高校留学後、ビジネスの本場、アメリカの大学に進学
実践的なプロジェクトを通してマーケティングと広告を学びました

参加コース:オーストラリア高校留学プログラム
留学期間:2005年1月〜2006年12月
留学先:チャーチランズ高校(パース)

1987年生まれ。兵庫県出身。2005年1月よりオーストラリア・パースのチャーチランズ高校(Churchlands Senior High School)に留学、2006年12月卒業。2007年9月アメリカ・ポートランド州立大学(Portland State University)に進学し、2011年12月に卒業。2012年4月より日本国内のメーカーに勤務。

留学を通してポジティブになって、何事も自己責任ととらえられるようになった

5,000名の卒業生を送り出すためNBAの試合会場で行われた大学の卒業式

パワースポットとして有名なセドナ。大地のエネルギーで癒されました

素敵なホストファミリーと私の日本の家族

Q:高校留学後のアメリカ大学留学はどのように決めたのですか?

A:大学を選ぶ際に、大きく分けて3つ選択肢がありました。一つ目はオーストラリアに残って大学に進学すること。二つ目は、日本。そして三つ目が、新しい場所でチャレンジすることでした。オーストラリアでの生活を通して大きく成長できたので、大学では新たな環境で生活することによって更に成長し人間としての幅(行動、人脈、思考など)を広げることを目標にしました。また大学ではビジネスを学びたいと思っていたこともあり、ビジネスの本場であるアメリカに進学することに決めました。

Q:専攻や科目について教えてください。

A:入学する際は、もともと専攻が経営学科でしたが、そして、ビジネス学部の必須科目を履修していくうちにマーケティングに興味を持ち始めました。さらに、そのマーケティング分野の一部であるアドバタイジング(広告)も専攻できると知り、マーケティングの知識をより深めるために、大学3年になる際に専攻をマーケティングとアドバタイジングマネージメントの二つに変更しました。 一番の思い出はマーケティング戦略の授業の総まとめのプロジェクトです。私たちは州内ではまだ商品の販売がなかった飲料メーカーを取り上げ、実際に企業と密にコンタクトを取りながら商品や属性などのデータを提供してもらいました。グループメンバーとは毎日濃いミーティングを重ね、ときに8時間に及ぶこともありました。メンバーの士気がとても高く、話し合いが白熱することが何度もありました。ここまでお互いに言いたいことをぶつけられたのも信頼し合っていたからだし、みんなの目的が実際に会社に使って頂ける様な戦略を考え出すと一致していたからだと思います。このように、実践的なプロジェクトを通してより深くマーケティングについて学べたことと、企業の方々の前で発表をする機会が多くあったことです。大変だったのは、グループミーティングなど授業外でプロジェクトに割く時間が多かったことです。一学期間に複数のプロジェクトに動じに取り組んでいたので、タイムマネジメントが大切でした。

Q:勉強の取り組みや苦労した点について教えて下さい。

A:勉強量は学期や履修している授業によっても異なりました。課題が多い授業や不得意分野の授業は、課題に費やす時間、予習や復習に費やす時間も必然的に多かったですね。予習はひとコマの授業に対して平均して2、3時間し、教科書や指定された文献を読んだり、練習問題を解いたりしていました。平日は大体夜の11時すぎまで学校の図書館で勉強し、基本的に週末は金曜日は生き抜きし、土曜日、日曜日は課題に費やしていました。また、授業でわからなかったところは授業後に教授にすぐ聞いたり、教授のオフィスに聞きに行っていました。あまりにも教授のオフィスに行くことが多かったので、顔と名前は必ず覚えてもらっていたと思います。 苦労した科目はいろいろありますが、学問的な難しさで苦労した科目といえばコンピュータサイエンスの授業ですね。プログラミングを学ぶというビジネス学部生の必須科目で、避けては通れない授業でした。何とかいい成績が取れるように、教授のオフィスに通いつめわからないところを徹底的に克服し、クラスメイトと勉強会を週末に開き、一緒に課題に取り組んだりテスト勉強をしてお互いを鼓舞し合っていました。

Q:勉強以外で力を入れて取り組んだことや思い出はありますか?

