3年次に休学し、エアラインプログラムに参加。帰国後は大学に復学し、就職活動の末、エティハド航空(アラブ首長国連邦国営航空会社)に内定。2010年2月からアブダビベースで勤務を開始する予定。
帰国後の就職活動まで相談に乗ってもらい、感謝の気持ちでいっぱいです
シアトルに到着した日。近所の方まで会いに来てくれました
AIPのクラスで先生の誕生会。料理上手の子がスペシャルケーキを作ってきてくれました!
見てください、このキャンセル便の数! 大変だったけど1番の思い出になった日です
大好きなボランティアの方々と。ご飯に連れて行ってもらったり、とても仲良くしていただきました!
シアトルで出会った彼と友達とビーチにて。いつも一緒に遊ぶ大切な仲間です。今でもまめに連絡を取っています
5歳児だけど1番の親友です! ビーチで砂のお城を作りました。シアトルにはたくさんビーチがあるので、夏は特に楽しめると思います
一緒にインターンをしていた仲間と。いろいろな国の友達ができました!
Q:大学での専攻は?
A:大学では国際関係学科に所属し、専攻は国際協力学です。途上国における開発の勉強をしていたことがきっかけで東南アジアに興味を持ち、留学前はカンボジアへ3回、タイ、ベトナムなどの東南アジアの国々を訪れました。現地の魅力にとりつかれ、本気で東南アジアでの就職を考えていたほどです。留学を通して観光福祉に興味を持つようになったので、本年度は専攻にプラスしてその勉強もしています。どちらも国際的且つサービスマインドが大切になってくる航空業界で活かせるものだと思うので、就職後もさらに知識を深めたいと思っています。
Q:エアラインへの就職を希望した理由を教えて下さい。
A:大学2年の頃に就職について真剣に考え始めた時、譲れない希望が3つありました。まず国際色豊かな職場であること。そして英語を使えること。最後に世界中のさまざまな地へ行く機会があることです。この3点を総合的に得られる職業として頭に浮かんだのが、客室乗務員でした。でも、それは憧れであって、英語が得意な訳ではなかったですし、国際的な場で働くということも想像の域を出ない曖昧な考えでした。そのため就職に対して自信が持てずにいました。
Q:AIP参加の決め手は何だったのでしょう?
A:自信を付けるために、まず英語をビジネスの場で使えるレベルにまで伸ばしたい、そして実際に国際的な場で働くということを理解して覚悟するためにも、海外で働く経験が必要だと思っていました。そして、いろいろと調べて見つけたのがAIPプログラムでした。英語の勉強はもちろん、私の望んでいた海外での就業経験が、実際に目指している航空業界でできるということで、ほとんど即決で参加を決意しました。
Q:プログラムの中で、最も役に立った授業は何でしたか?
A:英語でのインタビューの練習や、レジュメ・カバーレターを作る授業が役に立ったのはもちろんですが、それ以外に、とても印象に残っている授業があります。それは障害をお持ちの方をご案内することの大切さ、難しさを体験するという内容の授業でした。
8人のAIPメンバーのうちの1人が指示役となり、残り7人は目を閉じて縦一列に並び、前の人の肩に手を乗せて、指示役の指示だけを頼りに、教室から学校の外へ出て辺りを一周して帰ってくるというものでした。私は目を閉じて歩く役だったのですが、これが本当に怖いんです。風で草が揺れた音や、ほんの小さな段差すら恐怖で、本当に細かな指示が必要なのだということを肌で感じました。また指示をする側は、どこまで指示すべきかを判断することやその伝え方の難しさに加え、それを英語で行う大変さを体験したようでした。
実際に空港でインターンシップを始めてから障害をお持ちのお客様のサポートをする機会があり、その際はこの授業を思い出して、できるだけ細かく丁寧にご案内するように心掛けました。
Q:インターン体験の内容を教えて下さい。
A:シアトル・タコマ国際空港で、空港案内業務のインターンをしました。具体的には、空港を利用するお客様への案内や、空港勤務者の方のお手伝いをさせて頂きました。空港内のどこで案内をしても良いので、時間帯などから自分が今どこに居るべきか判断します。
私が特にやりがいを感じたのは、乗り継ぎ便をご利用のお客様への案内です。到着便から一気にお客様が出てきて、乗り継ぎ便のゲートへの行き方などを質問されるので、いかに早く的確に説明するかが重要でした。最初は戸惑うことも多かったのですが、慣れてからは一番やりがいを感じられるお気に入りの仕事になりました。
Q:空港でのインターンで得たものは何でしたか?
