No.15「スポーツ観戦」の巻(2002/7/10)










 日本の皆様、ワールドカップお疲れ様。そちらではとことん盛り上がったことでしょう。なんといっても開催国でしたものね。こちらも、イングランドが宿敵アルゼンチンに勝ったし、ベスト8まで進めたしで、それはそれは盛り上がっていましたよ。
ところで、サッカーはパブに集まってビールを飲みながら皆で観戦するというのがこの国のしきたり。でも、実は今まで、お昼を過ぎないとお酒を販売してはいけないという法律があって、パブはお昼過ぎからでないと開けられなかったの。じゃあ、今回のワールドカップ、時差の関係で朝7:30からのゲームが開始してしまうからいつものようにパブ観戦できないんじゃなあい?と思っていたら、なんとあっさり法律改正。気がついたらパブは早朝から堂々と営業していたのでした。さすが、パブとサッカーの発祥の地。この二つの組み合わせは法律よりも貴いのでありまする。
それにしても、イングランド×アゼンチン戦は盛り上がったよ。こちら時間でお昼からの試合だったけど、辻々のパブの人口密度は、さながら日本の満員電車を彷佛させるものでしたね。ベッカムがゴールした時なんて、地鳴りのような歓声があちこちで沸き起こってたし、試合終了時には車のクラクションがうるさいうるさい。陽気な酔っ払いが平日昼間から街に溢れかえって騒いでました。それにひきかえ、ブラジル戦は静かだったあ。この日は朝7:30からの試合にもかかわらず、パブには結構人が入っていましたが、皆さんシーンと静まり返っておりまして、ゴーストタウンの様でした。テレビ中継見なくても、ああ負けてんだなって思った。

ところで、イギリスでは階級別に楽しむスポーツが異なります。まあ最近は中産階級層が増えてきて、上流階級と下級階級のギャップがかなり狭まってきたけどね。サッカーはもともと下級層のスポーツです。お金持ちのおぼっちゃまくんたちは、サッカーの代わりにラグビーをします。今でも上流階級の子弟が通うパブリックスクールには、ラグビー部はあるけどサッカー部は絶対にないはず。ちなみに、日本の大学生がネコも杓子もするテニスも、こちらではお金持ち系スポーツです。ところで、野球はアメリカのスポーツなので、イギリスでには存在しません。公園では野球の原形、クリケットのゲームがよく行なわれています。

さて、ここでちょっと質問です。
このきちんと正装た紳士淑女の皆さんは、実はこれからあるスポーツを観戦しに行きます。さてそれは何のスポーツでしょう?

1.クリケット
2.テニス
3.競馬

答えはジャジャーン!

3.競馬 です。
なんと、こんな結婚式に行くような格好で競馬ですよ。ぶったまげですよね。日本の競馬のイメージと全然違うでしょ 。日本は、ハンチング帽をかぶって耳の上に鉛筆引っ掛けて競馬新聞握り締めてるおやじの姿が競馬場での正装という気がいたしますが、こちらの競馬場は本来高貴な方々の社交場なのでございます。ですからとてもお上品ですのよ。おほほ。特に毎年6月の中旬におこなわれる女王主催の競馬ロイヤル・アスコットは、女王自らが馬車に乗って競馬場に登場するというイベント付き!女王と場を共にするということで、この競馬場、しっかりとドレスコードがあるのです。で、皆さんこんなに着飾ってるってわけ。というか着飾らないと競馬場への入場そのものを拒否されてしまうのでございます。おほほ。ちなみにこの競馬場、入場料も結構お高いの。普通のお席のお値段が日本円になおすと8000円ぐらいかしら。8000円払って競馬見るのかあなどど驚いてはいけません。競馬場の中にはフルコースを出すレストランもいくつかございまして、もしそこでお食事をなんて思ったら、軽く5万円は越えてきます。ひえ〜!!
でも、ご心配なく。私のような下々の者がドレスコードを気にせずに競馬を見ることを許される末席エリアも競馬場のにはあるのです。女王の席からははるか遠く、もう何が何だか分からないぐらいに離れたこの端っこエリアの入場料は1500円ほど。お食事はフルコースのお弁当を頼むと3500円ぐらいかかりますが、持ち込みも可です。ということで、ここの末席エリアにはピクニック気分でお弁当持って競馬を楽しみに来るという方が多く、とてもカジュアルな雰囲気。でも、カジュアルといってもジーンズ姿の人はあんまりいなかった。男性はほとんどがスーツだし、女性もサマードレスにお帽子というそこそこの格好の方が多かったよ。
ちなみにこの日、6レースに私は友人と3人で計60ポンド注ぎ込みましたが、収益はたった8ポンド。大赤字でした。

ということで、自分は賭事に向いてないと痛感した今回のまめ子でございますが、ああ、でも、楽してお金稼ぎたいよ〜!

まめ子@London 
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