実務から得られる知識に限界を感じ、
さらにハイレベルな金融知識を学ぶために留学
参加コース:オーストラリア大学院留学プログラム
留学期間:2010年1月〜留学中
留学先:マッコーリー大学
1981年生まれ、千葉県出身。9年間アメリカに在住し、アメリカの大学で学士号を取得。大学卒業後は日本で外資系金融会社に勤務し、退職後、マッコーリー大学修士課程に留学してファイナンスを専攻。
クラスメートの家でホームパーティ
友人と行ったblue mountain
新入生歓迎ランチ
FIFAが都心に設置した巨大スクリーン。ワールドカップ日本戦をみんなで応援
Q:アメリカで高校と大学を卒業されたそうですね。
A:15歳の時に留学し、高校はボストン近辺、卒業後はカリフォルニアの大学に進学しました。高校は全寮制だったので友達もすぐでき、言葉の上達も早かったです。金融機関に就職したかったので、大学では経済を専攻し、会計などを集中的に学びました。日本の大学とは違い、アメリカは入学するのは容易ですが、卒業するのは難しく苦労しました。授業もparticipationやgroup projectが重視される傾向にあるため、休むことはなかなかできません。F(Fail)を取ったら、その単位を取り直さなければならず、日本の大学のように追試という概念はありません。
Q:留学前はどんな仕事をされていましたか?
A:大学卒業後、日本の複数の証券会社に約5年間勤めていました。大半はコーポレートファイナンス業務に携わって外国企業を担当し、クロスボーダーのtransactionに関わることが多かったです。
Q:仕事を辞めて大学院留学した理由を教えて下さい。
A:転職した会社が合わず、自分の将来のvisionと違うことから退職しました。以前からチャンスがあればまた留学したいという思いがあったため、その機会に決意しました。それが10月頃だったと思いますが、プログラムは1月から始まるので、当然自分1人で応募手続きをしていては間に合うはずがありません。ICC東京オフィスの曽根さんや粕谷さんをはじめ、ICCの方には本当にお世話になりました。途中で問題も発生し、一時は1月に留学をスタートさせるのを断念しましたが、ICCの方の熱心な対応で入学許可が下り、ビザも取得できて、無事に1月の留学にこぎつけることができました。ICCの対応には本当に感謝しております。
Q:留学先のオーストラリアを選んだ理由は?
A:最初は多くの人が大学院留学するアメリカを考えましたが、金融危機の影響でfinanceを学ぶにはbest timingではないと思い、候補から外しました。行くなら景気の良い国に行きたいと思っていましたが、オーストラリアはいち早く利上げを実施し、金融危機から立ち直っています。実際こちらに来て、タクシーの運転手に聞いても不景気という言葉は聞かれませんでした。
Q:なぜマッコーリー大学を選んだのですか?
A:オーストラリアの大学に関してほとんど知らなかったので、ネットで情報収集しました。大学ランキングみたいなものを見て、上位にある学校から調べ、1年で集中して終えることができ、かつ実務でも通用するハイレベルな金融知識を身につけることができるプログラムを探しました。マッコーリーのファイナンスは、CFA(米国証券アナリスト)ともパートナーを組んでおり、CFAプログラム(L1〜L3)の70%をカバーしていて試験を受ける人にも適しています。私も6月にLevel 1を受験しました
最終的にこの大学院を選んだのはやはり評判です。金融学部(ファイナンス)の学生数でもイギリスのLSEを超え、世界一の規模を誇っています(参考記事 PDF)。中国、シンガポール、東京にもキャンパスがあり、評判が高いようです。
Q:キャンパスの立地や施設など、就学環境はいかがですか。
A:大学は都心から電車で40分ぐらいのNorth Rydeというところにあります。周りは大きなショッピングセンターがあるので、近くに住んでいる自分にとっては便利です。レストランやバーはないので、週末になると多くの人が都心に出かけます。近くに中華街みたいなところもあるので、本場の中華が味わえるのが楽しみだったりもします。
自然が好きな自分にとってオーストラリアは最高の国です。大学のキャンパスにインコやリスそしてウサギがいるほどです。
Q:マッコーリーのファイナンスには優秀な学生が多いと聞きますが、どんなバックグラウンドの方がいらっしゃいますか?
