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シービスケット(Seabiscuit)
(2003年アメリカ/監督: Gary Ross/脚本:Gary Ross)

何度も語りつがれる、1920年代に米国を襲った、「大恐慌」。歴史に興味のない方でも失業者の列や、貧困の姿を写真でご覧になったことも多いはず。世界恐慌であったため、日本にも影響を及ぼしましたが、その「失われた時代」に人々が夢を託したのは、一頭の馬、「シービスケット」でした。

映画は、時代の流れと馬、そしてその時代に流された家族との絆を失った騎手、家族の愛を失った大富豪、そして家族愛を知らない調教師。この3人の男たちのつながり、生き様を見事に描いています。

今回ご紹介するのは、勝ち目がないとされた小柄なサラブレットで連勝街道を走っていた騎手:Red Pollard(Tobey Maguire)に足が砕けるという不幸な事故が起こり、それを克服して、再起を願う彼に対して医者が語るシーン。

和訳の文字(うすい色の文字)にカーソル・ポインタをあてるとはっきりした色の文字が出てきます。
Windowsの方は □ にあてると和訳がカーソル・ポインタで邪魔されません。
Doctor: If he breaks it again, it's possible he could never walk again.
もう一度怪我したら、二度と歩けない可能性があります   □
Red Pollard: He just said it's possible. Well, hell, anything is possible. We've proved that already.
先生は「可能性がある」といったんでしょう。そりゃ、なんだって「可能性」があるよ。それは、俺たちが証明したじゃないか   □

騎手のことを自分の息子のように考え始めた、大富豪: Charles Howard(Jeff Bridges)は、騎手の友人:Goerge Woolfに再起を考え直すように依頼しますが…。

George Woolf: You want to know what I think?
俺の考え言おうか?   □
Charles Howard: Sure.
ああ   □                    
George Woolf: I think it's better to break a man's leg than his heart.
奴の心を砕くより足が砕けた方がいいと思うぜ   □

この作品は実話をもとにした映画なのだそうです。個人的には、実況放送を担当している役者の演技というより喋り口が気に入ったのですが、果たしてあの競馬状況の映像はどのようにして撮影したのだろうかと気になりました。
この作品の時代背景をダブらせるような、長い不況であると言われている日本にも同じような馬が出現して、人々の「夢」を乗せてくれれば良いな、と思いつつ、最終的な結果は分かっていても、何故か涙がこぼれてくる素晴らしい映画です。

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