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池田有里さん

参加コース:Postgraduate Course (Hotel Management) Caux
留学期間:2008年2月~2009年2月
インターン先:SHMS内の図書館

1976年生まれ、大阪府出身。大阪の企業で経理事務を10年ほど経験したあと、ホテル留学に参加。インターン先は学校内の図書館で、さまざまな国籍の人の中でインターンを体験。

Q:学前の経歴と、留学を決意した理由を教えてください。

留学前は、大阪の企業で10年ほど、経理事務や営業事務をしていました。学生時代から、とにかく一度、海外の学校で勉強してみたいと考えていましたが、学校選びや資金的な問題などが難航し、なかなかタイミングが合いませんでした。しかしながら、それらの問題の解決と年齢的な限界といった要素が一致したので、このタイミングで決意しました。留学の目標はとにかく卒業すること。日本では得られないものを得ることでした。

Q:留学先にshmsを選んだのは?

留学に憧れているものの、どこで何を学ぶのかが漠然としていましたが、SHMSは短い期間で、しっかりとマネジメントについて学べるところが魅力で選びました。多国籍の生徒が集まるという点にも興味がありました。実際に、日本またアジアにいるだけではなかなか接しないような多国籍の生徒がいて、それぞれの文化や習慣を目の当たりにすることができました。

Q:学校のある場所はどんなところでしたか?

Foundation中は、Leysinというスキーリゾートで学びました。ハイジに出てくるような、いわゆる“スイス”という山の中にあるキャンパスでした。PGDプログラムはCaux-Palaceで。スイスで一番古いホテルとして使われた歴史的な建物の中で受講しました。こちらも、山の上にありますが、レマン湖の美しい景色を眺めることができます。CauxからMontreuxまでは、電車で30分程度ですが、電車が1時間に1本なので、思ったより閉塞感がありました。それでもキャンパスから見える景色は何ものにも代え難いものでした。

Q:特に面白かった授業とその内容を教えてください。

Management Projectという授業で、グループ毎にリゾートホテルの計画を作りました。この授業は、人材マネジメント/経理/マーケティングといった軸全体を作り上げ、いかに現実的なプランであるかを示します。メインプログラムでは3年生の授業になっていて、これまでの集大成という授業です。私たちのグループは、ラスベガスに映画をテーマとしたカジノホテルの計画を売り込む、という形で作り上げました。

Q:苦労した課題などはありましたか?

課題というか、常に締切や試験には苦労しました。英語の読み書きが苦手ですし、暗記も苦手。ほぼ毎週のようにあるプレゼンテーションの準備や周りのレベルの高さになかなかついて行けませんでした。話すのは大丈夫だったのですが、語彙やアイデアがなかなか膨らまなくて、いつも同級生に直してもらっていました。また、それを短時間で暗記することに苦労しました。時間管理がポイントですね。

Q:英語力アップのために努力したことは?

学校からの指示もあり、16週間の英語Foundationプログラムを受けました。Foundation中はよく、文法の問題集を解いていました。でも、PGの授業は全然レベルが違ったので、本当に苦労しました。周りはほぼネイティブクラスでしたから。落ち着いてしっかり読み込んで、ノートを作るようにしました。

Q:勉強以外の楽しみは?

Foundation中は、クラスメイトと週に一度、夜のSnowshoeingに行っていました。Leysin Villageで、Villageの人たちが集まって行われていました。PGに来てからは、またクラスメイトに連れられて、Montreuxまでご飯を食べに行ったり、アイスクリームを食べに行ったりしました。とにかく勉強が忙しくて、他のことに熱中するヒマなんてなかったです。

Q:寮生活の様子を教えてください。

Leysinの寮ではシングルルームが取れず、ルームメイトがいました。クラスが違ったので生活時間が違い、ちょっと困ったこともありましたが、迷惑をかけるのはお互いさまなので、仕方ないかなという感じでした。Cauxの寮はシングルだったので、狭かったですが気楽でした。私が留学していた頃は、Cauxのスタンダードではインターネットが繋がらなかった(現在は全室インターネット回線が繋がっています)ので、共用の場所に行って調べものをしたりしていたのですが、けっこううるさくて困りました。

Q:インターン先での具体的な仕事内容を教えてください。

Caux施設内の図書館で働きました。学校内のインターンの募集を見て書類を送り、上司となる図書館司書の方の面接を受けて選ばれました。働いてみて、学生だった時とはまた違う角度で学校を見ることができました。仕事内容は図書の貸出し、返却業務がメインです。学生が探している本を一緒に探したり、オンラインデータベースで使えそうな資料を探して、提案してみたりもしました。自分がやったプロジェクトと同じものが多かったので、生徒さんの相談には乗りやすかったです。学生が忙しいことがわかっているので、なるべく、余計な時間を取らせないよう、探しているものが早く見つけられるよう、お手伝いさせていただきました。

Q:インターン体験でどんなスキルが身に付いたと思いますか?

コミュニケーション能力でしょうか。仕事の際、もともと周りに気を配る方ではありましたが、海外でも通用するのだなと思いました。日本で経験したファイル整理などの地道な作業は、世界でも通用するのだと思いました。教科書配布などの作業をした際、今まで、私ほどうまく準備をする人はいないと言われました。

Q:現在、就職活動とのことですが、どんな仕事を希望していますか?

できればホテルの仕事と考えていますが、年齢も年齢ですし、なかなかうまくいきません。留学で培った英語を使う仕事ができれば良いなと思ってはいるのですが。

Q:ヨーロッパでホテル留学したことは、キャリアにどう影響するとお考えですか?

日本で仕事をする際に、この学校の授業で学んだことがどれだけ活かせるのか、正直わかりません(PGMでしたから。PGOだとまた違うとは思います)。東欧のクラスメイトとも話したのですが、とにかくやり遂げたことが大事で、この学校に行ったからといって自動的にホテルの仕事につけるとは限りません。ですが、異文化の中に身を置くことによって培ったコミュニケーション能力や、留学によって再確認できた自分の強みは、これからのキャリアにいい意味で影響すると思います。

Q:今後の展望や将来の夢を教えてください。

今はまだ就職活動中ですが、将来は、またスイスかフランスに、フランス語の語学研修に行きたいです。留学中にフランス語の日常会話まではなんとかなったのですが、帰って来てしまったので、ちょっと悔しくて。いつか、フランス語の仕事や、誰かの役に立つといいなと思っています。