A:プログラムの性格上、証券会社、銀行、投資顧問、投資ファンド、コンサルティング、監査法人出身の学生がほとんどです。中にはMBAホルダーもいます。入学基準が高いせいか、大手有名企業出身の人や実務経験が豊富な生徒が多いです。学生の国籍はオーストラリア、中国、香港、インドネシア、ベトナム、イタリア、イギリス、フランス、日本。中にはundergraduateを卒業したばかりの学生もいるので、平均年齢は20代後半くらいだと思います。
Q:履修中の科目について教えてください。
A:1st semesterは必修科目である Investment、Financial Instruments、Corporate Finance、Risk Managementの4科目を取得しました。現在(2nd semester)は、もう1つの必修科目であるLegal riskと選択制のelectivesを6科目取っています。electivesは自分のcareer objectiveや学びたいエリアにより、各自選択できます。私はCorporate Financeのエリアを中心に6科目選択しました。
Q:印象に残っているプロジェクトや授業について教えて下さい。
A:各授業に共通して言えることですが、教授が今教えていることと実務を結びつけて話すので、非常に興味深く、聞いていておもしろいです。これが学ぶモチベーションにもなります。undergraduateの時はconceptが実際にどう使われるか意識せず、テストで良い点を取るために勉強していたので大きな違いです。
生徒からの質問も高度なものばかりで、非常に勉強になります。このような機会はめったにないので、わからない点はなるべく授業中に手を挙げて質問するようにしています。教授も生徒のために授業中に質問するように勧めています。「授業中に英語で質問できない生徒は、金融の世界では生きていけない」とまで言ってます。最初は言葉の問題もあって緊張しましたが、自然に慣れていくものです。
Q:苦労した課題などはありますか?
A:高校、大学と海外にいたため、言葉の問題はなかったのですが、他の学生は結構言葉の問題で苦労していました。プログラム全般に言えることですが、授業がほぼ毎日あり、ペースも速く非常にintenseですから、予習復習はMUSTです。最初は授業のスピードに付いていくのが大変でしたし、社会人から学生の頭に切り換えるのもひと苦労でした。
特に、自分の実務とはあまり関係のないrisk managementの授業は、金融工学的なconceptがなかなか理解できず、ついて行くのに精一杯でした。多くの学生がこの教科に苦労したようです。
Q:シドニーでのキャンパスライフや日常生活は、アメリカに比べてどのように違いますか?
A:オーストラリアはアメリカとは違い、電車がある程度発達しているので、車がなくてもいろいろな所へ行けます。大学のcity campusにも電車で行きます。また、オーストラリアは移民を積極的に受け入れているため、アメリカにいたときと比べ、世界中の人と出会うことができます。移民が多い国なので、言葉の問題や外見で変な目で見られることはありません。移住したい国ランキングにいつも上位に選ばれているように、外国人にとっては生活がしやすい国だと思います。天気のせいか、easy goingな人が多くてとてもリラックスしています。日本で忙しい生活を送っていた自分にとっては、ちょうど良い環境です。
Q:留学によって、ご自身の考え方など、何か変化したことはありますか?
A:日本にいた頃は常に仕事のことしか考えていなかったのですが、オーストラリアに来て仕事以外のこと、将来のことや人生のことをよく考えるようになりました。さまざまな国から来ている留学生と話すことは大きな刺激になり、毎日新しい発見がたくさんあります。
Q:将来の目標や夢を教えて下さい。
A:オーストラリアで学んだことを生かし、自分が納得する道へ進みたいと考えてます。卒業後、日本に戻り仕事を選ぶ際は、企業のブランドに関係なく自分が納得し、本当にしたい仕事につけたらなと思っております。
Q:マッコーリーのファイナンスを目指そうと考えている方に向けて、アドバイスをお願いします。
A:毎学期に必ず落第する生徒がいるほど厳しいプログラムです。F(Fail)を2つ取ると退学になります。誰もが卒業できるわけではないので、中途半端な気持ちではなく、明確な目的を持って望まなければ厳しいです。自分もせっかくオーストラリアに来たので、観光などをしたい気持ちはありましたが、我慢して日々勉強に励んでいます。こちらでは、このプログラムを卒業しただけで就職に有利になるほど、評判が高いプログラムだそうです。
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