A:英語で働くことに対して、自信を持てるようになったのが一番大きいと思います。そのきっかけになったのが、クリスマス休暇直前に起こった全便欠航による混乱の場で働いた経験です。
大雪でほぼ全便が欠航となり、空港には飛行機に乗れなくなったお客様が溢れてしまいました。アメリカでは特に重要なクリスマスということもあり、皆さん必死で、殺気立ってすらいました。「変更便はあるのか、返金はどうするのか、どの列で待てばよいのか」など、とにかくひっきりなしに質問を受けたため、初めは動揺してしまったのですが、空港職員の方から常に新しい情報を得るようにし、他の仲間とも協力するよう心掛けました。
それまでは文法や語彙など、頭の中でいろいろ考えながら話してしまう癖があったのですが、ふと気付くと、日本語を頭から完全に抜き取って話せていることに気づき、すごく大きな自信を得た瞬間でした。この感覚は今でも忘れられません。
この日は他のAIPの仲間と一緒に空港に泊まり、翌朝の早朝からまた案内をするという貴重な経験ができました。10時間以上も待たなければいけない列に並んでいたお客様には申し訳ないですが、とても印象に残るいい経験になりました。
Q:就職活動はいつ頃から始めましたか?
A:留学前にエアライン受験の説明会に参加したりして、就職活動がどのように進んでいくのかだけはひと通り把握していました。本格的に就職活動を始めたのは帰国後の2月からです。2〜4月は日系の企業を中心に受け、内定も頂けたのですが、外資系の航空会社で働くという夢を諦めきれず、秋からは外資系の採用が始まったらとりあえずエントリーしようという意気込みでいました。
その後、最初に受験したのが、今回内定をいただくことができたエティハド航空です。エントリーの際は、AIPの授業で作成した英文のレジュメを少し書き直しただけで、そのまま提出しました。そのレジュメはAIP担当の先生のアドバイスや自己分析、一緒に9カ月頑張った仲間からのアドバイスを含めて作ったものだったので、自信を持って提出することができました。
Q:AIPの留学体験は、就職に有利だったと思いますか?
A:外資系では本当に有利だったと思います。試験はまず英語のテストがあり、その一部として2つのエッセーを書くというものがありました。どちらもカスタマーサービスの経験に基づいて書くものでしたので、空港でのインターン中に経験したできごとについて書きました。
面接でも、これは日系の採用試験との大きな違いでもあると思うのですが、終始、就業経験についてのみ質問されました。もちろんAIP以外の経験からも話をしようと思っていたのですが、最初にアメリカの空港でインターンをしたことを伝えると、その後はほとんどの質問で面接官の方が「アメリカでの経験から話して」と言われるほどAIPに関心を示され、結果的にほとんどAIPの話をして帰ってきました。
Q:もうすぐアブダビでのトレーニングが始まるそうですね。
A:はい。エティハド航空から客室乗務員として内定をいただくことができ、2月末からアブダビでトレーニングに参加することになりました。エティハド航空は今年から日本に就航した会社で、日本人乗務員の数が安定するまで1年くらいは主に日本とアブダビを結ぶ便に乗務することになるようです。その後は日本便に限ることなく、柔軟に乗務することになると伺っています。
中東の国に行くこと自体が初めてなので、正直、不安な気持ちも大きいですが、もともと海外で一人旅したり、新しい経験に挑戦することは大好きなので、知らない土地だからこそ楽しみでもあります。アブダビというと砂漠のイメージが強かったのですが、調べてみると近代的なビルが建ち並ぶビジネス街があったり、一方でラクダに乗れる砂漠ツアーがあったりと、さまざまな面を持っている街のようなので、仕事以外にも生活自体を楽しみたいと思っています。
Q:新生活のスタートに際し、現在の心境は?
A:初めて行く地での生活や、夢だったCAのトレーニングを受けられることが、今の環境と違い過ぎて少し信じられない気持と、楽しみでしかたない気持ちとが入り混じっている感じです。トレーニングも仕事も生活自体が全て英語になるわけですが、そういった環境で働く機会を得ることができたのも、AIP留学をしたからこそだと思います。この留学を通してお世話になった方々や、大学を1年休学してアメリカの地で勉強したいということを理解し、支えてくれた家族への感謝の気持ちを忘れずに、謙虚な気持ちで新生活を迎えたいと思っています。
Q:AIPの同期生とは、今も交流がありますか?
