4月から公務員として働く予定。国際交流に関わる仕事に携わりたいです
参加コース:オーストラリア高校留学プログラム
留学期間:2005年1月〜2007年12月
留学先:Churchland高校 (オーストラリア・パース)
中学卒業後、パースにあるChurchland高校に留学。卒業後は津田塾大学に帰国生受験で入学し、2012年3月に卒業予定。留学中から公務員を目指しており、卒業後は市役所に就職予定。
Cookingのクラスメート
好きな科目のTourismの先生とクラスメート
Dinner Danceでの集合写真
Exmouthまで旅行に行ったとき
卒業式当日。ガウンを羽織って友達と
Q:高校留学をしようと思った理由を教えてください。
A:小さい頃から家族旅行で海外に行く機会があり、海外にとても興味がありました。中学生の頃から英語を勉強し始めてから異なる言語を話す楽しさを覚え、いつか留学してみたいという気持ちが強くなりました。ちょうどその頃にハリーポッターのダニエル・ラドクリフにはまっていて、英語に興味を持ちました。
Q:高校留学で達成しようと思っていた目標はありましたか?
A:英語力の向上が一番の目標でした。また、私は末っ子で甘えてしまう性格が強かったので、自分で問題を解決するこをと目指しました。自立心が足りなかったので、一人で何かするというのを学びたかったのです。いろいろな国の人と出逢って新鮮な事を吸収し、何事にも寛容に受容できる人間になりたいとも思いました。
Q:留学前はどんな準備をしましたか?
A:もともと地元の英会話学校に通っていたので、そこでたくさん英語を話すようにしました。あとは参考書やホームステイ会話などの本を購入して自宅学習しました。旅行ガイドを見て、オーストラリアについての知識を得るようにしました。
Q:留学先にオーストラリアを選んだ理由は?
A:小学生の時にオーストラリアの東海岸を家族で旅行した際に、とても楽しかったのが一番の理由です。治安が比較的良く、気候も温暖で雪も降らないので、寒い所が苦手な私は暖かな気候も重視しました。
Q:留学先のパースはどんな町でしたか?
A:パースは街並みがとてもきれいで、穏やかな街でした。特に好きだったのは港町のフリーマントルです。マーケットやおしゃれなお店があって、友達と散策したり、両親が来た際に連れて行ったりしました。パースからは離れますが、旅行で行ったShark Bayでシュノーケリングをして、イルカやでマンタと一緒に泳ぎました。あの海の青さは一生忘れられません。
Q:留学先の学校の特徴を教えてください。
A:Churchlands Senior High Schoolは音楽にとても力を入れていました。日本語教育も行っており、兵庫県の明石西高校と姉妹校の提携をしています。私も一度、通訳として交流活動に関わりました。留学生が比較的多く、中でもドイツ、スウェーデン、フランス、日本、中国、韓国からの留学生が多かったです。ESL(英語を母国語としない学生向けの授業)のクラスには約20人いました。
Q:英語力アップのために、どのような努力をしましたか?
A:ホストファミリーと団らんの時間を取るようにし、学校でもなるべく日本人の留学生とは離れてオーストラリア人や他の国の留学生と話すようにして、日本から持ってきた折り紙を一緒に折ったりしました。
留学前の英語の成績は悪くありませんでしたが、留学当初は全然話せなくて、自分の無力さをひしひしと感じました。言っていることが通じなくて悔しいのともどかしさで、何度も部屋で泣きました。
Q:オーストラリアと日本の学校には、どんな違いがありましたか?
A:科目選択制というのが一番違う所かなと思います。日本の高校と違い、個人の希望をとても尊重していて、好きな科目を自分で選んで学びます。また進学、就職それぞれに必須科目があって、高校生の初めの段階から学生は進路を決めています。
パースは、日本のように遊ぶ場所がたくさんある街ではないので、ほとんどの学生は、終了チャイムと同時に帰宅します。寄り道をする学生は皆無に等しかったです。
Q:学校やホームステイ先で、何かカルチャーショックを受けましたか?
A:オーストラリアでは水を大切にするので、食器をシンクで洗って、そのまま泡を流さずに布巾でふくことに驚きました。学校では、友達に会うと男女問わずハグして挨拶します。最初は恥ずかしくて戸惑いましたが、今ではとても良い習慣だったなと思います(笑)。
Q:留学先で好きだった科目は何でしたか?
