香取良和さん
参加コース:スイスホテルマネジメント留学/Postgraduate Hotel Operations Management
留学期間:2003年5月~2004年7月(語学留学期間を含め)
インターン先:Hotel President Wilson(スイス・ジュネーブ)大学卒業後、栃木県にある温泉ホテルでフロントとして3年間働き、2003年5月にスイスホテルマネジメント留学に参加。ジュネーブのHotel President Wilsonでインターンを体験した。現在は中国・大連のシャングリラホテルに勤務。
苦手な英語を克服し、ホテル教育の本場スイスへ
ホテルマンとして仕事を始めた頃に宿泊した都内のフォーシーズンズホテルでのサービスに感動して、ホテル業に対する考え方が変わり、それが留学するきっかけになりました。その頃、ホテルに関するいろいろな本を読みあさっていて、尊敬するホテルオークラ顧問の橋本保雄先生の著書の中に「スイスで勉強した」という記述があったんです。それで「スイス」というキーワードが頭にインプットされていたのですが、ある時、留学雑誌でICC国際交流委員会のSHMSの紹介記事を見たんです。スイスでホテルマネジメントの勉強ができて、しかもインターンシップまでできるとあったので、「ここがいい!」と思いました。
英語が入学基準に達していなかったので、まずはイギリスの語学学校で語学力を上げることを勧められ、まずイギリスに3ヵ月間語学留学しました。イギリスではホームステイをしながら学校に通い、とにかく英語力を付けるために猛勉強。ホストマザーに「遊びに行かなくて大丈夫なの?」と心配されるくらい勉強した甲斐あって、留学2ヵ月目でSHMSの試験に合格。残りの1ヵ月はイギリスでたっぷり楽しみました。ホームステイ先に、トルコやオーストリアなど、国籍の違う4人のホストメイトがいたので、とても楽しかったです。
優秀な成績を残し、現地滞在中に就職先が決定
学校はモントルーの小高い丘の上にあり、校内と離れの3棟に寮があって、全生徒がここで寮生活します。街に出て行くには1時間に1本しか出ていない列車に乗って出かけるのですが、学校の敷地内にカフェやクラブ、レストラン、ショップなどがあって、ひとつの街のようになっているし、寮は3食付きなので、あまり外に出なくても不自由はしません。というか、勉強が忙しくて外出する時間も惜しいんです。
曜日によっては、朝8時から昼休みをはさんで夜7時までびっちり授業があって、かなりハード。ハウスキーピングの実地訓練からフロントオフィスの講習やオペレーション、人事マネジメント、レストランサービスの実践、英語にフランス語と、さまざまな授業がありました。教師陣はすべてその道の第一人者で、フランスでホテル経営をしている先生もいました。学校では毎週のように小テストが行われるので、そのための試験勉強に追われ、毎晩遅くまで、週末も返上して勉強。インターンシップに入る前に期末テストがあるのですが、試験の結果はトップクラスでした。今まであれほど一生懸命に勉強したことはなかったです。学校のコースを終えた後は、ジュネーブにある5ツ星ホテルHotel President Wilsonのレストランで、5ヵ月間インターン体験をしました。
学校内には就職サポートオフィスがあって、そこに履歴書を提出し、自分の希望を伝えておくと、オファーのあったホテルの中から、希望に見合ったところを紹介してくれます。その後、ホテルの人事担当の人と直接メールや電話でインタビューを受けます。SHMSはホテル業界でとても評価の高い学校なので、いろいろなホテルから問合せが来るようです。僕はアジアのホテルで希望を出していたのですが、中国やシンガポールなど、いくつかのホテルからオファーをもらいました。現在は中国で働いていますが、もう少し海外で経験を積んで、最終的には東京のホテルで働き、フロントオフィスの仕事を極めたいと思っています。