A:大学3年次には、600人規模の日本文化を紹介する学内イベントの資金調達係を担当し、5人の仲間とともに企業協賛を集めることに注力しました。1ヶ月半という短い準備期間に加えて授業の課題が多かったためタイムマネジメントに苦労しました。しかし、渉外活動を通して様々な企業と関わることができるのは自分にとってプラスになることだと思い、時間をうまくやりくりしながら仲間と協力しながら取り組みました。その結果、準備期間内に目標金額であった$4,500の協賛金を集めることができ、イベントも大成功に終わりました。

Q:日本での就職活動ではどんなことを感じましたか?

A:企業の説明会では「グローバル」という言葉を聞かないことがないくらいで、留学経験のあるようなグローバルな人材の需要がさらに高まっていることを実感しました。その点では、留学経験のある階が医大生はトクではないかと思いました。その一報で不利に感じたことは、実際に会社説明会に参加できる機会が日本国内の学生に比べて少ないことです。インターネット上や資料だけでは、なかなかその会社の社風まではわかりません。私が就職先に入社を決めた大きなポイントは、風が助け合っている環境がとても魅力的だと思ったのです。実際に説明会に参加して、担当者と話をすることでわかる会社の本質や会社との相性というものも大切だと思います。

Q:高校留学時代に印象に残っていることを教えて下さい。

A:たくさんありすぎて、どのことについて書こうかな?という感じです。現地で出会った素敵なホストファミリー、ICCの現地アドバイザーさんたち、学校野友達と共にしたイベントや旅行のひとつひとつが印象に残っています。ホストファミリーと海辺でバーベキューを週末にしていたこと。学校の代表として参加したビーチバレーボール大会で準優勝したこと。3人1組で出場した校内料理コンテストで優勝したこと。3人1組で出場した校内料理コンテストで優勝したこと。100人ほどが所属する校内合唱グループに所属していたこと。みんなでドレスアップした学校のダンスパーティ。小さな出来事から大きな出来事までのひとつひとつが私の大切な宝物のような思い出ですし、本当にいい出会いができた高校留学だったと思います。

Q:高校、大学と留学生活を送ったことで自分が成長したと思うことはどんな点ですか?

A:ポジティブになって、何事も自己責任と捉えられるようになったことです。見知らぬ環境、ましてや海外で生活をしていると、いろんな問題にぶつかります。言葉が通じなかったり、異文化の壁を感じたりなどなど、言い出したらきりがありません。留学当初はホストファミリーと意見がぶつかったりするとネガティブになってしまうこともありました。まわりにポジティブな友達がたくさんいたということも影響し「この環境を選んで留学しているのは私。どうせ同じ時間を過ごすならポジティブに過ごした方が絶対に楽しいはず」と徐々に思えるようになりました。そのおかげで、自分次第で物事はどうにでもなるんだと学びました。ホストファミリーとぶつかった時も、私が対処方法を変えることで関係がよくなりました。相手を変えることはできなくても、自分を変えることはできます。このことに気づくことができて、ポジティブになれたのは大きな成長だったと思います。

Q:5年後、10年後はどんな自分になっていたいですか?

A:仕事においては、日本と海外の架け橋になっていることを大きく実感できるような仕事をしていたいです。これまでの留学経験で得た向上心を活かして、どんな時でも常に前向きに、一生懸命取り組めば可能性が広がっていくと信じています。プライベートでは、できるだけ親孝行をしたいです。今まで感謝してもしきれない程のサポートをしてもらってきたので、今度は私がお返しする番だと思います。年に1度は温泉旅行に連れて行ってあげたいですね。

Q:高校留学の後輩、これから留学を考えている学生にメッセージをお願いします。

A:留学は、語学の向上や異文化理解だけではなく、自分の可能性や視野を広げたいと思っている人にとって最適だと思います。もちろん海外で生活するということは容易なことではありません。私自身も「私ってこんなに何もできない人だったっけ」と不甲斐なさを感じることが多々ありました。その分、少しずつ自分でできることが増えると、この上ない達成感を味わい、自分に自信を持つことができました。それは留学だけではなく留学活動にも言えることです。初めは思うようにものごとが進まなくても、粘り強く自分を信じて続ければ、いつか必ず素敵な会社に巡り会えるはずです。私の座右の銘は「意志あるところに道は開ける」なのですが、自分の進みたい道を一生懸命進んでいけば、必ずどこか意味ある場所に辿り着けるはずだと私は信じています。みなさんも、どんな道を選んだとしても、自分を信じて未来の可能性に向かって突き進んで行ってくださいね。