A:「Aspects of Tourism」という授業が好きでした。オーストラリアの観光事情などを学び、旅行の企画とかもする楽しい授業でした。魅力はなんといっても私の趣味である旅行がテーマだからです。旅行に行くのが大好きなのです。
Q:日本の学校にはない行事や習慣を教えてください。
A:学校で寄付を募るために私服を着て登校できる日があって、私服で登校した学生は1ドル寄付を義務付けられていました。あとはANZAC DAYに全校集会があります。ANZAC DAYとは、オーストラリアとニュージーランドの連合軍が第一次世界大戦時にトルコのガリポリに上陸した日です。こういった節目の日に、きちんと追悼の意を表します。
Q:週末はどう過ごしていましたか?
A:ホストファミリーの友人がご飯に招待してくれたり、友人とシティに遊びに行ったりして買い物を楽しみました。海が近かったのでよく泳ぎにも行ったし、食生活の変化で太ったので、ウォーキングにもたまに行きました。
Q:勉強以外に熱中していたことはありますか?
A:日本文化を広めたり、日本語学習者と触れ合う機会を多く持ちたかったので、通っていた学校の日本語学習者の会話練習をお手伝いしたりしました。また現地の小学校にお邪魔して、日本語の発音などをするお手伝いをしたり、日本の姉妹校から日本人高校生が来校した時には通訳として小旅行に同行したことがあります。
Q:ホームステイ先のファミリーについて教えてください。
A:ホストファミリーは、ジンバブエにルーツがあるホストマザーとホストブラザー(途中からラグビーを極めるとのことでイギリスに渡ってしましました)、ホストシスター、実家が遠いので一緒にステイしていたオーストラリア人の男の子でした。
Q:日本の大学に進学したそうですが、留学先での受験準備はどのように進めましたか?
A:日本に一時帰国した際に予備校に通ってTOEFLとTOEICのスコアを伸ばすように努力しました。大学によって出願資格で一定のスコアを得る必要があったからです。小論文試験は、対策本を見たり、日本のニュースをインターネットで読んだりしました。
Q:大学での専攻は?
A:学芸学部英文学科です。専攻はアメリカ文化で、ゼミではアメリカの大統領研究や政治情勢の研究をしています。
Q:高校留学体験が活きていると思うのは、どんな時ですか?
A:友人と一緒に大学から帰っていて、外国人の方がホームでどっち方向に乗っていいか迷っていたことがありました。困ってそうだったので私が教えて差し上げました。また、大学では、英語の必修科目がレベル別になるのですが、上位のクラスに入ることができました。
Q:帰国して苦労したことは?
A:公務員試験においての一般教養の勉強に苦労しました。私が英語を勉強している間に、日本の高校生はセンター試験で教養の勉強をきちんとしていました。日本史、世界史、地理などの科目は公務員試験の一般教養分野で出題があるので、一度勉強した受験生はまた勉強するのに取り掛かりやすかったと思います。数的処理という一番出題数が多い科目で計算があるので、もっときちんとやっておけば良かったと後悔しています。
Q:大学卒業後は市役所勤務だそうですが、公務員になりたいと思った理由は?
A:人々が住む環境をより良くしたい、人の役に立ちたい、いろいろな部署への移動があるので、好奇心が強い私には色々な仕事に携われる機会が多くて魅力に感じた両親と姉2人が公務員で、私も興味を持ちました。結婚して出産を経ても仕事は続けていきたいと思ったので、労働環境が整っている公務員を志望しました。
Q:高校留学経験は、就職活動でどう役立ちましたか?
A:教養試験の英語読解は有利だったと思います。面接では「何事にも諦めないという結果を得た高校留学経験を生かしたい」と述べました。
また、高校留学によって人との繋がりの大切さを実感し、帰国後もその思いを持ち続けた結果、予備校で同じ公務員を目指す仲間同士で仲良くなり、今でも仲良くしています。先生とも打ち解けて本当に親身になっていただきました。
Q:振り返ってみて、高校留学によって何を得たと思いますか?
A:積極性です。留学前は何をするにも内気で消極的でしたが、今では大学の友人に「積極的に行動しているね」と言われます。またオーストラリアで教育を受けたからか、分からない時に質問することに抵抗を感じなくなりました。
Q:仕事の展望と、これからの夢を教えてください
A:どの課に配属されるかはまだわかりませんが、姉妹都市との交流活動に携わる仕事を希望しています。仕事に慣れてきたら、時間を見計らって、大好きな旅行に行きたいです。
Q:これからオーストラリア高校留学を目指す人たちへ、アドバイスをお願いします。
A:最初はとても心細く大変な思いをすると思います。留学というととても華やかで楽しい印象があるかと思いますが、慣れるまでは本当につらい日々が続くと思います。でも諦めないで精一杯前進しようという気持ちがあれば、絶対に留学は成功します。辛いことがあっても、後からこんな事もあったと思い出すことができるはずです。応援しています。