A:同期は私を含めて8人いるのですが、今でもまめに連絡を取っています。わりと頻繁に会っていて、シアトルの語学学校でお世話になった先生が日本へ遊びに来た時にも集まりました。みんな自分の目標をしっかりと持ち、努力を惜しまないタイプなので、留学中も就職活動中も本当にいい刺激を受けました。すでに日本で仕事をし始めている人や、春からアメリカで働く人など、進む道は皆それぞれですが、これからも繋がり続けていたいと思います。そのような友達と出会えたということも、AIPに参加して本当によかったと思える理由の一つです。
Q:ICCのサポートについて、感想を教えて下さい。
A:ICCの方々には本当にお世話になりました。帰国後も、東京オフィスでエントリーシートの添削やアドバイスをしていただいたり、ICCオフィスで現役の客室乗務員の方々にお会いする機会もあり、面接のことなどを聞いて参考にさせていただきました。帰国後の就職活動まで親身に相談に乗っていただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
シアトルオフィスの皆さんにも本当にお世話になりました。アメリカへ渡って3ヶ月ほど過ぎた頃、英語のことやの生活のことなどで行き詰まってしまったのですが、そういう時はICCのオフィスへ行ってたっぷりと話を聞いていただき、アドバイスをもらって、すいぶんと気持ちが楽になったのを覚えています。外国で慣れない生活の中、楽しいこともたくさんありますが、大変なことももちろんあります。そんな時に頼れる存在がいるということは、留学には重要なことだと思います。
Q:AIP留学によって、仕事に対する考えは変わりましたか?
A:空港でのインターンシップが経験できるという特殊なプログラムですので、もちろん行く前から、帰国後は航空業界で働くことに留学を活かそうとは思っていましたが、今まさにそれが実現できていると感じています。英語を使って海外で働くという経験を実際にしたことで、その現実的な部分や大変な部分にもしっかり目を向けることができましたし、同時に「自分が目指すフィールドは外資系なんだ」と、さらに再認識できるきっかけになったと思います。
Q:今後の仕事の目標や将来の夢を教えて下さい。
A:まずはトレーニングを無事終え、エティハド航空のCAとして乗務を開始することが目標です。サービス要員であることより、保安要員であることの方が大きいともいわれる仕事です。そのトレーニングは簡単なものではなく、自国に帰されてしまう人も少なくないと聞きます。でもハードルが高いからこそ、やりがいもあると思いますので、精一杯努力して、まずは一つ目の目標をクリアしたいと思っています。その後は、実力次第でさまざまなキャリアステップが用意されている会社なので、日々の乗務に真剣に取り組む中でキャリアアップにも挑戦していきたいと思います。
Q:最後に、AIP参加希望者に向けてアドバイスを。
A:エアライン業界は、AIPに参加しなくてももちろん受験できます。ではなぜ、約1年を費やしてまで参加するのかといったら、それは自分を変えようと思っているからに他ならないと思います。その意味合いは参加者それぞれだとしても、実際に9カ月間英語とカスタマーサービスの勉強、そして異文化を楽しむことに没頭することで、自分でも驚くくらい成長できるものです。
私は渡米当初、語学学校の友達以外にも現地の友達を作りたいと思っていたので、友達と一緒にワシントン大学のサークルに参加したり、さまざまな人脈からアメリカ人を紹介してもらったり、ホストマザーがとてもアクティブな方だったので、よく一緒にダンススクールやカヤックに連れて行ってもらったりしました。現地の方々と関わる時間が増えた頃、留学生活自体もすごく変化したと感じたのを覚えています。英語力の変化だけでなく、とても充実した留学だったと思えるのも、日本ではできない経験をさせてもらい、さまざまな事に挑戦したからこそだと思っています。
参加前は不安なことが多いとは思いますが、その点はICCの皆さんが親身に相談に乗ってくれますので、どんどん話をしに行ってみてください。後は「CA、GSになりたい!」という強い気持ちを忘れずに、留学生活を満喫してきてください!
■参加した留学プログラムはコチラ
■参加した留学プログラムの資料請求はコチラ
■留学プログラムについてメールで相談する